上方落語協会は23日、入門25年以下の落語家を対象にした『第16回繁昌亭大賞』を発表。コロナ禍での落語家の活躍の場としてインターネット配信などに尽力した、笑福亭たま(46)が受賞した。同日、大阪市内の同協会で行われた会見で、たまは「ただ、ただ、運が良かった」と照れ笑いで、喜びを語った。 たまは、1975年生まれ、大阪府貝塚市出身。98年に笑福亭福笑に入門し、古典・新作ともに卓越した技術を持つ。さらに、今年11 月に文化庁助成事業の一環として、天満天神繁昌亭などの寄席200席をライブ配信する『落語 for the future!』を発案するなど、上方落語協会会長の笑福亭仁智は「2刀流ならぬ3刀流、マルチな才能」と高く評価した。 一方、『落語 for the future!』の苦労を、たまは「領収書に出せないお金がいろいろとあって、文書交通費みたいなのがいるんやなと」と冗談めかし、成果として「この会は配信をつけた方がいい、つけない方がいい、みたいなものが分かってきた。(今後)一つのフォーマットみたいなものを皆さんに提示できたらいいかなと思います」と語った。
2021/12/23