お笑いコンビ・オジンオズボーンの篠宮暁による大好きな特撮に特化したコラム『オジンオズボーン篠宮暁の特撮ヤベーイ!』。第8回は、いよいよ配信が開始された『仮面ライダーBLACK SUN』について熱く語る。
28日の午前0時に全10話が一挙公開された『仮面ライダーBLACK SUN』。ちょっとずつ楽しみながらゆっくり見ようと思っていたが、あまりにも面白すぎて見るのをやめることができず一気に見てしまった。見終わった後の感想は「どえらい作品見てもうた」だった。
一般的に怪人といえば人間社会を脅かす敵として描かれることがほとんどだが『BLACK SUN』では怪人が人間から蔑まれ差別されてる世界。ここで勘違いして欲しくないのが人間vs怪人という単純な構造ではないというところ。これでもかと怪人を忌み嫌い敵対視する人間もいれば、怪人に寄り添う人間もいるし、そんな人間に憎しみをむき出しにする怪人もいれば、人間と共存できる社会を求めてる怪人もいる。怪人は確かに異形の姿に変身するが圧倒的な力を持ってるかと言われればそうではなく、人間が怪人に放った凶弾によって人間と同じように命を落としてしまう。
これを読んでいただければもうお気づきかと思うが怪人が出てくるという点が違うだけで、テイストとしてはこれまでの白石和彌監督作品と同様、人間の黒い部分や醜い部分がしっかり描かれた重厚な作風となっている。
なのでこれまで一回も仮面ライダーを見たことがないという人も思う存分楽しめる内容となっている。さらに大きなテーマとして差別が組み込まれており、現実に日本や世界で起こってる差別に置き換えて見てみると、ただただ架空の世界のエンターテイメントとして楽しむことはできず、いろいろな社会問題を突きつけられしっかりと考えさせられてしまう。なので『BLACK SUN』は日本だけでなく海外にも余裕で通用するだろうし、これをきっかけに“KAMEN RIDER”がさらに広まる可能性は非常に高い。
登場人物も従来の特撮作品とは一風変わっている。西島秀俊さん演じる主人公、南光太郎が変身する仮面ライダーBLACK SUNは世界を救うために戦うのかというとそんなことはない。いわゆる全員が頭に浮かぶヒーローではないのである。変身後の仮面ライダーBLACK SUNも戦闘能力こそあれ。一般の人間同様どう逆立ちしても救えないものは救えない。都合よくヒーローには決してならない。SFではあるものの、まるで本当にこんな世界があるんじゃないの?あったんじゃないの?と思わせるほどとてもリアルに感じる。西島さんも颯爽と現れて「変身!」なんてことはなく、タバコは吸うわ無精ヒゲ生えてるわ容赦無く蹴るわ蹴り方が孤狼の血でよく見る前蹴りやわで、善人かと聞かれればはっきりうなずくことはできない。しかしこのアウトローでハードボイルドな感じがとてつもなくかっこいいことは間違いない。
物語の展開は緻密に張られた伏線が現代と50年前を行ったり来たりしながら、時折違う時代も挟みながら徐々に解明されていく。話が進む毎に登場人物の心情がめくるめく変わっていき、その変化によって摩擦が生じ争いが起こっていく。その合間合間に起こる悲劇が目をつむりたくほど悲惨で、心穏やかに最後まで見ることは不可能であるとはっきり言っておく。しかしこの痛みがあるからこそ極上のエンターテイメントに仕上がってるのもまた事実である。
冒頭で今まで見たことない人が楽しめる作品とは言ったが、所々でオリジナルの『仮面ライダーBLACK』をオマージュしてる箇所も多々あったり、もともとの設定にさらに意味合いが足されていたりして当然特撮ファンも楽しめる内容となっている。『仮面ライダーBLACK SUN』から見たという人はぜひ1987年版の『仮面ライダーBLACK』も見てその部分がどこなのかを確認してみてはいかがだろうか。
