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『情熱大陸』ハタチのプロ囲碁棋士・一力遼「井山さんの一強時代に終止符を打つのは自分でありたい」


 第一線で活躍する人たちの“情熱”を伝える、MBS・TBS系人物ドキュメンタリー番組『情熱大陸』。1998年4月5日のスタートから20年を迎えた節目にあたり、番組が産声を上げた当時に生まれた、才能あふれる若者たちのひたむきな姿を追う“ハタチの情熱”シリーズを4週わたって放送中。29日(後11:25〜11:55)の第4夜は、囲碁界の絶対王者として君臨する天才棋士・井山裕太(28)に続く逸材との呼び声も高い、現役大学生プロ棋士、一力遼(20)に密着した。

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 番組では、今年1月、国民栄誉賞を受賞した井山に密着取材をしていた最中、その対局相手だった一力と出会った。井山に完敗し、己の不甲斐なさに人目もはばからず涙を流す20歳の青年の姿に、彼を突き動かすものを知りたくて取材を開始した。

 新聞社や放送局を経営する一力家の長男として生まれ、5歳で囲碁を始めた。驚異的な記憶力を武器に13歳でプロとなり、2014年、高校1年生の時に史上最年少16歳9ヶ月で棋聖戦リーグ入りを果たし17歳3ヶ月で新人王となる。昨シーズンの賞金ランキングは井山裕太に次いで2位だった。

 王者・井山も20歳で最初のタイトル・名人位を獲得しており、世界的に見ても囲碁界の中心にいるのは20歳前後の棋士たち。その中で、数々の最年少記録を塗り替えて来た一力だが、絶対王者である井山の壁は高く目下13連敗中だ。

 実は今、一力自身はプロになって8年間で最大のスランプの中にいるという。「井山さんの一強時代に終止符を打つのは自分でありたい」。井山に追いつき追い越したいという焦りにも似た激しい思いとは裏腹に、ここ一番の対局で勝利を掴めない。決勝まで進めば井山に雪辱を果たすチャンスとなるトーナメント戦では準決勝敗退、日本代表の一人として臨んだ中国での国際棋戦でも初戦敗退…。棋士であれば必ず誰もが経験すると言われる“スランプ期”を彼はどうやって抜け出すのか?

 現在、早稲田大学社会科学部に在籍中。同世代仲間との食事やフットサルでは、スマートフォンの写真アプリに興じる。気分転換は“ラーメン店めぐり”、体重増加を気に病む乙女チックな一面も。若者らしい幼い表情を見せるが、碁盤の前に座ると一転、目に強い輝きを宿す。厳しい勝負の世界で、一体今の自分はどこまで行けるのか。もがき、焦りながらも囲碁界では例を見ない大学に通いながらのプロ活動にこだわり、誰よりもタイトルを切望するハタチのひたむきな想いを追った。



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