ここ最近、女性誌の付録に変化が見られる。以前はバッグ類など、“一点豪華主義”な傾向だったのが、「小顔メイクの達人 小田切ヒロさん監修 眉メイク5点セット」(『GLOW』(グロー)2018年5月号)「アーバンリサーチ 春の大人パステルネイル 4色+マットコート」(『GINGER』2018年5月号)といった、より実用的でコストパフォーマンスの良いアイテムへと移行している印象だ。
こうした事象に対し、読者の反応はどうなのだろうか。「『snidel』(スナイデル)春ネイル7本セット&花柄ポーチ」が付いた『sweet(スウィート)』4月号(宝島社)を例にあげると、SNSで
「付録のネイルカラー目当てでsweetを買ってしまった」
「マカロンみたいなカラーが珍しくて可愛らしい」
「全色使える!塗りやすい」
など、“付録目当て”の購入をした人や、実際にネイルを試してアップしたりと、歓迎の姿勢が見受けられる。
■“雑誌限定”にすることで「プレミアム感」を演出
実際、こうした付録の変化にはどういった背景があるのか。
『sweet』『GLOW』など、人気女性ファッション誌を数多く発行する宝島社の担当者はこう語る。
「『sweet』では、流行に敏感な読者が多いので、トレンドを意識するのはもちろん、雑誌付録でしか買えないという“特別感”を大切にしています。たとえば2018年4月号、5月号では、ファッションブランド『snidel』とコラボして、ネイル・コスメを制作したのですが、『snidel』自体にはコスメの取り扱いがないので“『sweet』限定”として、プレミアムなものであることを強調しました」
この背景には、より実用的で“使える”ものを付録に求める女性の心理も。また、普段ドラッグストアなどで化粧品を購入するプチプラ派から、新しいものは試したいという “コスメオタク”まで、女子のあらゆるニーズに答えているのも人気の理由だろう。
■誌面や付録Webサイトで「使いやすさ」をアピール
普段あまり化粧品にお金をかけないプチプラ派には「選択肢」「使いやすさ」の要素を加えている。
複数のカラーをセットにしているのも、メイクにこだわらなかった人が、この機会にチャレンジしてほしいという思いからだ。事実、読者からは「実際の質感を確かめられないのはリスキーだけど、試せたことは満足」「旬のカラーを体験できるのは嬉しい」という好意的な意見があがっている。
さらに「メイクに詳しい人」は、“ブランドメイク道具○点セット”といった点数よりも、「プレミアム感」にひかれるため、監修やコラボするブランドに各社、個性やこだわりを見せているようだ。
「活躍しているヘアメイクアップアーティスト監修のもと、『小顔』『時短』などキャッチーなメイクに特化したアイテムを企画して、誌面連動でメイク法を伝えています。さらに、昨年には『FASHION BOX(ファッションボックス)』という付録専門動画サイトをオープンし、より使い方をわかりやすく紹介しています」(担当者)
■「小物」ジャンルにも変化が起きている
さらに、メイクだけではなく、「小物」の付録にも変化が起きているという。
「昨年、弊社の雑誌で『メラミン素材のトレーセット』を何度か付録にしましたが、トレーを使うシーンを考えた時、『一緒に使用するものをセットにすれば良いのでは』という発想から、今年は『トレーとコースターの5点セット』(『リンネル』2018年4月号)にました。読者からは好評を得ています」(担当者)
豆皿とお箸のセット(『GLOW』2017年1月号)や保冷バッグ(『GLOW』2017年8月号)など“使える”実用小物も増えている。
担当者いわく、付録のそもそもの選定については、SNSの反応やアンケート結果など、読者の意見を参考にはするが、あえて全ては聞かないようにしているとのこと。やはりそこには「読者の想像を超える一歩先のアイテム選び」の考えが根底にあるようだ。
今後も流行とともに変遷していく“付録マーケット”に注目したい。
こうした事象に対し、読者の反応はどうなのだろうか。「『snidel』(スナイデル)春ネイル7本セット&花柄ポーチ」が付いた『sweet(スウィート)』4月号(宝島社)を例にあげると、SNSで
「付録のネイルカラー目当てでsweetを買ってしまった」
「マカロンみたいなカラーが珍しくて可愛らしい」
「全色使える!塗りやすい」
など、“付録目当て”の購入をした人や、実際にネイルを試してアップしたりと、歓迎の姿勢が見受けられる。
■“雑誌限定”にすることで「プレミアム感」を演出
実際、こうした付録の変化にはどういった背景があるのか。
『sweet』『GLOW』など、人気女性ファッション誌を数多く発行する宝島社の担当者はこう語る。
「『sweet』では、流行に敏感な読者が多いので、トレンドを意識するのはもちろん、雑誌付録でしか買えないという“特別感”を大切にしています。たとえば2018年4月号、5月号では、ファッションブランド『snidel』とコラボして、ネイル・コスメを制作したのですが、『snidel』自体にはコスメの取り扱いがないので“『sweet』限定”として、プレミアムなものであることを強調しました」
この背景には、より実用的で“使える”ものを付録に求める女性の心理も。また、普段ドラッグストアなどで化粧品を購入するプチプラ派から、新しいものは試したいという “コスメオタク”まで、女子のあらゆるニーズに答えているのも人気の理由だろう。
■誌面や付録Webサイトで「使いやすさ」をアピール
普段あまり化粧品にお金をかけないプチプラ派には「選択肢」「使いやすさ」の要素を加えている。
複数のカラーをセットにしているのも、メイクにこだわらなかった人が、この機会にチャレンジしてほしいという思いからだ。事実、読者からは「実際の質感を確かめられないのはリスキーだけど、試せたことは満足」「旬のカラーを体験できるのは嬉しい」という好意的な意見があがっている。
さらに「メイクに詳しい人」は、“ブランドメイク道具○点セット”といった点数よりも、「プレミアム感」にひかれるため、監修やコラボするブランドに各社、個性やこだわりを見せているようだ。
「活躍しているヘアメイクアップアーティスト監修のもと、『小顔』『時短』などキャッチーなメイクに特化したアイテムを企画して、誌面連動でメイク法を伝えています。さらに、昨年には『FASHION BOX(ファッションボックス)』という付録専門動画サイトをオープンし、より使い方をわかりやすく紹介しています」(担当者)
■「小物」ジャンルにも変化が起きている
さらに、メイクだけではなく、「小物」の付録にも変化が起きているという。
「昨年、弊社の雑誌で『メラミン素材のトレーセット』を何度か付録にしましたが、トレーを使うシーンを考えた時、『一緒に使用するものをセットにすれば良いのでは』という発想から、今年は『トレーとコースターの5点セット』(『リンネル』2018年4月号)にました。読者からは好評を得ています」(担当者)
豆皿とお箸のセット(『GLOW』2017年1月号)や保冷バッグ(『GLOW』2017年8月号)など“使える”実用小物も増えている。
担当者いわく、付録のそもそもの選定については、SNSの反応やアンケート結果など、読者の意見を参考にはするが、あえて全ては聞かないようにしているとのこと。やはりそこには「読者の想像を超える一歩先のアイテム選び」の考えが根底にあるようだ。
今後も流行とともに変遷していく“付録マーケット”に注目したい。
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2018/04/11