28日の午前0時に全10話が一挙公開された『仮面ライダーBLACK SUN』。ちょっとずつ楽しみながらゆっくり見ようと思っていたが、あまりにも面白すぎて見るのをやめることができず一気に見てしまった。見終わった後の感想は「どえらい作品見てもうた」だった。
これを読んでいただければもうお気づきかと思うが怪人が出てくるという点が違うだけで、テイストとしてはこれまでの白石和彌監督作品と同様、人間の黒い部分や醜い部分がしっかり描かれた重厚な作風となっている。
なのでこれまで一回も仮面ライダーを見たことがないという人も思う存分楽しめる内容となっている。さらに大きなテーマとして差別が組み込まれており、現実に日本や世界で起こってる差別に置き換えて見てみると、ただただ架空の世界のエンターテイメントとして楽しむことはできず、いろいろな社会問題を突きつけられしっかりと考えさせられてしまう。なので『BLACK SUN』は日本だけでなく海外にも余裕で通用するだろうし、これをきっかけに“KAMEN RIDER”がさらに広まる可能性は非常に高い。
登場人物も従来の特撮作品とは一風変わっている。西島秀俊さん演じる主人公、南光太郎が変身する仮面ライダーBLACK SUNは世界を救うために戦うのかというとそんなことはない。いわゆる全員が頭に浮かぶヒーローではないのである。変身後の仮面ライダーBLACK SUNも戦闘能力こそあれ。一般の人間同様どう逆立ちしても救えないものは救えない。都合よくヒーローには決してならない。SFではあるものの、まるで本当にこんな世界があるんじゃないの?あったんじゃないの?と思わせるほどとてもリアルに感じる。西島さんも颯爽と現れて「変身!」なんてことはなく、タバコは吸うわ無精ヒゲ生えてるわ容赦無く蹴るわ蹴り方が孤狼の血でよく見る前蹴りやわで、善人かと聞かれればはっきりうなずくことはできない。しかしこのアウトローでハードボイルドな感じがとてつもなくかっこいいことは間違いない。
物語の展開は緻密に張られた伏線が現代と50年前を行ったり来たりしながら、時折違う時代も挟みながら徐々に解明されていく。話が進む毎に登場人物の心情がめくるめく変わっていき、その変化によって摩擦が生じ争いが起こっていく。その合間合間に起こる悲劇が目をつむりたくほど悲惨で、心穏やかに最後まで見ることは不可能であるとはっきり言っておく。しかしこの痛みがあるからこそ極上のエンターテイメントに仕上がってるのもまた事実である。
冒頭で今まで見たことない人が楽しめる作品とは言ったが、所々でオリジナルの『仮面ライダーBLACK』をオマージュしてる箇所も多々あったり、もともとの設定にさらに意味合いが足されていたりして当然特撮ファンも楽しめる内容となっている。『仮面ライダーBLACK SUN』から見たという人はぜひ1987年版の『仮面ライダーBLACK』も見てその部分がどこなのかを確認してみてはいかがだろうか。
このニュースの流れをチェック
- 1. 『篠宮暁の特撮ヤベーイ!』第1回「圧倒的な強さで魅了する仮面ライダーギーツ」
- 2. 西島秀俊&中村倫也の『仮面ライダーBLACK SUN』に期待すること 【篠宮暁の特撮ヤベーイ!】第4回
- 3. 桐山漣&菅田将暉だけじゃない『仮面ライダーW』の魅力とは 【篠宮暁の特撮ヤベーイ!】第5回
- 4. あの有名シンガーたちも担当 主題歌から見る「仮面ライダー」作品 【篠宮暁の特撮ヤベーイ!】第6回
- 5. 『仮面ライダーBLACK SUN』POP UPイベントで大興奮 【篠宮暁の特撮ヤベーイ!】第7回
- 6. 『仮面ライダーBLACK SUN』ネタバレなし感想 描かれているものとは 【篠宮暁の特撮ヤベーイ!】第8回
- 7. 【ネタバレあり】『仮面ライダーBLACK SUN』の最終話に衝撃のOP 【篠宮暁の特撮ヤベーイ!】第9回
- 8. 『特撮のDNA〜仮面ライダーBLACK SUN 覚醒〜』展に行ってみた 【篠宮暁の特撮ヤベーイ!】第12回
2022/10/30