今田耕司、岡村隆史、徳井義実、又吉直樹の4人からなる通称「アローン会」のメンバーが、きょう4日にNHK総合で特番『さよなら！アローン会』（後10：10〜11：10）を放送する。このほど、収録を終えた又吉に話を聞いた。

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　アローン会はもともと、名誉会長の坂田利夫を筆頭に、最高顧問の明石家さんま、会長の今田、部長の岡村、部員の徳井、又吉というメンバー構成で「幸せを望む独り者の芸人が集まって、現状を好転させていこう」が運営方針。今回は4人が「これまで目をそらし続けてきた問題について真剣に話してみる」トークバラエティーとなっている。

　番組では、4人に「結婚できないのか？　しないのか？」「結婚生活に対する不安は？」「どんな助成なら満足できるか？」「そもそも誰かと一緒に暮らしたくないのか？」「このまま生涯アローンも考えているのか？」といったさまざまな質問を投げかける。敏腕＆辛口の婚活アドバイザーによる「結婚適正テスト」の診断結果も発表される。

　又吉は収録を終えて「楽しかったですけどね、いろいろ。割といつもどおりの、いつも今田さんにご飯連れて行ってもらっていっている時の雰囲気に近かったですね」と充実した表情。収録を経ての結婚感の変化を聞かれると「あんまりないですかね。ないんですけど、確認できたというか。先輩方の話を聞いて、やっぱりそうやなとか、僕もそう思うなというのがありましたね」と声を弾ませた。

　特番では、老人ホームでのロケも行った又吉だが「20〜30年前はちょっと暗いイメージがあったと思うんですけど、今はむしろ逆でみんな入りたい、順番待ちになっている状況で。実際に行ってみて、みなさん元気やったり、テニスコートで汗をかいたり、趣味の時間を楽しんでいて、すごくいいなと思いました」と回顧。アローン会での入居については「4人で入るとなったら、今田さんは結局人気者になりそうな気がするんですよね。徳井さんはモテそうだし。僕と岡村さんはずっと部屋におるかな（笑）。そうした個人の空間もちゃんとあるのはいいところですよね」と語った。

　自身の結婚観に関しては「何かいろいろ考えることはあるんですけど、ちょっと他人事みたいに感じてしまうこともあるんですけど、38歳で適齢期と言われているというのと、親せきや親や祖父母からは早く結婚しなさいと言われているので、社会的には結婚する年齢になっているんだなっていうのはあって、そこへの焦りはあるんですけど、自分自身の中で向いているのかなとか、結婚できるくらい精神的に成熟しているのかみたいな、我慢すること多いなと思ってしまったり。乗り越えられるかなとか考えているとわからんようになっています」と率直な思いを吐露。その上で、こう続けた。

　「何となく結婚に対してポジティブに、ステキな人を見つけて結婚したいって言っとかあかんっていうのはあるんです。それはテレビ的にじゃなくて、年齢的というか。ポジティブに言っていた方が、自分が実際に思っているよりも前向きに言っていた方が楽しくなるかなと思って。でも、岡村さんとかのむちゃくちゃリアルな意見を聞くと、今田さんとか徳井さんからは『考え過ぎやで』って言われていたんですけど、僕はめちゃくちゃわかるなっていうのがあったりして。自分の生活を誰かによって変更されてしまう。それは当たり前なんですけど、そこにすごく恐怖を感じると岡村さんがおっしゃっていて、それはわかるなっていう気はしましたね」。

　「アローン会」を通して見えてくるものがあると又吉は語る。「この4人で特番ができることはすごくうれしいですし、それがNHKだからとかじゃなくて、本当に自然とアローンということについて話していくと、何となく今社会で起こっていることと結びついていくじゃないですか。アローン会の人数をもっと増やしていこうみたいなことを言うと、確かにそれは社会問題のように見えてくるし、そういうのも含めて興味深かったですね」。今回の特番を通して強く思ったことがあると明かした。

　「改めて、いろんな選択肢があるなと感じました。徳井さんも『結婚できない、じゃなくて、していない』というようなことをおっしゃっていましたけど、『結婚イコール幸せ』みたいな価値基準じゃないところにアローン会というものがあって、世の中もそうなってきているんじゃないという気がしますね。幸福度というか、決して僕たちをかわいそうという目では見てほしくないです（笑）。まだ途中という感じですかね。先輩の話を聞いて、改めてフラットでいたいなと思いました。アローンでなければいけないっていう考えも持ちたくないですし、極端に言えばきょう収録したものがオンエアされるまでは未婚でないといけないっていうのは持ちたくないですし、すごく自由でいいんだなという気がしました」。