女優の山崎紘菜（24）が3月18日から5夜連続で放送されるフジテレビ系スペシャルドラマ「平成物語」の第2弾『平成物語 〜なんでもないけれど、かけがえのない瞬間〜』で連ドラ初出演する。普段は丁寧な言葉遣いの山崎だが、劇中では慣れない若者言葉を駆使している。

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　メインキャスト、脚本、監督、音楽、カメラマン、照明、美術、プロデューサーが“平成生まれ”という布陣のスペシャルドラマ第2弾。平成に生まれ、平成に育ち、平成しか知らない人間の目線で紡いだ。山崎が主人公の芽生（めい）役で連ドラ初主演し、共演には笠松将、清水くるみら注目の若手俳優が集結している。

　オーディションで役を勝ち取った山崎は「オーディションを受けた時から、ずっと芽生を演じたいと願っていました。ただ、その夢がかなったのと同時に、前作に続く、それ以上の作品にしなければと焦りも感じました。しかし、台本を開いて芽生と向き合って、知っていくうちに余計な焦りや不安は自然と消えていて、気づいたらただただ撮影が楽しみになっていました」

　第2弾は「平成で一番綺麗だった日」がテーマ。物語は平成最後の日に、主人公と最愛の人との突然の別れから始まり、話を重ねるごとに、時間軸がさかのぼっていくという異例の構成。何の変哲もなくて、けれどかけがえのない日の大切さを描く、極上のラブストーリーとなっている。脚本は加藤拓也氏、演出は松本花奈氏が引き続き手掛ける。

　山崎は「今まで私がやらせていただいたものにないリアルさがあった。本当にキャラクターたちが生きていて、それを見ているような」と感じるほど作品となっている。出会ってから6年経ったシーンのあと、数時間後には出会ってないシーンの撮影など、ハードな撮影となったが「約9年間の人の人生を描いている。どう変化をつけるのかが難しかったです」と撮影を振り返った。

　松本監督は21歳の気鋭。山崎は「監督の年齢を伺ったときはびっくりしました。撮影期間中にお誕生日を迎えて21歳を、みんなでお祝いした」と“オール平成”の布陣に驚いたという。それでも「お仕事をしていく上で年齢とかは関係ないんだと感じた。お互いリスペクトをして、お仕事していた。年齢は意識しなかったです。全く迷いがない監督で、すごく頼もしかったです」と信頼を寄せていた。

　芽生の夫・貴大（たかひろ）を演じた笠松については「リアル貴大みたいな（笑）。そこにいるような方。女性は指輪とかアクセサリーにテンションが上がる。結婚指輪を選ぶシーンで、スタッフさんとワイワイしてたら『まったく分からない』と言ってました（笑）」と懐かしんだ。

　クランクアップ直後に取材会が行われており、現場が終わったことに山崎は「ただただ寂しい。若い方の一生懸命さに溢れていた。それを導く大人の方の優しい目もあって、アットホームな現場でした。すごく離れ難かったな、と。今は達成感より、寂しい気持ちでいっぱいです」と素直に口にした。

　平成を生きた若者を忠実に描くうえで「意外とせりふも単語が多いんです。『うん』とか『はい』とか。人の日常会話って、意外とすごく早く進む。日常での会話って、割り込んだり、そんなにキレイな順番でしゃべっていないなと気付いて意識して、リアルさを追求しました」と細かな部分にも気を配った。

　そのため、口語も多くなったという。「『マジで』とか『めっちゃ』とか『てか』とか。ほかの台本では、たまに使われるぐらいで、あまりないですね」。取材でも丁寧な言葉を使っていた山崎が普段は「あまり使わないようにしています」というなじみのない言葉だったが「自分が街を歩いているときに、大学生の会話を聞いたら、ほぼ全員が使っていた。言葉遣いに現れるんだな、と。見た目と言葉遣いは必ずしも一致していないものなんだなって勉強になりました」。

　最後に「何か大事件が起こったり、劇的なドラマがあるわけではありませんが、小さな幸せと、ささやかな喜びにあふれた、あたたかくて優しい物語です。皆さんの日常にそっと寄り添うような作品になりますように。また、『ただいま』『おかえり』など、大切な方とのささいな会話が増えるきっかけになったらうれしいです」と呼びかけた。

＜放送日時＞
18日（月）深夜0時50分〜1時20分
19日（火）深夜0時35分〜1時05分
20日（水）深夜0時35分〜01時05分
21日（木）深夜0時35分〜01時05分
22日（金）深夜1時05分〜01時35分