声優の井上和彦が5月下旬、都内で行われたオーディオブック新レーベル『極上 voice メソッド』配信記念記者会見に出席。自身が影響を受けた人物として、アニメ『サザエさん』の波平で知られる永井一郎さんを挙げて、感謝の気持ちを述べた。

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　『極上 voice メソッド』は、人気声優陣によるガイドでビジネス書や自己啓発書のベストセラー本を聴けるオーディオブックレーベル。それにちなみ、自身の価値観に影響を与えたエピソードを聞かれて、永井さんの名前を挙げ「この業界を入るきっかけを作ってくれたのが永井一郎さん。事務所に入れてくださった師匠です。口に出して教わった訳ではありませんが、感じたことが多く影響をたくさん受けました」と告白。

　「（仕事に対して）永井さんは必ず全部自分でやって、自分が納得したものしか信じない。人から『あーだよ、こーだよ』と言われて、『そうなのか』と鵜呑みにしてしまうことが多いと思いますが、それを絶対にやらない人。自分で『こうだ！』と確信を持つまでやる」と仕事にかける情熱を明かし「変な言い方をすれば疑い深い人と思われますが、そうではなく、『違う可能性があるかも知れない』と思ったらそれを絶対に試す人。それがお芝居にも生きていました」と永井さんの行動力を絶賛した。

　この行動力が自身にも影響を与えたそうで「『この作品における（自身の）役はこれだけじゃない』という見方を永井さんはされていて、『そこからひねり出したものを演じる』というのを教わった。『自分が信じられるまでは、ちゃんと見なさい。他人が何と言おうと、それだけを信じるんじゃないよ』と言われた気がします」と、振り返った。

　井上は今回、細谷佳正とともに第1弾作品となる『嫌われる勇気（前）』に出演しており、井上は「自分自身を認められない、言い訳ばかりすることが、クセになってしまっている人に聴いてもらいたい。自分を認めるところから初めて、他人と競争しない、理想とする自分に進んで行くためのヒントがあるので、自分たちの声を聴いて思っていただけたら幸せです」とアピールした。