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安月名莉子、デビューの1年を振り返る「 “アニソン界の女優”として邁進していきたい」

 2018年11月28日にテレビアニメ『やがて君になる』のオープニングテーマ「君にふれて」でデビューを果たした安月名莉子(あづな・りこ)。デビューから1年で数々のアニメのタイアップ曲を歌い、曲調を問わず作品の世界観を表現しきる姿で注目を集めている今注目の新人アーティストだ。今回はテレビアニメ『慎重勇者〜この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる〜』のエンディングテーマともなっている自身4枚目のシングル「be perfect, plz!」の制作秘話と、自身の歌手生活について語ってもらった。

安月名莉子 (C)oricon ME inc.

安月名莉子 (C)oricon ME inc.

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■透明感あふれる、みんなで楽しめる楽曲は「難易度が高かった」

――今回の楽曲「be perfect, plz!」は安月名さんの透き通る歌声が際立っている印象です。安月名さん自身は、最初聞いたときにどのような印象を持ちましたか?

【安月名】前回とは雰囲気が違ってハッピーな曲だなって、まず思いました。あと、自分の曲の中で、初めて皆さんと歌って踊れる曲なので、今からライブで披露するのが楽しみです。


――その一方で、シンガーとしてはかなり技量を試される楽曲だなとも思いました。チャレンジングな部分もあったのではないでしょうか?

【安月名】たしかに一つ一つの音符がすごく細かい楽曲だったので、実は今までの中で一番難しかったです(笑)。Aメロの音符がすごく細かい上に、いろんなメロディーがたくさん出てくるのに、サビ前の「あなたへお願いを1個だけ」っていうフレーズでいきなりゆっくりになって、サビの部分でまた軽快なリズムへと変わっていく。サビがすごく映える構成になっているんですよ! もうね(作詞・作編曲を務めた)タナカさん本当に天才だなと思ってしまいました。正直、悔しいなって!(笑)

――悔しいというのはタナカ零さんに対して?

【安月名】そうです! おこがましいんですけど(笑)。もともと自分で楽曲を作っていたこともあって、タナカさんの楽曲の緩急のつけ方とか、すごく勉強になりました。その一方で、すごいという感情を通り越して悔しいという気持ちも湧き出てきて。そんな思いで歌ったから、レコーディングのときはすごく熱が入りました。


――熱が入ったレコーディングのときに、特に意識したことはありましたか?

【安月名】楽曲を聞いたときに、リスタルテ(※アニメ『慎重勇者』に登場する女神)の気持ちに重ね合わせたいなと思ったのでリスタルテになりきりました。でも、普段からレコーディングの前に「この曲は、こういう歌い方をしたいな」というのを決めていくのですが、いざレコーディングの日を迎えると、結局は思うがまま感情で歌うことが多いです。

■曲作りをしていたからこそ引き込まれたアニメの世界

――レコーディングの前に歌のイメージを決めていくということは…今回のようなタイアップ曲の場合は、アニメや原作を見て研究されてからレコーディングに臨むのでしょうか?

【安月名】そうですね。正直デビューするまでは、アニメをすごく見ていたわけではなかったので、最初こそ頑張って読んでました。でも、いざアニメを見てみるとすっごく引き込まれてしまって、今では自分の趣味のひとつです(笑)。0から世界観や物語を作るという点が、曲作りとアニメに少し似ているなと思い、研究というよりは普通に楽しんでます。

やはりアニメの中でのオープニング曲って、流れるだけで気持ちを高めてくれますから。そういう、気持ちに寄り添った歌を歌いたいなって思いは、アニメを好きになったからこそ思いますね。

■「絶対に失敗が許されなかった」2パターンのMV撮影秘話

――今回の楽曲のMV、まず1パターンが白い衣装に身を包み森の中で安月名さんが踊っているものですが、曲と洗練された雰囲気がすごくリンクしている印象でした。

【安月名】本当に異世界感があふれ出てますよね。撮影は富士山の近く行ったのですが、洞窟のところに光が差し込んでいく感じとか本当にきれいで。完成したMVを見て「こんな風になるんだ」って感動しました。

――かなりのびのびと踊っている姿が印象的だったのですが…

【安月名】実はあのダンス、本当は別の振り付けがあったのですが、前日に雨が降ってしまった影響で足場がすごく悪くて、その場に合わせた振り付けになっています。しかも全身真っ白の衣装だったので、転んだらすべての撮影が終わると思って慎重に挑んだ撮影でした。

――それは大変…! もう1パターン、ダンスバージョンのMVの撮影はいかがでしたか?

