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『BEASTARS』漫画家・板垣巴留氏、スクリーントーンを作っている会社にエール

 講談社が主催する『第42回講談社漫画賞』3部門の贈呈式が10日、東京・帝国ホテルで行われた。少年部門から『BEASTARS』の板垣巴留氏、少女部門から『透明なゆりかご』の沖田×華氏、一般部門から『傘寿まり子』のおざわゆき氏、『フラジャイル』の原作・草水敏氏、漫画・恵三朗氏が出席し、それぞれ喜びと作品に携わった方々へ感謝の言葉を述べた。

『第42回講談社漫画賞』贈呈式に出席した(左から)板垣巴留氏、沖田×華氏、おざわゆき氏、草水敏氏 (C)ORICON NewS inc.

『第42回講談社漫画賞』贈呈式に出席した(左から)板垣巴留氏、沖田×華氏、おざわゆき氏、草水敏氏 (C)ORICON NewS inc.

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 この日も顔を出すのが照れくさいという理由で、鳥の被り物を被って登場した板垣氏は「今、漫画はフルアナログで描いています。この時代、デジタルで漫画を描いている人が増えていると思いますが、画材屋でスクリーントーンを見かけなくなったりしているので悲しい気持ちになります。なので、会場にいるかわかりませんが、スクリーントーンを作っている会社のみなさん頑張ってください! わたしも頑張ります」と、自身の作品に欠かせない物を作っている裏方の人へエール。

 沖田氏は「ストーリー漫画としての可能性を見つけてくれた担当者の伊藤さん。『透明なゆりかご』は、伊藤さんの存在なくしては生まれなかった。心の底から感謝しています」と思いを述べた。

 おざわ氏は「漫画家として芽が出ない時間が長かった。話は100点なんだけど、絵が20点と言われることがあった。占いでも『あなたが世間で認められるのは40代以降』と言われてヘコんだこともありました。でも後悔はしていません。これからも新しい形の高齢者の漫画を描いて、読む楽しさを追求していきたい」と意気込んだ。

 草水氏は「漫画が好きで読んできて、漫画の仕事をして何十年経ち、今ここにいるのは不思議な感じがする。こどものころから色んな方に出会わなかったら、審査員の人に評価してくれなかったら、どこか1個でも違ったらここにいない。人生って面白いなと思います」と振り返りつつ「『フラジャイル』では、恵さんと良い出会いをしました。ネームを初めて見た時『すばらしい!』と思いまして、この人しかいないと。連載前から確信して、僕の感が当たったな思います」と笑わせた。

 『BEASTARS』(秋田書店)は、2016年から『週刊少年チャンピオン』で連載中の作品。肉食獣と草食獣が共存する世界で、全寮制の学校に通う擬人化された動物たちが織りなす群像劇で、『マンガ大賞2018』に選ばれている。

 『ハツキス』(講談社)で連載している『透明なゆりかご』は、沖田氏が看護師見習い時代の実体験に基づいて描かれた作品。町の小さな産婦人科医院を舞台に、ひとりの感性豊かな少女の目線で、“命とは何か”を問い、見つめてゆく物語。

 『傘寿まり子』は、『BE・LOVE』(講談社)で連載しており、ベテラン作家の幸田まり子が、息子夫婦や孫夫婦との間で住居問題が勃発したことをきっかけに、「老人の自分には居場所がない」ことを感じ家出を決意するストーリー。

 『フラジャイル』は、生検や病理解剖などを行って病気の原因過程を診断する病理医の物語。『月刊アフタヌーン』(講談社)で連載中しており、2016年にTOKIOの長瀬智也主演でテレビドラマ化された。

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  • 『第42回講談社漫画賞』贈呈式に出席した(左から)板垣巴留氏、沖田×華氏、おざわゆき氏、草水敏氏 (C)ORICON NewS inc.
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  • 『第42回講談社漫画賞』贈呈式に出席した沖田×華氏 (C)ORICON NewS inc.
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