1月期の新ドラマが続々とスタートするなか、菅田将暉主演の『3年A組―今から皆さんは、人質です―』（日本テレビ系）が好調な滑り出しを見せている。視聴率は現時点まで、平均視聴率2桁をキープ。前週の3話（1月20日放送）では、自己最高の平均11.0％を記録した（ビデオリサーチ調べ、関東地区）。また、視聴率に加え作品に対する評価も高まりを見せており、『コンフィデンス』誌による視聴者ドラマ満足度調査「オリコン ドラマバリュー」では、初回は100Pt満点中66Ptとまずまずの出だしとなったが、2話で81Ptに急上昇。続く3話でも83Ptを記録し、右肩上がりで推移している。

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　本作は高校卒業まで残りわずかとなったある日、菅田将暉演じる主人公の教師・柊一颯が担当生徒29人を人質にとり、自殺した生徒・影山澪奈が追い詰められた理由を明らかにするため“俺の授業”を行っていく、謎と事件が絡み合う衝撃の学園ミステリー。映画『クローズZERO』シリーズで“学園モノ”のヒット経験も持つ、武藤将吾氏のオリジナル脚本による物語となっている。

　これまではドラマ『35歳の高校生』（日本テレビ系）や映画『セトウツミ』、『帝一の國』、『となりの怪物くん』など、年齢的に学生役を演じることが多かった菅田だが、ゴールデン・プライム帯の民放連ドラ単独初主演となる本作で、かねてより熱望していたという教師役に初挑戦。ドラマバリューのうち「主演」の項目に目を向けると、20Pt満点のうち、1話：14Pt→2話：16Pt→3話：19Ptとポイントを伸ばしており、新境地に挑む菅田に対し、視聴者が高く評価している様子をうかがい知ることができる。実際に視聴者からは、「菅田さんが狂気の教師を好演していて、リアリティと臨場感を感じる」（30代男性／愛知）、「菅田将暉さんの渾身の演技が良い」（40代男性／埼玉）などの好意的なコメントが寄せられている。

　第1話で“こと”が始まり、2話以降は柊の過去や生徒たちの素顔などが次々と明らかに。キャストの感情豊かな演技、練り込まれたストーリーが際立つ展開をみせており、回を重ねるごとに「その他キャスト」（8Pt→12Pt→13Pt）と「内容」（9Pt→15Pt→14Pt）の満足度も伸長している。

　その他キャストには、NHK連続テレビ小説『半分、青い。』でヒロインを演じた永野芽郁をはじめ、川栄李奈や福原遥、上白石萌歌など、すでに世間の注目度の高い若手に加え、映画『ソロモンの偽証』で存在感を示した富田望生や映画『怒り』で「第40回日本アカデミー賞」新人俳優賞を受賞した佐久本宝、TBS系ドラマ『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』で注目を集めた今田美桜など、“ネクストブレイク”が期待される気鋭の若手俳優が顔を揃えている。「菅田将暉さんの先生役も良いが、迫真の演技を見せる菅田さんと向き合う生徒役の子たちが個性豊かで面白い」（40代女性／神奈川）といった視聴者コメントも散見され、菅田と気鋭俳優の“対峙＝演技合戦”も視聴者の注目の的となっているようだ。

　18年10月クールの同枠では、賀来賢人主演、福田雄一脚本・演出による『今日から俺は！！』が放送され、日曜の夜に良い意味で頭を使わずに見られるコメディーが、大人から子どもまで巻き込むヒットとなった。『3年A組』は、前作とはガラリとテイストと変えた作品とも言えるが、世代を越えて共感できる“演技合戦”という意味では、実は『今日から俺は！！』と通じる爽快感を与えているのかもしれない。

　視聴者からは、「続きが気になって仕方ない」（40代女性／東京）、「展開が読めず続きが気になる」（20代女性／東京）という声が多く寄せられており、サスペンスドラマとしても視聴者は回を追うごとに疑心暗鬼を募らせている様子が伺える。菅田と共演陣の演技合戦とともに、4話目以降では、いよいよ本筋の展開も注目される。

●「オリコンドラマバリュー」とは
　オリコングループの調査システム「オリコン・モニターリサーチ」の登録者から毎週、全国690名の視聴者を対象に、各ドラマの「期待度」「満足度」について、「作品」「主演」「主演以外」「セリフ」「映像」「音楽」「美術」「ストーリー展開」を10点満点で調査。「オリコンドラマバリュー」はその結果を、過去1年間のデータに照らして偏差値化した。「視聴量」「主演」「主演以外」「内容」という4項目に加え、Twitterのツイート量を加えた「話題性」の5項目を各1〜20ポイントとし、計100ポイント満点で集計している。