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高田文夫、たけしの大活躍に感慨 “文春砲”の意外な側面を指摘「戦後70年の喜劇史」

 「森繁久彌の隣家で育ち、寄席で見た林家三平。小学校の卒業文集に『青島幸男になりたい』と書き、森田芳光と飲み歩いた大学時代。毎週続くドリフ地獄の会議と浅草のすげぇ奴。“ビートたけし”との出会いから伝説のオールナイトニッポン誕生」。これは『誰も書けなかった『笑芸論』森繁久彌からビートたけしまで』(講談社文庫)の紹介文だ。その著者である高田文夫(69)と、彼の笑い声を「バウバウ」と表現した松村邦洋(50)が目の前にいる。今年、大車輪の活躍を見せたビートたけし(70)の話題となると、松村が「たけしさんが『オレのラジオリスナーだった奴らが偉くなって、キャスティングで選んでくるんだよ』って言っていましたね」と、すかさず物まねつきで再現。即興で芸談が繰り広げられていく。

(左から)松村邦洋、高田文夫 (C)ORICON NewS inc.

(左から)松村邦洋、高田文夫 (C)ORICON NewS inc.

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■幼少期から大衆芸能にどっぷり 今でも深夜ラジオを聞く訳は?

 2人と仲間3人の計5人で2013年から始めた「いち・にの・さんぽ会」の様子をつづった著書『高田文夫と松村邦洋の東京右側『笑芸』さんぽ』(講談社)がこのほど発売。そのインタビューで、ニッポン放送『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』(月〜金 前11:30)の生放送後に2人から話を聞いていたのだが、冒頭30分で2人のマシンガントークがさく裂。高田が、何かを言いたげな記者の顔を察して「どうせ、2〜3行くらいしか書かないんだから、本の話はこれくらいあれば十分だろ。それで、まだ別に聞きたい話があるんだろ」とにっこり。晴れて“延長戦”へと突入した。

 冒頭に挙げた「森繁久彌の隣家で育ってきた」というように、幼少期から“関東の大衆芸能”にどっぷりと浸かってきた高田。昭和の大物から最近の若手にいたるまで、そのギョロ目でつぶさに「見て」「聞いて」「書いて」きた。今も『火曜JUNK 爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ)や『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)など、深夜のラジオ番組も聞いているといい、両番組の出演者から驚かれていたが、当の高田は「みんなが『スゴいですね』って言うんだけど、それはオレの日常だからね」と笑顔を見せる。

 「長嶋(茂雄)さんとか王(貞治)さんも家帰って、バットを振らないと眠れないって言うけど、それと同じで、ラジオを聞いたり、テレビを見たりして、誰が何を言ったかチェックしないと眠れない。だから、努力とかじゃなくて自然なことなんだよね。そうしてないとダメなんだよ。必然なんだよ。深夜放送とかも聞きながら、まだオレよりつまんないな、大丈夫だなって確認しているよ(笑)」。

■2017年大暴れのたけしに「働きすぎ」 『週刊文春』はスクープではなく構成を絶賛

 1981年から90年まで若者を熱狂させ続けた伝説の深夜ラジオ番組『ビートたけしのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で、高田はたけしの毒ガスを受け止める“名捕手”として「バウバウ」と活躍。たけしを間近で見続けてきた高田にとっても、今年の活躍には驚いているようだ。「今年は映画・小説・新書の3冠王でスゴいよ。70だよ。オレが『たけしブーム』って書いたら『オレ、黄金期が何回来るんだよ』って言っていたよ(笑)。たけちゃんが働くからさ、オレが家でテレビ見ていたら『たけしさんが働いているわよ、あんたも頑張らなきゃね』みたいなことを言われて…あの人が働きすぎなんだよ(笑)。あの人が働くからオレも楽できないよ。でも、オレもたけちゃんも元気でいいことだよね」。

 そんなたけしや明石家さんまらが出演していた“おばけ番組”『オレたちひょうきん族』(1981年〜89年)で放送作家を務めていた高田だが、その当時は「楽しくなければテレビじゃない」を体現して時代を引っ張っていたフジテレビの現状を、どのように眺めているのだろうか。「オレらの責任もあるなと思うところは、みんなバブルで調子乗ってワーワーやっていたけど、それを若手に教えなかったんだよな。金使いたい放題で浮かれたところだけを後輩がやって、モノの作り方とかを教えなかったんだよね。それはオレたちも責任を感じているね。ものを作るっていう作業は伝えられなかった」。

 続けて「そういう時に日テレがスゴかったのは、今『週刊文春』でてれびのスキマが連載で書いているけど、地味なことをコツコツとやっていたんだよ。こっち(フジ)が浮かれている時に。あの頭の良さはさスゴいね」と指摘。これをきっかけに、先日発売された『週刊文春』12月7日号の構成のすばらしさに話題が移り「実は『週刊文春』って、お笑いの教科書みたいな本なんだよ。だってさ(病気療養中だった)小林信彦の復活エッセイが出たんだよ。戦後70年の喜劇史が全部入っているんだよ」と感嘆する。

 「欽ちゃん(萩本欽一)も2ページの連載をやっているけど、そこに東八郎の写真を載せていて、オレとたけちゃんと亀渕昭信さんで『ビートたけしのオールナイト文春』っていう鼎談をやって、連載陣にはクドカン(宮藤官九郎)と水道橋博士がいて、日テレの秘密をてれびのスキマが載っける。全部喜劇史だよ。逆文春砲だよ。文化度高すぎだよ。本当にレベル高いよ。だから、今回の文春はスゴくうれしかったね。だって、小林信彦、欽ちゃんからたけちゃんから博士まで載っている本なんかないよ。マニアックすぎるよな(笑)」。

 まだまだ、話を聞きたい…というところで延長戦も時間いっぱい。生放送を終えた後も約1時間しゃべり倒してくれた高田は「もう十分だろ」と笑顔を向けながら、ぼそっとつぶやいてくれた「何か聞きたいことあったら、来たらいいよ」。また、その言葉に甘えたいと思う。
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