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小芝風花&川村壱馬がコミカルなバディ役「お互い、普段のイメージとは真逆」
白い服に長い髪…テレビ画面から這い出る姿が、世間に強烈なインパクトを与えた“貞子”。鈴木光司原作のホラー小説を実写化した映画『リング』の大ヒットから24年、今も色褪せない人気シリーズの最新作『貞子DX』が10月28日に公開される。今作で主人公となるIQ200の大学院生・文華を演じた小芝風花と、彼女と共に呪いに挑む自称占い師・王司を演じた川村壱馬に、作品への思いと自身の今後について聞いた。
■長い髪に白い服… “貞子”が、幽霊そのもののイメージ
――何作も続く人気作のオファーを受けた時のお気持ちを伺えますか？
小芝 あの貞子のシリーズに自分が出演できるなんて、驚きでした。
川村 僕も同じ気持ちでした。「マジでオファーもらったの!?」ってスタッフさんに確認したぐらい（笑）。まだ映画は2作品しか経験がないので、3作目にこんなビッグタイトルをいただけて驚きましたし、光栄でした。
――“貞子”はどんなイメージですか？
小芝 めっちゃ怖いイメージです。98年の映画『リング』を小さい時に家族とDVDで観たことがあって。その後怖くてひとりでトイレに行けなくて、寝ている母を起こしていました。しばらくトラウマになったぐらい（笑）。
川村 僕も同じで、ものすごく怖いイメージでした。昔から、幽霊やお化けと聞いてイメージするのが、貞子でしたね。
小芝 確かに、白い服を着て、髪が長くて…っていう幽霊のイメージは、貞子なのかも。
川村 だよね？
小芝 多分そうだ、貞子だ！（笑） そのぐらい、影響力が強いってことですよね。
――しっかり者の文華と、小心者の王司、ホラーながらコミカルなバディを演じていましたが、お互いに会う前はどのような印象をお持ちでしたか？
小芝 仲良くなれるかなと思いました（笑）。共演すると知ってインターネットで検索してみたんですけど、クールな写真が多かったので。でも会ってみると、人見知りな部分はあっても、打ち解けてくれると人懐っこい感じもあって、イメージと違いましたね。
川村 僕も事前に情報を仕入れました。学年はひとつ違うんですけど、誕生日は３ヶ月しか違わないし、大阪出身だし、気が合いそうかなって。でも僕は積極的にいけるタイプじゃないので、小芝さんがフランクに接してくれて助かりました。気取ってない感じがすごく素敵な方ですね。
小芝 もうひとり、年の近い子がいて。関西出身でよくしゃべるおもしろい子だったので、打ち解けるのが早かったかもしれないですね。
■“IQ200”は、役でしか得られない称号
――今回は、コミカルなシーンも織り交ぜられていますよね。
小芝 そうですね。監督の木村ひさしさん節が盛り込まれていて、今までの『リング』シリーズと違う印象がありました。撮影現場で変更されたり追加されるセリフも、コミカルな感じが多くて。「この作品ホラーなんだっけ？」って思うことも（笑）。試写会で観るまでドキドキしてましたね。
――お２人とも、癖のあるキャラクターでしたよね。川村さんは、呪いに挑む“自称占い師”を演じられていかがでしたか？
川村 素の自分とは全然似ていないキャラクターだったので、監督さんとお話させていただきながら、役を掴んでいった感じです。僕が演じる王司がフワフワしたイメージだったので、作品のイメージから逸れないように意識しました。
――自分と違うキャラクターを演じる楽しさもありましたか？
川村 お芝居する時はどの役も、自分を消すことを考えています。でも今回は特に、普段の自分ならやらないような仕草やセリフが多かったので、とても楽しかったです。
――そして小芝さんは、IQ200の天才女子大生を演じられました。
小芝 役でしか、こんな称号得られないですよね（笑）。IQもそうですし、私自身は幽霊や非科学的な物を信じてしまう怖がりなので共通点が見いだせなくて。突然人が出てきて驚くシーンがあるんですけど、その驚く部分だけが似ています。
川村 あはは！
小芝 どっちかと言うと、役と普段がお互い逆だよね？ 普段私の方がフワフワしていて、川村さんのほうが落ち着いている感じなので。
――先程、非科学的な物を信じてしまうというお話がありましたが、小芝さんは実際に霊体験されたことはあるんですか？
小芝 上京する前まで住んでいた大阪の家で怖い体験をしたことがあります。2階の子ども部屋に、レジのおもちゃが置いてあったんですね。ある日家に帰ったら、誰もいないはずの2階から、レジの「いらっしゃいませー」って声が何回も聞こえてきて。
川村 怖いね（笑）。
小芝 でしょ!? 親が帰ってくるまで怖くて入れなくて、家の外で待ってたんですよ。母や姉のお友達も気配を感じてたりするので、たぶん“いる家”だったんだと思います。
