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山田裕貴、コロナ禍で思うエンタメ界の役割

 俳優の山田裕貴(29)が、このほどCS放送のTBSチャンネル1の特集放送『もっと知りたい!山田裕貴特集』の取材会に参加。山田自身の考えの根底にあるもの、新型コロナウイルス感染症の影響下にあるエンタメ界で俳優ができることなどについて思いを語った。

特集放送『もっと知りたい!山田裕貴特集』に出演する山田裕貴

特集放送『もっと知りたい!山田裕貴特集』に出演する山田裕貴

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■考え方の根底にあるものを見つめ直す 俳優が天職と感じる理由も

 同番組特集では今、注目を集める山田の出演作品を一挙放送。新撮のインタビュー番組『もっと知りたい!山田裕貴』のほか、テレビ初放送となる初主演舞台『宮本武蔵(完全版)』などを放送し、役者としての心得、今後の展望、今まで誰も知らなかったことなど、俳優・山田裕貴を丸裸にする企画となる。

 “特集”されるということを知った瞬間を問われると「マネージャーさんから『裕貴の特集やるらしいよ』と電話をもらった時、『え? え?』となった(笑)。『スゴいね。そんなことをやってもらえるんだね』という。すごくうれしかったです。そういうふうなことをやっていただける存在になれているのかな、と。自分をもう一度、見返すような感覚になりました」。

 取材は収録を終えてから行われた。「こうして、やってもらえる以上は、普段話していないことを」という心構えで収録を行った。「自分の好きなもの、趣味だったり、俳優としての考えだったり、人間として生きている感覚が結果としてすべて、つながっていると気づいたんです。僕を知っている方でも初めて聞くような内容が出てくると思う。そこは楽しんでいただけるのかなと思います」と振り返った。

 自粛期間を経て、自らを見つめ直したタイミングで“自分の中の整理”ができたそう。『ONE PIECE』『呪術廻戦』『ヘラクレス』『神社』『宇宙』など自分の好きな作品やものを改めて考えた。「客観視したときに、好きなテーマが散りばめられているものが僕の家に趣味としてあると気づいた。その時に『自分のことを全然、知らなかった』と思った。もっと自分を掘り下げないとコントロールできない。いろんな人を演じる上で、自分のことも知らないのに人のことを知れないと思って、もう一回、見直そうと思いました」。

 その中で発見できたのが「夢を追う物」「仲間を大事にする物」「愛を教えてくれる物」というジャンルだった。その最大公約数として見出したのが「人が好き」という言葉。「だから、この俳優という仕事が天職だなと思える。人のことを考える職業なので」と晴れやかな笑顔で語ると「絶対に一貫性があるはずなのに、いろんなものに飛んじゃう。それを集約する機会を与えてもらいましたね」としみじみ口にしていた。

■今、俳優としてできること「誰かの心が元気になるなら」

 『もっと知りたい!山田裕貴特集』では、山田が出演するさまざまな作品が放送される。そんなこともあり、出演作は見直すか問われると「昔は、すごく観てました。心配だったからだと思います」と明かしながら「でも、演じている僕が観ることって課題は見つけられるけど、それ以外はまったく意味がない。たくさんの人に観てもらわないとダメ。そこから受け取ってもらえることが、どれだけあるかが一番、大事。僕は純粋に作品を楽しんで、反省点を見つけるためだけに観ます」と矜持を見せる。

 一方、これまで山田の作品を網羅しているような“山田フリーク”も楽しめるかについては「この前、『ホームルーム』の小林勇貴監督とインスタライブをしていた時に、僕らが、どういう臨み方で現場にいたか、どういうメッセージ性を込めてシーンを演じていたかが案外、伝わっていなかったのが分かった。深くのめり込んでいたからという、いい意味でですよ」とする。そして「ホントに細かい。例えば、僕の顔が画面右側で、次のカットで女性が引きでいると、その画だけで『受け入れようとしていない』というメッセージが込められている。 もう、せりふを覚えているような方も、そういう深淵にまで触れてほしいです(笑)」と呼びかけた。

 小林監督とコラボしたように自粛期間にはインスタライブも頻繁に行っていた。「目に触れてもらえるチャンスがコロナの状況下でなくなってしまった。自分に時間があるから、まずは僕を応援してくれる人に僕のことを知ってもらいたいと思ってやっていた」とファンを思っての行動だったという。続けて「それだけじゃなくて、そのフォロワーの方が何気なくフォローしていただけで僕のことが1番に好きかはわからない。その人の心を掴もうと思った。僕のことを好きになってもらうんじゃなくて、好きになって作品を見てもらうのが仕事なので」と深い作品愛を吐露していた。

 そして「時間が作れたので『ゴーカイジャー』や『闇金ドックス』だったり、過去の作品を見返した。今回の特集で放送される作品は最近の記憶なので、それ以前のものを観ました」と時間をフルに有効活用したという。

 また、現在は新型コロナウイルスが世界に暗い影を落としている。“エンタメ界”ができることを聞かれると山田は、座り直して、こう語った。「これは僕のデビュー作の時に気付かされたことです。(2011年2月から12年2月まで放送された)『海賊戦隊ゴーカイジャー』をやらせてもらったときに東日本大震災があった。ヒーローをやっていたから子どもたちから『ゴーカイジャーが助けてくれると信じています』という手紙が届くんです。『僕らの力で助けられるのか。ヒーローをやっているのに何もできていないんじゃないか』と思った時もありました。それをデビュー作で痛感させられた」。

 子どもたちの助けを求める声に無力さにさいなまれた日々もあった。それでも「物理的に何かよくないことが起きたら違う人が助けてくれる」という考え方をするようになり「心の元気がない時は僕たちが何か変えられるかもしれない。暗く落ち込んでしまったときに、なにかの作品で『ボロボロに泣いた』や『ゲラゲラに笑った』となるかもしれない」と俳優だからこそ心の支えになれる可能性を語る。そして最後は「それが僕らのいる意味。どこまで影響があるかはわからないけど、僕らが信じてやらないといけない。誰かの心が元気になるなら、どんな状況だろうとやりたいです」。力強い言葉に“俳優・山田裕貴”の熱い思いが詰まっていた。

 『もっと知りたい!山田裕貴特集』の放送は7月19日の午前11時30分から深夜0時10分まで。なお、特集の前夜祭として18日午後10時30分からインタビュー番組『もっと知りたい!山田裕貴』が先行放送される。

■『もっと知りたい!山田裕貴特集』放送ラインアップ
・新撮オリジナル番組『もっと知りたい!山田裕貴』
・舞台『宮本武蔵(完全版)』(2016年、※テレビ初放送)
・ドラマ『SEDAI WARS』(2020年)
・ドラマ『ホームルーム』(2020年)
・ドキュメンタリー『情熱大陸 俳優・山田裕貴』(2020年)

関連写真

  • 特集放送『もっと知りたい!山田裕貴特集』に出演する山田裕貴
  • 『SEDAI WARS』(C)「SEDAI WARS」製作委員会・MBS
  • 『ホームルーム』(C)「ホームルーム」製作委員会・MBS (C)千代/講談社
  • 山田裕貴初主演舞台『宮本武蔵(完全版)』(C)「宮本武蔵(完全版)」
  • 『情熱大陸』俳優・山田裕貴(C)MBS

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