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【おちょやん】第1週の名言 玉井先生「普通の子なんていません」

 11月30日からスタートした、NHKの連続テレビ小説『おちょやん』(月〜土 前8:00 総合/前7:30 BS4K・BSプレミアム※土曜日は1週間の振り返り)。ヒロイン・竹井千代(毎田暖乃)の境遇が描かれ、いきなりキツい展開だった第1週。独自目線でピックアップしたMVPは、千代がほとんど通えなかった小学校の玉井先生(木内義一)だ。

連続テレビ小説『おちょやん』第1週振り返り (C)NHK

連続テレビ小説『おちょやん』第1週振り返り (C)NHK

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 幼い頃に母・サエ(三戸なつめ)に先立たれ、父・テルヲ(トータス松本)は、酒も博打(ばくち)も、そして女も好きなトラブルメーカー。鶏と弟・ヨシヲ(荒田陽向)の世話も一身に背負っていた千代。そこへ、“何もしない”継母・栗子(宮澤エマ)がやって来た。

 第2回(12月1日放送)で、何もしなくても、家に栗子がいるため、小学校へ通いはじめた千代。隣の席の小林勝次(原知輝)とお弁当のおはぎをめぐって言い合いをしているところに竹井先生が仲裁に入る。2人を叱るわけでもなく、千代のうそ泣きも、お弁当を持ってきていない事情も察して、円満に勝次におはぎを分け与えるよう促していた。

 第4回(12月3日放送)では、学校にこなくなった千代を心配して、家まで様子を見に来てくれた玉井先生。栗子を追い出すために仕掛けた罠に、玉井先生がひっかかり、鶏のエサを頭からかぶってしまう災難にもあった。

 極め付きは第5回(12月4日放送)。道頓堀の芝居茶屋へ奉公に行くことになった千代が、卵を持って先生にあいさつにいくシーン。千代が「自分は普通の子みたいになられへん」と言った(第4回)ことに対して、先生は「それで、ええと思いますよ。むしろ、普通の子なんていません。いろんな子がいて、みんなそれぞれ頑張っているんです。しいていえば、それが普通です。竹井さんは学校に行くことができなくても、それが普通ですよ」と言葉をかける。

 第1週をかけて描いてきた、「捨てられたんやない、うちがあんたらを捨てたんや」という千代の個人的なエピソードが、普遍的なメッセージになるように補足する役割を担っていたのが玉井先生だったのではないだろうか。「さようなら」と言って教室を出ていく千代を、見送る先生の無力感あふれる表情も、しばらく直立不動のままでいるロングショットも、あるとないとでは伝わってくるものが大きく違ったに違いない。

 ちなみ、玉井先生を演じた木内は、大阪放送局制作の朝ドラではおなじみの顔。過去に『まんぷく』、『わろてんか』、『べっぴんさん』(レギュラー)、『あさが来た』、『マッサン』、『純と愛』(レギュラー)、 『カーネーション』に出演している。

 第1週の次点は、千代の家から歩いて30分離れたお隣さん、小林家のおばあちゃん・ウメ(正司花江)。何を言うわけでもなかったけれど、奉公に出る千代の手をギュッと握りしめるだけだったけれど、視聴者の気持ちをすべて引き受けてくれたような花江師匠の演技だった。

 同番組は、放送から1週間は番組配信「NHKプラス」で見逃し視聴できる。

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