日本文学振興会は14日、『第165回芥川龍之介賞・直木三十五賞』の選考会を東京・築地「新喜楽」で開き、「芥川賞」は、石沢麻依氏(41)の『貝に続く場所にて』、李琴峰氏(31)の『彼岸花が咲く島』が選出。「直木賞」は、佐藤究氏(44)の『テスカトリポカ』、澤田瞳子氏(43)『星落ちて、なお』に決まった。 『貝に続く場所にて』は、ドイツの学術都市で暮らす主人公のもとに、東日本大震災で行方不明になったはずの友人が突然現れることで物語は展開していく。時間や距離などが重なり合うことで、登場人物がそれぞれ失ったものを取り戻す様を描いた作品。作者の石沢氏は、初めてのノミネートでの受賞となった。
2021/07/14