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一度打ち切りの漫画、アプリ『マガポケ』移籍で人気に 全巻重版決定…作者「延命措置」に感謝

 漫画アプリ『マガポケ』(講談社)で連載中の漫画『十字架のろくにん』のコミックス第3巻の重版が決定した。1巻発売時は単行本の売上が振るわず、当時の連載誌『別冊少年マガジン』での連載を終了していたが、『マガポケ』に移籍すると人気に火が付き、3巻にしてついに紙でも全巻重版となった。

漫画「十字架のろくにん」重版出来決定

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 編集部によると、長くコミックスの売り上げは紙が圧倒的だったが、近年は電子書籍の売り上げが紙の売り上げと同等になっているが、コロナ禍の影響で、講談社の電子書籍・権利ビジネスの売り上げが紙の書籍を初めて上回っているという。

 『十字架のろくにん』は、電子オリジナル作品ではないにも関わらず、紙より電子での人気が高い作品で、電子の売り上げは紙の6.6倍。ここまでハッキリと差が出る作品は「電子オリジナルを除けば珍しい」と説明する。電子コミックス2巻は「マガポケ」のサスペンスジャンルにおいて売上トップを誇る『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』2巻発売時の3倍の売上を記録している。

 作者の中武士竜氏は「一度はダメかと思った連載ですが、本当に運良く延命措置をしていただき、皆様のおかげで生きながらえることができております。ありがとうございます。その上重版という言葉を聞ける日が来るとは…。これからも読者の皆様、十字架のろくにんをよろしくお願いいたします」と感謝のコメントを寄せた。

 『十字架のろくにん』は、小学6年生・漆間俊の復讐劇を描くストーリー。壮絶ないじめに苦しむ「地獄」の中にいたが、そこには兄想いの弟と、子を守る父母という「救い」があった。あの日、5人の化け物たちが、鬼畜の所業で家族を奪い去るまでは…。やがて、全てを失い、真の地獄を見た中で暗い「願い」が宿る。戦時中、秘密部隊に所属した祖父の指導の下、生まれ変わる少年。4年が経った時、因縁の敵の前に姿を現す彼の復讐劇が描かれる。

 『進撃の巨人』以来、約10年ぶりに「絶望コンペ」を通過して連載になった作品。「絶望コンペ」とは『別冊少年マガジン』創刊時に行われた「あなたの絶望を描いてください」というテーマで部内で作品を募った連載コンペで、『進撃の巨人』の連載を決めたコンペとなっている。

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