身長178cm股下92cmの美ボディを武器に世界に挑む女性がいる。モデル結子(25)だ。2018年8月、世界24カ国のトップモデルが集まる国際モデル大会『World Supermodel Production』の日本代表を決定する『World Supermodel Japan(WSJ)』でグランプリを獲得し、今年4月にフィジーで行われる世界大会への切符を手にした。だが、その栄光の影には体型コンプレックス、結婚で一度は諦めたモデルの道、摂食障害など、壮絶な過去があった。世界を目指すママモデル、結子に話を聞いた。
■10代で結婚・出産・離婚、21歳で一度は諦めたモデルの道に
現在、6歳の娘を育てるママでもある結子がモデル活動をスタートさせたのは16歳。地元福岡でスカウトされ、憧れだった世界に飛び込んだ。その後、結婚を機に10代で家庭に入り一児を授かるが、離婚。シングルマザーとして子育てに奮闘するなか、「どうしてもモデルの道を諦めきれない」と、女優の菜々緒らを輩出した『ミス東京ガールズコレクション』への応募を決心する。
「離婚、出産を経験し、両親とともに東京で暮らすようになって、“世界で活躍するモデルになる”という夢を諦めきれないことに気がついたんです。それで、最後の挑戦と心に決めてコンテストに出場しました」
2014年、21歳の時に背水の陣で挑んだ同コンテストには2万人の応募があった。多数の美女が並ぶ中、優勝こそ逃したものの、長身に鍛え上げた筋肉が映える美しいボディを強みに特別審査員賞を手にした。
「もともとあまり自信があるタイプではありませんが、この時は1年半ほどモデル業から離れていたこともあって、まさかファイナリストになれるとは思っていませんでした。でも、例え高いハードルだったとしても、もう一度だけチャレンジしたかった。そこで、特別審査員賞をいただいて、審査員の方々から“モデルとして活動していったほうがいい”と声をかけてもらえたことが、今につながっています」
■「炊飯ジャーを抱いて眠ってた」壮絶な摂食障害からの脱却
受賞をきっかけに、モデルとして華々しい活動が約束されるはずだった。しかし、コンテスト前の極端な減量がストレスになり、激しいリバウンドを起こしてしまう。これが摂食障害との戦いの始まりだった。
「今でこそ、適度に筋肉のついたボディがブームですが、つい最近まで細ければ細いほうがいいというのが日本人の美の観点だったし、みんなの憧れでしたよね。私も痩せたいという思いにとらわれ続けていました。筋肉をつけたくないので、極限まで食事をせずに、拒食症になったことがありましたが、コンテスト後は反動で過食症になってしまった。朝、コンビニ弁当に囲まれて目覚めたり、炊飯ジャーを抱きしめたまま眠っていたり…。気がづけば14kgも体重が増えて、当然モデルの仕事も来なくなりました」
開きかけたモデルとしての人生が再び閉じようとしていた。
「当時は精神的にも肉体的にもギリギリでしたが、それでも、やっぱり夢を諦めたくなかったんです」
結子は再び挑戦へと動き出した。2017年、翌年に開催される『World Supermodel Japan(WSJ)』への出場を決意。同大会は、世界24カ国のトップモデルが集まる国際モデル大会『World Supermodel Production』の日本戦だ。
「16歳でモデルを始めてから、世界で勝負できるモデルになりたいと思っていました。モデルと言っても日本では178cmの身長は高すぎて、オーディションを受けられないこともあったんです。でも、世界では当然のように180cm前後の長身のモデルが活躍していますよね。だから私も世界に出たかった。『World Supermodel Production』で優勝すると、ニューヨークの大手モデル事務所と契約ができるんです。世界で活躍するという夢の一歩を踏み出すため、まずは日本大会で優勝する!と自分を奮い立たせました」
■国際モデル大会へ、日本の代表として挑む
『World Supermodel Japan(WSJ)』での優勝を目指し、まずは、“体重にとらわれず、自分のなりたいボディを作ること”と意識改革を行った。その後、筋トレやジョンギングなどトレーニングをしながら、糖分を控えタンパク質を摂取するなど食事にも工夫。摂食障害を克服しながら8kgの減量に成功した。だが、ダイエットで挫折した自身の経験から、「メリハリが大事」と話す。
「摂食障害になる人は、私も含めて自分を追い込んでしまうんだと思います。だから、自分のなりたいイメージに近づけるように努力をすることは大事ですが、メリハリを意識するのも必要です。ストイックすぎると辛くなっちゃいますから。例えば、私はお酒が好きなので、体を絞りたいと思っている時でも友人とは飲みにいく時間を作っていました。ただし、翌日は午前中にホットヨガやジョギングをする。緩急が大事ですね」
体とメンタルのベストな関係を模索しながらコンプレックスを乗り越え、ベストコンディションを手に入れた結子は、目標だった日本大会のグランプリを獲得。今年4月にフィジーで開催される世界大会での優勝の先にある夢に思いを馳せる今、「自信のなかった」かつての面影はない。
