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「秋田音頭」がダンス音楽に 藤あや子×m.c.A・T、新時代に打ち出す“超民謡”

 井上陽水浜田省吾など、男性歌手の曲を集めたカバーアルバムや、中村中に作品提供を受けたシングルをリリースするなど、近年ジャンルを問わない活動を行っている藤あや子が、また1つ新たな展開を見せる。m.c.A・Tとのコラボレーションシングル「秋田音頭−AKITA・ONDO−」(19年1月1日発売)がそれで、2人が取り上げるのはなんと民謡「秋田音頭」だ。新年初日のリリースという点からも、新しい時代を開拓しようとする2人の意志が窺える。

■「秋田音頭」がダンス音楽に、時代を超える歌へと変貌

「藤さんが育った秋田を含む東北は東日本大震災を経験。そして、僕の地元の北海道では18年、北海道胆振東部地震に見舞われました。近年は全国各地さまざまな災害に見舞われていますが、皆明日に向かっている。日本人は強い。その負けない日本人の姿というものを国内に、そして海外に向けて発信したいと思ったんです」とm.c.A・T は語る。

 彼と藤の出会いは、およそ10年前、共通の友人である映画監督の小松莊一良氏が、藤のリサイタルで総合演出を手がけた時のこと。小松氏が藤の音楽的ベースである民謡から「秋田音頭」を取り上げ、新たなダンスミュージックのアレンジで披露することを発案。そこで起用されたのがm.c.A・T だった。

「普段はもの静かで、緻密な編集作業などを黙々とされているのに、ステージでスイッチが入るとすごくエネルギッシュで、そのオンとオフの切り替え方が本当に素晴らしいんです」と藤が評するm.c.A・Tは、今回リリースするにあたって、最初のバージョンに手を加え、詞もメロディーもアレンジも変えた。

「10年が経っているので、熟成されたものと新しいものを融合したような作品にしたかったんです。藤さんの歌をできるだけ邪魔しないように意識したし、自分の感覚に任せて本来スネア(ドラム)を入れるところを、最近ケンドリック・ラマーなどが使っているアフリカのパーカッションにしてみたり、いろいろ試しながら作りました」(m.c.A・T)

■ダンスの振り付けはDA PUMPのTOMOに依頼

 出来上がった楽曲は、民謡の原型を保ちつつ最新のアレンジを施した、“超”民謡とでも呼びたいサウンドに仕上がっている。イントロ他で連呼される“AKITA”の響きは実に印象的で、日本の都道府県名がこんなにスタイリッシュに耳に届くのは、YMOの「テクノポリス」で聴かれた“TOKIO”以来ではないかと思わされる。本来の「秋田音頭」を知る世代には懐かしくも斬新に響き、そのサウンドに惹かれる若者たちには、はやりのダンスミュージックとして耳に届くことだろう。藤とm.c.A・Tは、その感性と技術で「秋田音頭」を時代を超える歌に変貌させてしまったのだ。

「今までしてきた挑戦が寄り道ではなかったというか、こういった可能性をたくさん秘めた楽曲に出合うことができて幸せです」(藤)

 MVでは“ネオ・ジャパネスク”を感じさせる出で立ちの2人が、個性際立つダンサーたちを従えて躍動する。そこで描かれるのは、これからの時代に求められる1つのアーティスト像かもしれない。

 発売後にはテレビ等で2人揃ってのパフォーマンスが披露される予定もあるそうだが、藤のリクエストで「キタカサッサー」のフレーズの部分には“振り”が付くとのこと。m.c.A・TがDA PUMPのプロデューサーを務める間柄もあって、「U.S.A.」の振り付けを手がけたDA PUMPのTOMOが担当するそうだ。

 インタビュー終盤、「今までもこれからも、ポピュラーな音楽はずっと求められる。それを届けられるように、僕たちは自分の心に正直に向き合っていくだけです」とm.c.A・T は語り、その言葉に藤は深く頷いた。その様子に、こういう人たちの想いこそが、世代や性別、国境という壁を越えていくのだろうと頼もしさを覚え、2人の今後の活動にますます期待したくなった。欧米でも受け入れられるであろうm.c.A・Tのサウンドに、日本発のワールドミュージックとして耳に届く藤の歌は、果たして新たな時代を迎える日本にどんな風を送り込むのだろう? そして、それは海の外へどのように広がっていくのか、大いに楽しみだ。

文/寧樂小夜



関連写真

  • 異色コラボでシングル「秋田音頭−AKITA・ONDO−」をリリースする藤あや子(左)とm.c.A・T
  • シングル「秋田音頭−AKITA・ONDO−」(19年1月1日発売)ジャケット写真

提供元:CONFIDENCE

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