【安月名】あれはあれでワンテイクだったので、大変でした(笑)。ヒールがすごく高かったので、コツをつかむのが本当に大変で。1回目も2回目も全然踊れませんでした。でも3回目を撮る前に「次、最後ね」って言われて、プレッシャーと闘いながら挑んだらミスなく撮れて、ホッとしました。

■デビューから1年「アニソン界の女優」という唯一無二のポジションを見つけた

――もうすぐデビューから1年ですが、どんな1年でしたか?

【安月名】デビューしてから、スタッフの皆さんに支えてもらいながら活動できることのありがたさを実感しています。それから、デビュー前は方向性とか、今後どういう風に行こうかを考えていたんですけど、いろんなテイストの曲をやらせてもらえるようになる中で、今は「“アニソン界の女優さん“になりたい」と思えるようになりました。

――アニソン界の女優…詳しく教えていただきたいです!

【安月名】『ブギーポップは笑わない』のエンディングを歌ったときに、私が歌っていることに気づかない方がたくさんいたんです。それっていいのかなって迷ったこともありました。でも、どんどん楽曲を出していくごとに「え? この曲とあの曲、一緒の人だったんだ」って気づいてくださる方が、すごく増えてきてそれが嬉しくて。その世界観を演じていることを楽しめるようになったんです。

――なるほど。シンガーソングライターとして自身で作詞作曲もしている安月名さんですが、デビューしたことで作詞・作曲していただいた曲も歌うようになりましたね。その辺りへの抵抗はなかったのでしょうか?

【安月名】それはまったくなかったです。もともと台本ありきの舞台に立っていた経験もあるので、アニメに寄り添ったものや、誰かに寄り添ったものを歌うことは役に入り込む感覚に似ているなって楽しんでいます。

■誰かと比べることなく「すべての感情に寄り添う歌手でありたい」

――今アニソン市場を見てみると、声優さんが歌うことも、キャラクター名義のリリースもあり、アニソンの在り方も多様化してますね。そんなアニソン全盛の時代に、純粋な“歌手”として活躍する中で不安な気持ちはなかったのでしょうか?

【安月名】お話を聞いて「そう言われてみれば多いな」と。正直そこまで人と比べた自分を考えたことはないんですね。ただ、漠然とたどり着いた先に私にしかできないものがあればいいなとは思っていて…ギターを極めたいとは思っています。今までアニソンを歌う方の中に1人でアコースティックギターを弾いている方ってなかなかいませんでしたから。

――なるほど。自分なりのポジションを見つけていきたいということですね! これから先、どんな歌手になりたいというのがあれば教えてください。

【安月名】まだ1年目なので、今は目の前にあるものを大事にしたいというのが最優先事項です。ただ、もっと先を見据えるとすれば、この1年いろんなジャンルのものをたくさん歌っていく中で、人が人生の中で出くわす全ての感情の歌を歌いたいなと思っています。そうすることで、皆さんがいろんなことを考える瞬間に私の曲があってほしくて。

だから、これからは聞いてくださる皆さんと同じ感情になりながら音楽を共有したい。まだまだ決まっていないライブの形とかを皆さんと一緒に作っていきたいですね。


■be perfect, plz! / 安月名莉子
2019年11月6日(水)発売

<収録内容>
1. be perfect, plz! (TVアニメ「慎重勇者〜この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる〜」EDテーマ)
2. さいしょからずっと
3. be perfect, plz! instrumental
4. さいしょからずっと instrumental
価格:1200円+税 発売・販売:KADOKAWA

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関連写真

  • 安月名莉子 (C)oricon ME inc.
  • 「be perfect, plz!」ジャケット画像(C)KADOKAWA
  • 安月名莉子 (C)oricon ME inc.
  • 安月名莉子アーティスト写真(C)KADOKAWA
  • 安月名莉子 (C)oricon ME inc.
  • 安月名莉子 (C)oricon ME inc.

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