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38歳・松本若菜“松本劇場”怪演で注目 俳優という生き方を選んだ苦労人の覚悟

 俳優の松本若菜(38)が、27日放送のMBS・TBS系『情熱大陸』(毎週日曜 後11:00)に出演する。

27日放送『情熱大陸』に出演する松本若菜 (C)MBS

27日放送『情熱大陸』に出演する松本若菜 (C)MBS

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 ドラマ『やんごとなき一族』で演じたのは、大富豪の家に嫁いだヒロインに嫌がらせをする義理の姉。早口言葉さながらのセリフをまくし立て、変顔から替え歌まで……、存在感抜群の怪演は「松本劇場」と称され、放送の度にネットが沸くムーブメントとなった。その演技が評価され、今年の東京ドラマアウォードほか数々の助演女優賞に輝いている。

 今でこそ出演作が途絶えぬ売れっ子だが、ほんの5年前まではアルバイトで食いつないでいた。芸能界に飛び込んだのは、21歳。高校卒業後に就職した故郷・鳥取の会社をやめ、親の反対を押し切って上京した。デビューこそ順調だったが、待っていたのは甘くない現実。オーディションに落ちまくり、たまの仕事は端役ばかり。仕事を聞かれた時は「“一応”女優です」と答え、バイトばかりしている自分を恥じてもいた。絶望にも似た悔しさを抱えながら立ち続けた日々の記憶は、今思い出しても涙が出る。

 今回番組では、デビュー15年という節目で激変した松本の4ヶ月を取材した。ミステリアスな役のイメージとは裏腹に、その素顔はとてもフレンドリー。激しい動きのあるシーンでテイクを重ね、脚がアザだらけになっても、撮影現場では笑顔と気遣いを絶やさない。一方で、自分のドラマのオンエアを見て「私の演技は記憶に残らない」と酷評するストイックな一面にも出会った。

 コロナ禍で叶わなかった3年ぶりの里帰りにも同行。東京からテレビ電話で最期を看取った祖母の墓を訪ね、高校時代に毎日遊んでいた親友とも再会した。方言全開ではしゃぐ姿は、彼女たち曰く「あの頃と何も変わらない」そうだ。そして松本が2人の姉と計画したのは、古希を迎えた両親を祝う夕食会。子供の頃から厳格で、芸能界に行くことを最後まで反対した父の口から聞いたのは、今まで知ることのなかった自分への思いだった。

 松本は、1984年 鳥取県米子市生まれ。15歳の時、地元で芸能界にスカウトされるも一度は断り、美容関係の会社に就職。21歳で芸能界への思いが芽生え、親の反対を押し切って上京。2007年『仮面ライダー電王』でデビュー。主演・佐藤健の姉役に抜てき。17年 映画『愚行録』でヨコハマ映画祭 助演女優賞を受賞。22年もドラマ『ミステリと言う勿れ』、連続ドラマ初主演となる『復讐の未亡人』ほか数々の話題作に出演。『やんごとなき一族』で東京ドラマアウォード2022で助演女優賞を受賞。

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