「第94回アカデミー賞」（授賞式は現地時間3月27日）に作品賞、撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞の4部門にノミネートされた、ギレルモ・デル・トロ監督の『ナイトメア・アリー』（3月25日公開）の日本オリジナルナレーション予告映像が解禁された。ナレーションは、俳優の大沢たかおと檀れいが務めている。

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　大沢が主人公スタン（ブラッドリー・クーパー）、そして檀がリリス（ケイト・ブランシェット）の視点で、映画のもつ世界観と劇中で展開されていく独特の世界観と男女のスリリングな騙し合いを妖艶な声色で見事に体現。

　大沢はかねてより好きだったギレルモ・デル・トロ監督の作品とあり、人間の本質を深くえぐった本作のテーマについて「人間皆に共通する逃れたくても逃れられないものを、デフォルメした映画の世界でギレルモ・デル・トロ監督が見事に表現されていると感じました」とコメントしている。

　アカデミー賞撮影賞にノミネートされた撮影の素晴らしさについても「あれだけ美しく説得力のある画が撮れていると、観ていてその世界に引きずり込まれます」と感動した様子。檀も「作品自体が十分に練られ精巧に作られていると感じましたし、美術や衣装も素晴らしかったです。劇場でぜひ観たい作品」と絶賛した。

　また実際のナレーションの収録について大沢は「僕は芝居が本業ですから、マイクに向かうより身体でしゃべる方が慣れているので、ナレーションは難しかったです」と意外な告白。「でもこの機会に、声でだけですが、ほかの映画にも参加でき、ブラッドリー・クーパーのやっていたことが追体験できる感じがして面白かったです」と感慨深い様子で語り、檀は「大沢（たかお）さんがスタン側で出演されると聞いて、スタンが野望の深みにどんどんはまっていく様を大沢さんとの掛け合いでうまく表現できればいいなと思いながらナレーションさせていただきました」と話していた。

　解禁となった映像は、本作の主人公スタンが「本当に故人と話せますか？」と問いかけられるシーンから始まる。とあるカーニバルの一座で読心術を身につけ、愛する女芸人モリー（ルーニー・マーラ）とともに華やかなトップ興行師の道を駆け上がっていくスタンだが、不敵な笑みを見せる精神科医のリリスと手を組んだことをきっかけに、越えてはいけない一線を越え、光に照らされるショービジネスの世界から、後戻りの出来ない闇の領域へと飲まれていってしまう。

　本作は、作品賞・監督賞を含むアカデミー賞4部門を受賞した『シェイプ・オブ・ウォーター』に続き、ギレルモ・デル・トロ監督がサーチライト・ピクチャーズとタッグを組んだ最新作。1946年に出版され、ノワール小説の伝説的傑作といわれる「ナイトメア・アリー 悪夢小路」が原作だ。47年にはエドマンド・グールディング監督、タイロン・パワー主演によって映画化（『悪魔の往く町』）されるなど、今も名作として語り継がれる題材を、デル・トロ監督独自の世界観で映像化したサスペンス・スリラー。

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