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仮想通貨への意識調査、約9割が「リスク怖い」も1割は新規取引に「興味あり」

 今年1月にコインチェック株式会社による仮想通貨「NEM(ネム)」が大規模な外部流出が大きな話題となったが、この報道で初めて仮想通貨の存在を知った人も、以前からチェックしていた人も、仮想通貨に対しての認識が少々変わった事件かもしれない。一般の人は、仮想通貨に対してどのように感じているのだろうか。ORICON NEWSでは10代〜50代の男女1000人に緊急アンケートを実施した。

仮想通貨に対してどう考えているのか。男女1000名へ意識調査(写真はイメージ)

仮想通貨に対してどう考えているのか。男女1000名へ意識調査(写真はイメージ)

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◆実際に仮想通貨の取引をしている人は2.7%

 「仮想通貨の取引をしているか」という質問では、「やっていない」が97.3%で、「やっている」と答えた人は、わずか2.7%だった。

Q:仮想通貨の取引をしていますか
している(または、したことがある)……2.7%
していない(または、したことがない)……97.3%

 実際に仮想通貨の取引をしている人に聞いてみると、「ビットコインを使用している。最新のものなので少し試してみたかった」(埼玉県/40代/男性)、「ビットコインが話題になっていたので、試してみたいと思った」(長崎県/30代/男性)というように、「なんとなく気になって」という人が多かった。「ビットコインやモナコインを使用中。仮想通貨自体は、ブロックチェーンテクノロジーに下支えされており、技術的にも今後注目されるべきものだと考えた」(兵庫県/50代/男性)と、じっくり考えた上で取引をしているという人は少数派だった。

 一方で、取引をしていない人に理由を聞いてみると、「仕組みが理解できないから」(神奈川県/30代/男性)、「なぜ金銭に代わる価値があるのかまったく理解できないから」(埼玉県/50代/男性)、「怖いイメージがあり、例の騒動でさらに怖くなった」(茨城県/20代/男性)、「仮想通貨の仕組みがわからないし、見えないお金のやり取りは不安に思うから」(京都府/30代/女性)、「しっかりとした制度が確立されていないのでどうなるか分からないと思ったから」(千葉県/40代/女性)というように、「よくわからない」「理解ができない」という声が非常に多かった。

 その他、「投資するには制度が未整備」(神奈川県/50代/男性)、「値動きが激しすぎて危険性を感じるから」(東京都/30代/男性)、「理解できないものには手を出さない」(東京都/50代/女性)、「仮想なので、投機と同じだと思っている。リスクが大きすぎる」(兵庫県/50代/女性)と、現時点では投資対象として魅力を感じない人も多いようだ。

◆コインチェックの問題を見て、どう思ったか

 さらに、「今回のコインチェックの仮想通貨流出を受けて、どう感じましたか?」という質問では、「ネット社会の便利さと怖さを感じた」(大阪府/30代/女性)、「危険を感じた」(長野県/30代/男性)、「理解できていない世界で起きたことなので、さらに理解できていない」(静岡県/40代/男性)と、驚きや戸惑いの声が聞かれた。

 一方で、ある程度予測をしていたという人も多数。「『やはりな』というのが率直な印象。『全世界共通通貨』というものが一般化されるには、システムや意識など、まだまだ成熟すべき問題があると思う」(神奈川県/30代/男性)、「ある程度予測の範囲内」(愛知県/20代/男性)、「この事件が起きる前からリスクがある、セキュリティが甘いと言われていたから何とも思わない」(神奈川県/40代/男性)、「いずれ起こるだろうと思っていたので、それほど驚かなかったが、全財産に近い金額を取引していた人もいたと聞いて、それには驚いた。それだけ信用できる保証がどこにあったのかと」(千葉県/40代/女性)「コインチェックに限らず仮想通貨に関連する問題は近いうちに起きると思っていたから驚きが少ない」(奈良県/30代/女性)と、「想定内」「やっぱり怖い」「やっぱり危ない」という言葉が多数聞かれた。

 また、「投資と投機の違いに気をつけなければと思った」(神奈川県/30代/男性)、「あまり理解できていないものには手を出さないほうがいいと思った」(鳥取県/40代/女性)、「まだ新しく信用できないものに大金はかけてはいけないのだと思う」(東京都/50代/女性)といったように、投資や投機に対して、新たな気づきを得たという意見もあった。

◆「リスクが怖い」約9割が新規取引には消極的

 「今後仮想通貨の取引をしてみたいか」という質問では、「はい」と答えた人は、10.5%。その理由として、「次世代的で興味がある」(東京都/50代/女性)、「少額なら社会経験によいかと思う」(埼玉県/30代/男性)「一度は体験してみないと」(富山県/40代/男性)という声があげられた、

Q:今後、仮想通貨の取引をしてみたいと思いますか
取引してみたい……10.5%
取引してみたいとは思わない……89.5%

 また、「今後システムがきっちり決まって安定し落ち着いた頃にしてみたいなと思う。価値がどうあれ、株とはまた違う楽しさがありそう」(北海道/20代/女性)「安全で自分の生活が良くなるのであれば利用したい」(兵庫県/20代/女性)、「これからセキュリティが強化されたら考えたい」(鳥取県/40代/男性)と、“安全”という条件つきで、関心が高まった人もいるようだ。

 一方で、取引をしたくない人(89.5%)は、「セキュリティ面での心配は今後も考えられる」(岐阜県/30代/男性)、「そこまでのリスクを犯してまでお金を得るよりも身の丈にあった生活をしたい」(滋賀県/30代/男性)、「よくわからないもので儲けようとしてもできない」(千葉県/30代/男性)、「リスク管理が徹底できない。仕組みが不安でしかない」(神奈川県/30代/女性)、「信用できないし、もともと興味もなかったけど、今回の問題が起きたことでより信用できなくなった」(千葉県/30代/女性)「怖くてできない」(静岡県/40代/女性)というように、「よくわからない」「リスクがある」「興味がない」「怖い」という声を多数聞かれた。

 また、「こういうことは勉強してよく知った上で始めるべきものだと思う」(静岡県/20代/女性)、「仮想通貨が主流になってカードと同じくらい扱う店舗が増えたら考える」(千葉県/40代/女性)というように、メジャーなものになってから検討するという人も少なからずいた。

◆投資も投機も理解してから! あくまでも余剰資金で行う

 仮想通貨に関心を持つ人が少しずつ増えたことが見てとれるが、まずは投資ではなく“投機”というジャンルにあると心得ておこう。また、「少額ならやってみたい」「経験として試したい」という声も聞かれたが、何かあったときの補償が万全ではないため、「もしゼロ円になっても大丈夫」と思える余剰資金で行うことが重要だ。今後の生活の安全のために、まずは手取り月収の半年分以上は貯金を別に確保してからにしたい。

 また、「人にすすめられたから」「友人が儲かったと聞いたから」「有名人(専門家含め)がいいと言っていたから」「お得なキャンペーンがあったから」などという安易な理由で始めがちなので、注意が必要だ。なぜなら、投資も投機も、すべて自己責任だから。自分や家族が稼いできた大切なお金の使い道でもあるので、じっくり考えた上で検討しよう。

(文:西山美紀)ファイナンシャルプランナー。2児の母。これまでに1万件以上のマネーデータを分析し、500人以上にマネーの取材を行うほか、女性の生き方などをテーマに取材・執筆・記事監修なども行っている。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎)。

【調査概要】
調査時期:2018年2月2日(金)〜2月6日(火)
調査対象:合計1000名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査

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