テレビ朝日系で2000年6月に誕生したドラマ『相棒』がきのう1月31日の放送で300回を迎えた。前後編の2週にわたった「300回記念スペシャル」は24日（299回）前編の視聴率が15.6％、31日の後編は17.3％を記録した（視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区）。

　「300回スペシャル」は、瀬戸内米蔵（津川雅彦）、片山雛子（木村佳乃）、社美彌子（仲間由紀恵）といったキャラクターが続々登場。出所した元法務大臣・瀬戸内の寺から白骨遺体が発見されたことから始まり、特命係の杉下右京（水谷豊）と冠城亘（反町隆史）の2人が、美彌子と通じていたロシア人スパイ・ヤロポロクのその後や、法務事務次官の日下部（榎木孝明）の密命を受けて美彌子を探っていた坊谷（蔵原健）が殺害された真相に迫っていく内容だった。

　前編では、初代相棒の亀山薫（寺脇康文）、小野田官房長（岸部一徳）など、懐かしい顔ぶれが回想シーンで登場し、ファンを喜ばせた。ロシアやアメリカ大使館が絡む問題を前に及び腰な中園参事官（小野了）や捜査一課の伊丹刑事（川原和久）、芹沢刑事（山中崇史）らが300回続いた「杉下右京ブランド」を陰ながら称賛しているシーンも見られた。

　300回スペシャルに関連するエピソードは10話分あり、最も古いもので2004年3月放送のシーズン2・第21話、瀬戸内が特命係に一目置くきっかけとなったエピソードにさかのぼる。美彌子が初登場したシーズン13・第1話（2014年10月放送）からはじまった彼女にまつわる謎は回収された。2016年1月放送のシーズン14・第10話でフェードアウトしたかと思われた雛子は政界に復帰する気満々で、出家も話題作りと言い切り、今後も暗躍しそうな種をまいて300回スペシャルを締めた。