「世界で活躍するチャンスを得るために、絶対優勝したいです。世界大会で優勝し、下着ブランド『ヴィクトリアシークレット』のモデルになりたい。このブランドのショーモデルはみんな、筋肉美が完璧。現代の美ボディの象徴的な存在なんです。日本人初の“ヴィクシーモデル”になるのが今一番の目標ですね」
(インタビュー・文/宇治由美子)
■10代で結婚・出産・離婚、21歳で一度は諦めたモデルの道に
現在、6歳の娘を育てるママでもある結子がモデル活動をスタートさせたのは16歳。地元福岡でスカウトされ、憧れだった世界に飛び込んだ。その後、結婚を機に10代で家庭に入り一児を授かるが、離婚。シングルマザーとして子育てに奮闘するなか、「どうしてもモデルの道を諦めきれない」と、女優の菜々緒らを輩出した『ミス東京ガールズコレクション』への応募を決心する。
「離婚、出産を経験し、両親とともに東京で暮らすようになって、“世界で活躍するモデルになる”という夢を諦めきれないことに気がついたんです。それで、最後の挑戦と心に決めてコンテストに出場しました」
2014年、21歳の時に背水の陣で挑んだ同コンテストには2万人の応募があった。多数の美女が並ぶ中、優勝こそ逃したものの、長身に鍛え上げた筋肉が映える美しいボディを強みに特別審査員賞を手にした。
「もともとあまり自信があるタイプではありませんが、この時は1年半ほどモデル業から離れていたこともあって、まさかファイナリストになれるとは思っていませんでした。でも、例え高いハードルだったとしても、もう一度だけチャレンジしたかった。そこで、特別審査員賞をいただいて、審査員の方々から“モデルとして活動していったほうがいい”と声をかけてもらえたことが、今につながっています」
■「炊飯ジャーを抱いて眠ってた」壮絶な摂食障害からの脱却
受賞をきっかけに、モデルとして華々しい活動が約束されるはずだった。しかし、コンテスト前の極端な減量がストレスになり、激しいリバウンドを起こしてしまう。これが摂食障害との戦いの始まりだった。
「今でこそ、適度に筋肉のついたボディがブームですが、つい最近まで細ければ細いほうがいいというのが日本人の美の観点だったし、みんなの憧れでしたよね。私も痩せたいという思いにとらわれ続けていました。筋肉をつけたくないので、極限まで食事をせずに、拒食症になったことがありましたが、コンテスト後は反動で過食症になってしまった。朝、コンビニ弁当に囲まれて目覚めたり、炊飯ジャーを抱きしめたまま眠っていたり…。気がづけば14kgも体重が増えて、当然モデルの仕事も来なくなりました」
開きかけたモデルとしての人生が再び閉じようとしていた。
「当時は精神的にも肉体的にもギリギリでしたが、それでも、やっぱり夢を諦めたくなかったんです」
結子は再び挑戦へと動き出した。2017年、翌年に開催される『World Supermodel Japan(WSJ)』への出場を決意。同大会は、世界24カ国のトップモデルが集まる国際モデル大会『World Supermodel Production』の日本戦だ。
「16歳でモデルを始めてから、世界で勝負できるモデルになりたいと思っていました。モデルと言っても日本では178cmの身長は高すぎて、オーディションを受けられないこともあったんです。でも、世界では当然のように180cm前後の長身のモデルが活躍していますよね。だから私も世界に出たかった。『World Supermodel Production』で優勝すると、ニューヨークの大手モデル事務所と契約ができるんです。世界で活躍するという夢の一歩を踏み出すため、まずは日本大会で優勝する!と自分を奮い立たせました」
■国際モデル大会へ、日本の代表として挑む
『World Supermodel Japan(WSJ)』での優勝を目指し、まずは、“体重にとらわれず、自分のなりたいボディを作ること”と意識改革を行った。その後、筋トレやジョンギングなどトレーニングをしながら、糖分を控えタンパク質を摂取するなど食事にも工夫。摂食障害を克服しながら8kgの減量に成功した。だが、ダイエットで挫折した自身の経験から、「メリハリが大事」と話す。
「摂食障害になる人は、私も含めて自分を追い込んでしまうんだと思います。だから、自分のなりたいイメージに近づけるように努力をすることは大事ですが、メリハリを意識するのも必要です。ストイックすぎると辛くなっちゃいますから。例えば、私はお酒が好きなので、体を絞りたいと思っている時でも友人とは飲みにいく時間を作っていました。ただし、翌日は午前中にホットヨガやジョギングをする。緩急が大事ですね」
体とメンタルのベストな関係を模索しながらコンプレックスを乗り越え、ベストコンディションを手に入れた結子は、目標だった日本大会のグランプリを獲得。今年4月にフィジーで開催される世界大会での優勝の先にある夢に思いを馳せる今、「自信のなかった」かつての面影はない。
「世界で活躍するチャンスを得るために、絶対優勝したいです。世界大会で優勝し、下着ブランド『ヴィクトリアシークレット』のモデルになりたい。このブランドのショーモデルはみんな、筋肉美が完璧。現代の美ボディの象徴的な存在なんです。日本人初の“ヴィクシーモデル”になるのが今一番の目標ですね」
(インタビュー・文/宇治由美子)
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2019/01/11