川村 僕は学生の時に友だちと心霊スポットのトンネルに行ったことはあります。そこで写真を撮ったら、1枚だけどう考えても不自然な光が映って。光の反射でも汚れじゃなくて、こんな映り方せんよなーみたいな。
小芝 よくそんなところで写真撮ろうと思うよね？ 呪われる！ってなりません？（笑）
川村 さすがに今は行こうと思わへんけど、当時は、つい（笑）。
――では、もし呪いのビデオを手に入れてしまったらどうします？
小芝 捨てます！
川村 燃やします！
■歌もダンスもお芝居も、主人公になることは同じ
――川村さんが演じた占い師はキザな部分もありましたが、ご自身にもそういった部分はありますか？
川村 表現者としては、持ち合わせているんじゃないですかね。それが、ステージでの佇まいに通じている部分もあるかも。
小芝 （衣装を）バッと脱いだりとかもある？
川村 全部脱ぐのはないけど、ジャケットだけ羽織ったり。
小芝 裸にジャケット羽織ってるの？
川村 とかはある（笑）。
小芝 えぇー！ すごい（笑）。
川村 でも、僕の中ではお芝居するのも、ステージで歌ったり踊ったりするのも感覚も全部一緒なんですよね。歌にも物語があって主人公がいるわけで。その主人公として曲の中で演じるのを短いスパンで切り替えてやっているみたいな感じです。
――お２人とも、さまざまな映像作品に出演されていますが、現在のご自身の役者としての立ち位置についてどのように感じていらっしゃいますか？
小芝 難しい質問（笑）。でも、私は芸能界に入って10年経って、任せて頂ける役が大きくなったり、一度お世話になった方にまた声をかけて頂けるようになったことがうれしいですね。もう一度お仕事したいと思ってもらえる振る舞いができていたのかな、ありがたいなと思っています。楽しいことばかりではなかったですけど、ちょっとずつ積み重ねてきたものがきちんと届いていて、間違ってなかったのかなと。これからも前を向いて頑張りたいなという気持ちです。
川村 僕は役者としての作品数はまだまだ少ないのですが、自分の好きなことや、やりたいことに向けて努力していた結果いただけたオファーなので、シンプルにありがたいと思っています。今を当たり前と思わずに、変わらずやっていきたいですね。
――では最後に、今後チャレンジしたい役はありますか？
小芝 怖い役をやりたいです！ 猟奇的な役とか、悪い役。私は“陽”の役が多いので、振り切った“陰”の役に挑戦したいですね。
川村 僕も、似ています。サイコパスみたいな、狂気に満ちた役を演じてみたい。
小芝 お互い、今までやっていなかったような役に出会えたらいいね。
文／辻内史佳
写真／MitsuruYamazaki
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■長い髪に白い服… “貞子”が、幽霊そのもののイメージ
――何作も続く人気作のオファーを受けた時のお気持ちを伺えますか？
小芝 あの貞子のシリーズに自分が出演できるなんて、驚きでした。
川村 僕も同じ気持ちでした。「マジでオファーもらったの!?」ってスタッフさんに確認したぐらい（笑）。まだ映画は2作品しか経験がないので、3作目にこんなビッグタイトルをいただけて驚きましたし、光栄でした。
――“貞子”はどんなイメージですか？
小芝 めっちゃ怖いイメージです。98年の映画『リング』を小さい時に家族とDVDで観たことがあって。その後怖くてひとりでトイレに行けなくて、寝ている母を起こしていました。しばらくトラウマになったぐらい（笑）。
川村 僕も同じで、ものすごく怖いイメージでした。昔から、幽霊やお化けと聞いてイメージするのが、貞子でしたね。
小芝 確かに、白い服を着て、髪が長くて…っていう幽霊のイメージは、貞子なのかも。
川村 だよね？
小芝 多分そうだ、貞子だ！（笑） そのぐらい、影響力が強いってことですよね。
――しっかり者の文華と、小心者の王司、ホラーながらコミカルなバディを演じていましたが、お互いに会う前はどのような印象をお持ちでしたか？
小芝 仲良くなれるかなと思いました（笑）。共演すると知ってインターネットで検索してみたんですけど、クールな写真が多かったので。でも会ってみると、人見知りな部分はあっても、打ち解けてくれると人懐っこい感じもあって、イメージと違いましたね。
川村 僕も事前に情報を仕入れました。学年はひとつ違うんですけど、誕生日は３ヶ月しか違わないし、大阪出身だし、気が合いそうかなって。でも僕は積極的にいけるタイプじゃないので、小芝さんがフランクに接してくれて助かりました。気取ってない感じがすごく素敵な方ですね。
小芝 もうひとり、年の近い子がいて。関西出身でよくしゃべるおもしろい子だったので、打ち解けるのが早かったかもしれないですね。
■“IQ200”は、役でしか得られない称号
――今回は、コミカルなシーンも織り交ぜられていますよね。
