俳優の菅田将暉（27）と女優の小松菜奈（24）が21日、都内で行われた映画『糸』の公開初日舞台あいさつに登壇した。4月に公開予定だったが新型コロナウイルスの影響を受け、この日にようやく封切りを迎えた同作への思いを語った。

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　小松は「きょうが初日ということで、きのう眠れませんでした。1時間ごとに目が覚めてソワソワしちゃって」と照れつつ、「この作品が1人でも多くの方に届けばいいな」と思いを伝えた。新型コロナウイルスの影響で公開が4ヶ月延びた。「それを経て、この映画は今の状況で、今のこのタイミングでよかったのかな。すごく意味が伝わってくれるんじゃないかな」と話していた。

　最後に菅田は「公開できることを心からうれしく思います」としみじみ。「しゃべりながら、舞台あいさつって過去に何回やったかなと思いながら、こういう景色（無観客で全国に生中継）の舞台あいさつは今後ないだろうなと、思い出深い日になりました。未来を作る日になればいいなと心から思います」とメッセージを送った。小松も「公開が4月から8月になった。裏で動いてくださるスタッフさんのたくさんの支えがあって、この日が迎えられた。心から感謝しています」と胸のうちを明かすと「この映画を観終わったあとに、大切な人をいっぱい抱きしめてほしい…、けど今はソーシャルディスタンスがある…。でも、この映画は人に寄り添いたくなる映画になっています」と呼びかけていた。

　同作は、中島みゆきが知人の結婚を祝して作り、1998年にシングルリリースされた名曲を実写映画化したもの。菅田が演じる高橋漣と小松が演じる園田葵は、13歳のとき北海道で出会い初めての恋をする。しかし、葵は養父からの虐待に耐えかねて、町から逃げ出し、母と北海道を移ることに。離れ離れになった2人は、それから8年後、東京で再会を果たすも、北海道で生きる決意をした漣と世界中を飛び回って自分を試したい葵は、別の人生を歩み始めていた。さらに10年後、平成最後の2019年に、もう一度だけ2人はめぐり逢うことに…。