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【詐欺メイク】すうれろ「障害を持つ女性として、誰かの意欲につながる発信をしたい」

 すっぴんと化粧後の顔がまったく違うとメディアでも話題になっている“詐欺メイク”。自分のコンプレックスを隠せるメイクとして、そのテクニックを取り入れる女性も増えている。彼女たちの詐欺メイクはどのようにできあがっていったのか。今回は複数の病と闘いながらもYouTubeにメイク動画をアップし続ける、“ポジティブクリエイター”すうれろさんに話を聞いた。

整形級デカ目メイクを披露した、YouTuberすうれろ(撮影:岡田一也)(C)oricon ME inc.

整形級デカ目メイクを披露した、YouTuberすうれろ(撮影:岡田一也)(C)oricon ME inc.

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■16歳から闘病生活「メイクで少しでも元気に」

 16歳のときから副腎不全、若年性パーキンソン病、橋本病、視床下部機能障害など、複数の病と闘っているYouTuberすうれろさん。体の調子がよい日には、自身のYouTubeチャンネル「詐欺メイクすうれろ」にメイク動画を投稿。“ナチュラルメイク”や“甘系ロリメイク”、“ガングロメイク”や“ハロウィンメイク”など、幅広いジャンルのメイクをレクチャーしている。その技を生かして今年1月には雑誌『CanCam』(小学館)の詐欺メイク特集にも登場し、ビフォーアフターでかなりのギャップがあると話題に。話を聞いてみると、彼女のメイク技術は、長い闘病生活のなかで身に付いたものだという。

――メイクを始めたきっかけは?

【すうれろ】学生の頃からずっと入院をしていたのですが、顔色がとても悪くて。お見舞いに来ていただいても、皆さんすぐに帰られてしまって、気を使われてしまう雰囲気がとても悲しかったんです。入院生活も暇だったし、どうせなら元気に見えるようにと思って、メイクを始めました。メイクをしていると、皆の態度が変わっていくのに気付いたんです。

――どういう風に変わっていったんですか?

【すうれろ】「あ、今日メイクしているんだね!」「顔色いいね〜」から始まり、「ちょっと売店行く?」「カフェで話さない?」など普通に接してくれるようになりました。メイク一つでこんなに変わるんだなと、大きな力をもらいました。

――動画を発信するようになった経緯は?

【すうれろ】退院して自宅療養していたときに、生配信の動画を撮影していたんです。そこで「私なんか」とか「すごいブスだから」とか、自分に対してコンプレックスを抱えている女の子たちがたくさんいることを知って。私自身がメイクに力をもらったように、そういうマイナスな気持ちをメイクで変えることができないかと動画投稿を始めたんです。芸能人のものまねメイクからカッコイイ系、可愛い系の詐欺メイクまで、「こんなメイクができるんだったら私もチャレンジしてみたいな」と思ってもらえるよう、幅広いメイク動画をアップしています。

■「メイクによって、コンプレックスがチャームポイントに変わる」

――詐欺メイクにはどんな力があると思いますか?

【すうれろ】目が小さいとか、鼻の形がイヤだとか、私にも色々なコンプレックスがありますが、メイクすることで、自分のコンプレックスをチャームポイントに変えることができるんです。メイクと合わせてファッションも楽しめるし、今日はどこに行こうか、何をしようかと、これからのことを考えることができて、自分への自信にもつながる。そんな力があると思います。

――ご自身の“ポジティブクリエイター”という肩書もそんな考えからきている?

【すうれろ】そうですね、もうポジティブにいこうと。日本の女性は謙虚なので、なかなか自分のことをかわいいと言い切る人はいません。皆それぞれ世界に一人だけの人間なのに、自分を否定しちゃうのはもったいないし、しんどいなと思って。誰に何を言われようと、自分が自分の味方なんです。自分に自信がつけば周囲の態度も変わるし、やりたいことも出てくる。メイクにはそんな可能性だってあるんだと言いたいです。

――ナチュラルメイクから外国メイクまで幅広い動画を投稿されていますが、メイクの情報はどこから得ていますか?

【すうれろ】一度動画にアップしたメイクは、もう二度と動画でやらないと決めていて。メイク動画をアップするたびに違う顔になってたらおもしろいなと。インスタグラムの1分間動画で、海外のアーティストの動画を見ることが多いです。道具は何を使っているか、手順はどのようにしているかなどとても参考になります。


■障害者のYouTuberとしては特殊な存在「福祉の面でも活躍したい」

――今後はどうしていきたいですか?

【すうれろ】個人的な意見ですが、今の社会は誰でも夢を追えるような環境ではないんじゃないかなと。本当は歌手になりたいけど、友達にも言えないまま諦めてしまうとか。でも、どんどん夢を語ってほしいですし、仕事と並行でもいいから諦めないでほしい。私はそんな一歩を踏み出す人たちの“きっかけ”でありたいと思っています。

――視聴者から「頑張ろう」と思ってもらえるような?

【すうれろ】そうですね。私は障害者という面で特殊なYouTuberです。病気を持ちつつ活動しているので、症状がひどくなると今後何もできないんじゃないか、意欲が低下して引きこもりになってしまうんじゃないかなど、私自身にも様々な思いが巡ることがあります。でもそんな私が発信しているからこそ、「この人が続けているから、私も頑張ろう」という意欲につながる発信をしたいです。そして、世間での障害者のイメージもあまりよくない部分もあります。社会の壁を感じることはありますが、それを社会のせい、国のせいと言うことは簡単ですが、こちら側からも動くことでイメージも変わっていくと信じています。今後、福祉面でも活動をしていきたいです。

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