小芝 そうですね。監督の木村ひさしさん節が盛り込まれていて、今までの『リング』シリーズと違う印象がありました。撮影現場で変更されたり追加されるセリフも、コミカルな感じが多くて。「この作品ホラーなんだっけ？」って思うことも（笑）。試写会で観るまでドキドキしてましたね。
――お２人とも、癖のあるキャラクターでしたよね。川村さんは、呪いに挑む“自称占い師”を演じられていかがでしたか？
川村 素の自分とは全然似ていないキャラクターだったので、監督さんとお話させていただきながら、役を掴んでいった感じです。僕が演じる王司がフワフワしたイメージだったので、作品のイメージから逸れないように意識しました。
――自分と違うキャラクターを演じる楽しさもありましたか？
川村 お芝居する時はどの役も、自分を消すことを考えています。でも今回は特に、普段の自分ならやらないような仕草やセリフが多かったので、とても楽しかったです。
――そして小芝さんは、IQ200の天才女子大生を演じられました。
小芝 役でしか、こんな称号得られないですよね（笑）。IQもそうですし、私自身は幽霊や非科学的な物を信じてしまう怖がりなので共通点が見いだせなくて。突然人が出てきて驚くシーンがあるんですけど、その驚く部分だけが似ています。
川村 あはは！
小芝 どっちかと言うと、役と普段がお互い逆だよね？ 普段私の方がフワフワしていて、川村さんのほうが落ち着いている感じなので。
――先程、非科学的な物を信じてしまうというお話がありましたが、小芝さんは実際に霊体験されたことはあるんですか？
小芝 上京する前まで住んでいた大阪の家で怖い体験をしたことがあります。2階の子ども部屋に、レジのおもちゃが置いてあったんですね。ある日家に帰ったら、誰もいないはずの2階から、レジの「いらっしゃいませー」って声が何回も聞こえてきて。
川村 怖いね（笑）。
小芝 でしょ!? 親が帰ってくるまで怖くて入れなくて、家の外で待ってたんですよ。母や姉のお友達も気配を感じてたりするので、たぶん“いる家”だったんだと思います。
川村 僕は学生の時に友だちと心霊スポットのトンネルに行ったことはあります。そこで写真を撮ったら、1枚だけどう考えても不自然な光が映って。光の反射でも汚れじゃなくて、こんな映り方せんよなーみたいな。
小芝 よくそんなところで写真撮ろうと思うよね？ 呪われる！ってなりません？（笑）
川村 さすがに今は行こうと思わへんけど、当時は、つい（笑）。
――では、もし呪いのビデオを手に入れてしまったらどうします？
小芝 捨てます！
川村 燃やします！
■歌もダンスもお芝居も、主人公になることは同じ
――川村さんが演じた占い師はキザな部分もありましたが、ご自身にもそういった部分はありますか？
川村 表現者としては、持ち合わせているんじゃないですかね。それが、ステージでの佇まいに通じている部分もあるかも。
小芝 （衣装を）バッと脱いだりとかもある？
川村 全部脱ぐのはないけど、ジャケットだけ羽織ったり。
小芝 裸にジャケット羽織ってるの？
川村 とかはある（笑）。
小芝 えぇー！ すごい（笑）。
川村 でも、僕の中ではお芝居するのも、ステージで歌ったり踊ったりするのも感覚も全部一緒なんですよね。歌にも物語があって主人公がいるわけで。その主人公として曲の中で演じるのを短いスパンで切り替えてやっているみたいな感じです。
――お２人とも、さまざまな映像作品に出演されていますが、現在のご自身の役者としての立ち位置についてどのように感じていらっしゃいますか？
小芝 難しい質問（笑）。でも、私は芸能界に入って10年経って、任せて頂ける役が大きくなったり、一度お世話になった方にまた声をかけて頂けるようになったことがうれしいですね。もう一度お仕事したいと思ってもらえる振る舞いができていたのかな、ありがたいなと思っています。楽しいことばかりではなかったですけど、ちょっとずつ積み重ねてきたものがきちんと届いていて、間違ってなかったのかなと。これからも前を向いて頑張りたいなという気持ちです。
川村 僕は役者としての作品数はまだまだ少ないのですが、自分の好きなことや、やりたいことに向けて努力していた結果いただけたオファーなので、シンプルにありがたいと思っています。今を当たり前と思わずに、変わらずやっていきたいですね。
――では最後に、今後チャレンジしたい役はありますか？
小芝 怖い役をやりたいです！ 猟奇的な役とか、悪い役。私は“陽”の役が多いので、振り切った“陰”の役に挑戦したいですね。
川村 僕も、似ています。サイコパスみたいな、狂気に満ちた役を演じてみたい。
小芝 お互い、今までやっていなかったような役に出会えたらいいね。
文／辻内史佳
写真／MitsuruYamazaki
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2022/10/27
