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「子どもが整形したいと言い出したら?」母である“整形美人”が語る本音

 近年、テレビ番組やSNS、YouTubeなどで美容整形を公表するタレントやインフルエンサーたちが増加している。整形は”隠すもの“ではなくなりつつあり、整形を経て前向きに生きる姿に共感する女性も多い。では、そのような女性たちが親であるとしたら? 母になってから整形した女性、そして整形してから母になった2人の女性が、子との向き合い方について語った。

交通事故で顔に傷跡が残り整形を考えるようになった山田麻莉亜さん(左)整形前、(右)整形後

交通事故で顔に傷跡が残り整形を考えるようになった山田麻莉亜さん(左)整形前、(右)整形後

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■交通事故で顔には裂傷、足首にも大きな変色が残り整形を意識

 「先生の足、なんで腐ってるの?」…教え子の何気ない一言で整形を決意したのは、中学校から続けていた新体操で高校時代インターハイに出場し、新体操のコーチとして働く山田麻莉亜さん。

 2年前、不運な交通事故に遭った山田さんは、顔には耳元からの裂傷の跡、足首にも大きな変色のある傷跡が残ってしまった。それでも、のちに夫となる当時の彼氏は、山田さんを変わらない目で見てくれた。だが、勤務していたインターナショナルスクールでの仕事中での出来事で気持ちが変わった。

 「顔のケロイドはファンデーションでなんとか隠していましたが、足の傷は格好の都合上隠せなくて。そんな時に、クラスの子に言われたんです。『先生の足、なんで腐ってるの?』って。子どもならではの素直な感想でした。その頃ちょうど、私も妊娠していた時期でした。もしも子どもが幼稚園や学校に入ったとき、“足の腐った親の子ども”と、周りから言われたらどうしようと、とても不安になったんです」(山田麻莉亜さん)

 そうして山田さんは傷消しの施術を相談しに行き、顔の整形も受けることに。それまでは顔にコンプレックスを持ったこともなく、美容整形は一度も考えたことがなかった。もちろん、夫や両親からの反対もあった。

 「顔の整形に興味がなかったのは、自分がすでに家庭に入っていたということもあります。しかし実際に整形した人たちの美意識の高さに触れて感化されました。私もまだ23歳だから、せっかくの機会にもっと自分のためにキレイになってみたい、そう思ったんです。今までは、結婚が女性としてのゴールだと思っていましたが、整形後は妻として、母として、そして女性としても輝けている気がします」(山田麻莉亜さん)

 「傷のある私を愛してくれる人なんて、他にいないのではないかと思ったのが結婚のきっかけ」「事故がなければ結婚も整形もしていなかったと思う」と語る彼女。傷跡を抱えたからこそ、今の自分がいる。

 「もし子どもが整形したい、と思うような時が来たら、一緒に真剣に考えたいです。整形後の辛さやリスクも知ったからこそ、安易にやって欲しくはないけれど、この子がやりたいと本気で思うのなら、応援してあげたい」(山田麻莉亜さん)

■小学校で担任に「綺麗になれるわけない」と笑われ…17歳で整形、20歳で母に

 「小学生の時に、目が奥二重で睨んでるように見えるとか、肌も白いし名前が麗だったのもあって、”幽霊”なんていじられ始めました」(山田麗さん)

 そう話したのは17歳で整形手術をした山田麗さん。明るく屈託のない印象の彼女だが「性格的にいじりやすかったというのもあったんでしょうけど、自分的にはいじめに近いと思ってました」と語る。

 特に印象的だったのは小学校4年生の時に名前の由来について授業で話したときだったと言う。
 「『綺麗になるようにという由来で麗という名前です』と言ったら、担任の先生に『お前が綺麗になれるわけないだろ』ってからかわれて。今の時代だったら問題になってそうですけど(笑)、当時はいじられキャラだったし、みんな笑ってたので『いっか』って思うしかなかったんです。本当はすごく泣きました」(山田麗さん)

 学校で容姿について言われるようになったことで、「あ、私ってブスなんだ」と思うようになった彼女。中学生の時には整形しようと決めて家族にも宣言していたと言う。そして17歳の時に公開美容整形オーディション『整形シンデレラ』に挑戦してセミファイナリストに。彼女の整形は自然で、“整形顔”には見えないのが特徴だ。

 「今はいわゆる整形顔より普通の女の子になりたい子の方が多い気がします。自己肯定感が低い人とか、私はブスだって思ってる人だったら、整形して自分の思う平均の顔になりたいってだけ」「整形シンデレラも2回目で注目されていたので『ぜんぜん変わってないじゃん』とかネットに書かれたりして。それってつまりみんなが思う整形顔のデフォルトがあると思うんですけど、『違うよ、こういう自然な整形もあるよ』って伝えたいです」(山田麗さん)

 そして取材当時(19年8月)、お腹に赤ちゃんがいた山田麗さん。整形後にお付き合いを始めた旦那さんは全て受け止めてくれたと言う。
 「私、整形してるし結婚していいのかな、子ども産んでいいのかなってずっと気にしてたんです。でも『別に好きになったの顔じゃないから』って旦那さんに言われて。一番欲しかった言葉かもしれないです」(山田麗さん)

 では、子どもには整形のことをどう伝えるのだろうか。
 「自ら子どもに話すと思いますし、もし子どもが整形したいって言っても止めません。自分はアルバイトして貯金してたけど…経済的にもちょっと手伝っちゃいそう(笑)。子どもが大きくなった時にはいい形で整形が普通な世の中になってそうですよね」(山田麗さん)

 美容整形がオープン化してきた日本で、今後、親と子の間ではどのように受け止められていくのだろうか。そして、家庭の幸せはそれぞれ。整形手術をして前向きに生きる親を見ながら育つ子どもが不幸かどうかは、他人がとやかく言うべきではない時代になってきたのかもしれない。

関連写真

  • 交通事故で顔に傷跡が残り整形を考えるようになった山田麻莉亜さん(左)整形前、(右)整形後
  • 山田麻莉亜さんの親子ショット (撮影:草刈雅之)(C)oricon ME inc.
  • 小学生のころ容姿をからかわれたことで整形を考えた山田麗さん(左)整形前、(右)整形後
  • 取材当時、妊娠中だった山田麗さん お腹がふっくら (写真:TAKU KATAYAMA)(C)oricon ME inc.
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