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コロナ禍で人気職業に「会社員」 『大人になったらなりたいもの』調査結果を発表

 第一生命保険は17日、全国の小学生・中学生・高校生計3000人を対象に行った、第32回『大人になったらなりたいもの』のアンケート調査結果を発表。それぞれの1位は、小学生・男子「会社員」、小学生・女子「パティシエ」、中学生・男子は「会社員」、中学生・女子「会社員」となった。「会社員」の人気が高い背景について“コロナ禍で在宅勤務が広がり、親の働く姿を身近にみるようになったこともある”と分析している。

第32回「大人になったらなりたいもの」調査結果を発表

第32回「大人になったらなりたいもの」調査結果を発表

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 コロナ禍で小学生の将来の夢にも変化が見られた。新型コロナウイルス感染症の拡大により、マスク着用やソーシャルディンスタンスの徹底など新しい生活様式への対応が求められた2020年。小学生・男子では、「会社員」が1位(8.8%)となった。コロナ禍でリモートワークの導入が進む中、自宅で仕事をするお父さん・お母さんの姿を目の当たりにし「会社員」という職業を身近に感じた子どもが多かったともいえる。

 続いて、2位は「YouTuber/動画投稿者」(8.4%)。総務省の調査によると、12歳以下の子どもを持つ親の71.7%が「子どもがネット動画を視聴している」と回答するなど、YouTube などの動画投稿サービスが小学生にも広く浸透していることがうかがえる。また、「サッカー選手」「野球選手」がそれぞれ3位・5位にランクインしており、スポーツ選手は時代を問わず男の子にとって憧れの職業といえる。

 小学生・女子では、2位以下に大差をつけて「パティシエ」が1位(14.1%)となった。コロナ禍のステイホーム期間に家族とお菓子作りを楽しんだ子どもたちも多かったとも要因の一つといえる。2位には「教師/教員」(7.1%)、3位には「幼稚園の先生/保育士」(6.0%)がランクイン。2019年度の公立小学校の教員採用倍率は過去最低となるなど、教育現場で人手不足が課題となる中、学校の先生を志す子どもたちへの期待が高まる。

 中高生に人気の職業のキーワードは「安定」「専門性」「社会貢献」。中高生・男子では、1位「会社員」、2位「IT エンジニア/プログラマー」、3位「公務員」となった。社会で働くということがより具体的になるにつれ、「会社員」や「公務員」など安定的・現実的な職業を志望する学生が多いようだ。また、男子・中高生では、「IT エンジニア/プログラマー」や「ゲーム制作」など、専門性を活かせる職種も人気。

 中高生・女子では、1位「会社員」、2位「公務員」、3位「看護師」となった。「会社員」や「公務員」の人気が高いのは中高生・男子と同じだが、3位には「看護師」がランクイン。新型コロナウイルスの流行により医療現場の第一線で働くエッセンシャル・ワーカーの重要性が広く認識される中、看護師を志す学生が増えているのかもしれない。

 なお、同社では1989年より毎年、全国の幼児・児童(保育園・幼稚園および小学1〜6年生)を対象に「大人になったらなりたいもの」のアンケート調査を実施。調査方法は、第一生命の生涯設計デザイナーの訪問回収法だったが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、今回からインターネットアンケートに調査方法に変更。また、調査方法の変更にあわせ、アンケート対象を幼児・児童から小学3年生〜6年生・中学生・高校生へと変更している。

■小学生の「大人になったらなりたいもの」
【小学生・男子】
1位:会社員(8.8%)
2位:YouTuber/動画投稿者(8.4%)
3位:サッカー選手(7.6%)
4位:ゲーム制作(7.2%)
5位:野球選手(6.4%)
6位:鉄道の運転士(4.6%)
7位:警察官(4.5%)
8位:公務員(4.1%)
9位:料理人/シェフ(3.4%)
10位:ITエンジニア/プログラマー(2.9%)
10位:教師/教員(2.9%)

【小学生・女子】
1位:パティシエ(14.1%)
2位:教師/教員(7.1%)
3位:幼稚園の先生/保育士(6.0%)
4位:会社員(5.8%)
5位:漫画家(4.5%)
6位:料理人/シェフ(4.3%)
6位:看護師(4.3%)
8位:芸能人/アイドル(3.8%)
9位:公務員(3.4%)
9位:医師(3.4%)

■中学生・高校生の「大人になったらなりたいもの」
【中学生・男子】
1位:会社員(18.3%)
2位:ITエンジニア/プログラマー(6.8%)
3位:公務員(5.7%)
3位:YouTuber/動画投稿者(5.7%)
5位:ゲーム制作(4.9%)
6位:鉄道の運転士(4.5%)
7位:サッカー選手(4.2%)
7位:医師(4.2%)

【中学生・女子】
1位:会社員(13.6%)
2位:公務員(7.8%)
3位:看護師(6.9%)
4位:パティシエ(5.6%)
5位:教師/教員(5.1%)
6位:幼稚園の先生/保育士(3.8%)
7位:料理人/シェフ(3.3%)
7位:医師(3.3%)

■研究員のコメント
(第一生命経済 研究所 ライフデザイン研究部・主席研究員 的場康子)

 今の子どもたちが考える「大人になったらなりたいもの」。皆さまはどのような感想をお持ちになりましたでしょうか。今回の調査から注目すべきポイントを3つ挙げてみまし
た。

第1のポイントは「会社員」の人気が小学生から高校生まで男女ともに高いことです。この背景には、コロナ禍で在宅勤務が広がり、親の働く姿を身近にみるようになったこともあると思います。親の背中を見て、自分も「会社員」として頑張ろうと、子どもながら現実的に考えているのかもしれません。でもそれだけではなく、自分の可能性を広く考えているとの見方もできるのではないでしょうか。AI(人工知能)やロボットなど技術革新が進み、子どもたちが大人になるころには、今は想像できないような会社が創られ、新しい職業も生まれる可能性があります 。そのような社会の変化を敏感に感じて、子どもたちなりに新しい「会社員像」を思い描いているのかもしれません。

 第2のポイントは、「会社員」以外の職業については男女で異なり、それぞれ身近なものや好きなものを将来につなげようとしていることです。男子は小学生から高校生まで YouTuber/ 動画投稿者、ITエンジニア プログラマー、ゲーム制作者というようにIT系の職業が上位を占めています。女子は教師 教員、看護師、パティシエが多いです。「最も幸せを感じるとき」の回答が、男子は「ゲーム」、女子は「美味しいものを食べて いるとき」が目立っており、男女ともに自分の生活に身近なものを「好きだから」、将来の職業として挙げていると思われます。無限の可能性を秘めた子どもたちの力を信じて、彼らの「好き」という気持ちと興味関心を広げて楽しむ心を尊重し、その進路を見守ることが、これからの新しい社会を創造することにつながるのではないでしょうか。

 そして第3のポイントは、女子について、教師や保育士、看護師など、資格を取得して働く職業が上位にあることです。結婚を望む割合も、男子より女子の方が高いです。結婚して働き続けることを将来の姿として思い描いている女子が多いことがわかります。だからこそ親世代の大人たちが率先して、男女ともに活躍できる社会を子どもたちに遺すことが重要であると、あらためて気付かされる結果であると思います。

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