イギリスを代表する伝説のロックバンド・クイーンとリードボーカルのフレディ・マーキュリーを描いた映画『ボヘミアン・ラプソディ』（9日公開）のジャパンプレミアが7日、都内で行われ、フレディ・マーキュリー役のラミ・マレック、ブライアン・メイ役のグウィリム・リー、ジョン・ディーコン役のジョー・マッゼロが登壇。出演陣はクイーンにとって伝説的なライブとなった「ライヴエイド」シーンの秘話を明かした。

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　ラミは「コンバンハ〜」と日本語であいさつ。そして「今夜、ここに来られてワクワクしています。日本が一番最初にクイーンを愛してくれた。またクイーンも日本文化を愛していました。クイーンが最初に日本に来たとき、まるでビートルズが来日したような感じだった。できれば同じように映画を愛してほしいです」と語りかけた。

　グウィリムも「何年もの間、日本に来るのが夢だった。この素晴らしい映画を分かち合うために来られたのは、本当に光栄」と感無量で、ジョーも「撮影初日に『宣伝で日本に行けたらすごいことだよね』という話をしていました。ですから今、自分たちは夢を生きている状態です」と話していた。

　クイーンは6度来日し、50回もの公演を行った。日本にもクイーンファンは多く、ラミは「クイーンの話を、フレディの話を語ることができて、これ以上、光栄なことはないと心から思っている。フレディは日本の文化を愛していた。写真を見ましたが、日本から持ち帰ったものが、たくさん彼の家にはありました。いつか日本に来て、この映画を、みなさまと共に祝うことができるだろうと思っていた。今回、ロンドン、ニューヨークでプレミアをやって、やっと日本に来ることができました」としみじみ。「50公演全て、日本の方は温かく迎えてくださったと聞いています。この映画は新しいバージョンのクイーンなんですけど、同じように迎えていただければと思います」と話した。

　クイーンのブライアン・メイとロジャー・テイラーも撮影に参加。ラミは「役を決める最終決定権を持っていた。彼らが私のような男をフレディ・マーキュリーとして受け入れたことを本当に光栄に思っています。彼らは批判もできたと思うけど、そんなことをしないで私たちを抱きとめてくれた」と感謝した。

　映画の見どころの一つに1985年に旧ウェンブリー・スタジアムで行われた20世紀最大のチャリティーコンサート「ライヴエイド」のシーンがある。5週間のリハーサルを行ったことを明かしたグウィリムは「演者としては怖かった。細かいところまでリハーサルをしました。そして初日にブライアンさんが来ていたんです。私たちがやったのを見て『よかった、よかった』と。『だけど、君はロックスターなんだ。それを忘れちゃいけないよ。もうちょっとエゴを見せていいんじゃない』と言ってくださった。素晴らしい瞬間だった。世界で最も偉大なギタリストに『君はロックスター』と言われた、ものすごい瞬間でした」と思い出深いシーンになったと告白していた。

　一方のジョーは「ライヴエイドのシーンでリハーサルを行っているところにブライアン・メイとロジャー・テイラーが見に来ると聞いた。私たちは恐怖におののきまして…。走って隠れようと思った」と苦笑いで振り返ったが「実際にお会いしてみますと、本当に温かく迎えてくださった」と偉大なスターの配慮に感謝しっぱなしだった。

　また、フォトセッションに用意された鏡割りの準備のため、黒子として登場したのはお笑いタレントのひょっこりはん。フレディと“タンクトップ”だけの縁で登壇したが、ラミらには伝わらず、ややウケで終わっていた。

　同作は、『X-MEN』シリーズのブライアン・シンガー監督がメガホンをとり、クイーンの現メンバーのブライアンとロジャーが音楽総指揮として参加。1991年に惜しくもこの世を去ったフレディ・マーキュリーの軌跡を描き、劇中によみがえった32もの不朽の名曲には主にフレディ自身の歌声が使われている。

　ジャパンプレミアではROLLY、ダイアモンド☆ユカイ、平松可奈子、松山亜耶、菊川リサ、保崎麗、スベリー・マーキュリー、フレイディも参加した。