今月1日より全米ほか各国で公開され、早くも大ヒットしている映画『ターミネーター：ニュー・フェイト』（11月8日公開）のプロモーションで、T-800役のアーノルド・シュワルツェネッガー（72）と、サラ・コナー役のリンダ・ハミルトン（63）、ほかメインキャスト陣がそろって来日。5日に都内で記者会見を行った。

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　『ターミネーター』（1984年）、『ターミネーター2』（91年、通称：『T2』）のその後の世界を描いた最新作。サラ・コナーとT-800が再登場し、新たな脅威に立ち向かう。アーノルドは2015年以来、4年ぶりの来日。リンダは、元夫であるジェームズ・キャメロンとともに『タイタニック』（97年）のプレミアイベントで訪れて以来、2回目。2人そろって日本でプロモーションを行うのは初めてとなる。

　会見でアーノルドは、「リンダは『ターミネーター』で、女性のアクションヒーローの金字塔を打ち立て、『T2』で前作を上回る高みを極めた人だ。だからこそ、ジェームズ・キャメロンから、『ターミネーター』の新作のアイデアでサラ・コナーを復活させる話を聞いた時、28年経った今の彼女に『T2』の時のような質の高いアクションができるのかどうか、リスキーだと思った」と打ち明けた。

　しかし、それは杞憂に終わった。「迫力が溢れ説得力のあるアクションは、信じられない程素晴らしいもので圧倒されました。期待したものをはるかに超えるものを見せてくれました。60歳という年齢とは思えない、素早い動き、筋肉をたくわえ、武器を操り、献身的に進んで準備をととのえて撮影に臨み、私たちにインスピレーションを与えてくれました」と、その健在ぶりを絶賛。

　「これはあまり言いたくないことだが、リンダがあまりにも素晴らしいので、過去のシリーズ（3作目〜5作目）に彼女が出ていなかったのは、間違いだったんじゃないかと思うくらいだ」と、リンダを称えた。

　新キャストの3人、かつてのサラ・コナーを彷彿とさせる人類の命運を握る女性ダニーを守るため未来からきた謎の戦士グレース役のマッケンジー・デイヴィス、ダニ―役のナタリア・レイエス、凶悪に進化を遂げた最新型ターミネーター「REV-9（レヴ・ナイン）」を演じたガブリエル・ルナも、こぞってリンダのアクションに衝撃を受けたエピソードを披露。

　劇中でサラ・コナーやT-800から容赦なく撃ち込まれるガブリエルだが「自分のおもちゃ箱の中にアクションフィギュアとして存在してきたお二人が銃口を向けて自分を見ているなんて、本当にワクワクしました」。マッケンジーは「（サラ・コナーが初めて姿を現すシーンで）その瞬間が起きた時、スクリーンの中に入り込んだような、すごい体験をしたと思いました。銃を持って嬉々としてガブリエルさんに向かって弾丸を撃ち込んでいる姿が100％のサラ・コナーでした」。ナタリアも「朝の6時から夜の6時まで12時間、ずっと水中で撮影をしていたことがありました。私が疲労困憊して死ぬかと思うほどヘロヘロになっていた時に、リンダさんは『次、行くわよっ！』って。本当にお元気で、信じられないと思いました」。

　これらを聞いていたリンダは「皆さん、私のことを良く言ってくれてどうもありがとう。まるでTVショー『This is My Life』の主人公になった気分みたいよ」とまんざらでもない表情。そんな彼女にとってもっともハードだったのはアクションではなく、「『I’ll be back（また戻ってくる）』と言うところでした。本当に難しかった。35年間、私の頭の中であのせりふはアーノルドの声で響いていたものだったから。撮影では、何度も何度もトライしました。そのたびにティム・ミラー監督にどうだった？って聞くんだけど、『ダメ、アーノルドみたいだった』と言われてました」とユーモラスに語り、笑いを誘っていた。