DCコミックスのヒーローが集結する映画『ジャスティス・リーグ』（公開中）で、“新人ヒーロー”を演じたフラッシュ役のエズラ・ミラー（25）、サイボーグ役のレイ・フィッシャー（30）がプロモーションのため来日。密着した写真からもわかる通り、とにかく仲良しな2人に、作品について聞いた。

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　バットマン（ベン・アフレック）やワンダーウーマン（ガル・ガドット）の結成した超人チームが、地球の危機に立ち向かうというストーリー。2人は、仲間を集めようとするバットマンらにスカウトされる新人ヒーロー役で出演し、超高速で動くことができるフラッシュことバリー・アレンをミラー、あらゆるネットに接続可能なサイボーグことビクター・ストーンをフィッシャーが演じている。

　アメコミが大好きで“オタク”と名乗ったミラーは、念願のヒーロー役に大喜び。「子どもの頃はもちろん、大人になってからもスーパーヒーローというファンタジーに浸るタイプなんだ。だから、参加できてとてもうれしかった。今このインタビューを読んでくれる人に伝わればいいと思うんだけれど、いろんな可能性や空想という心の中の世界は、僕たちにとって強い燃料になる。人に何と言われようとも、自分が情熱を感じるものはずっと追い求めるべきだと思う」と熱いメッセージ。「ぴったりとしたフラッシュのスーツを着るのは大変だったけれど、不可能だと思っている夢がかなったから、どんなつらさよりもスーツを着る喜びのほうが大きいんだ」と満面の笑みを見せた。

　舞台俳優として活動してきたフィッシャーにとっては、同作が本格デビュー映画となる。「この仕事を始めた頃はスーパーヒーローになる自分なんて想像もしていなかった」と振り返り、「もちろん夢ではあったけど、リアルに想像すると、実現しなかったときに失望するから。その点、夢は手の届かない所にあるものだから、抱く分には問題ないよね。でも、オーディションに参加し、スクリーンテストをして、夢が段々近づいてきたのを感じた。その後、監督のザック（・スナイダー）から『サイボークをやってほしい』と連絡をもらったときは騙されていると思ったよ（笑）。いまだに信じられないけどね」と心境を明かした。

　インタビュー中、フィッシャーが飲んでいた緑茶のティーバッグを「味が濃くなっちゃうから」と取り出してあげたミラーと、「これが友情の証だよ」とうれしそうにお礼を伝えたフィッシャー。2人は、撮影前にミラーの友人が開いたパーティーを機に意気投合したそう。それ以前から、同作に出演が決まっていたため顔を合わせていたものの、ミラーは「パーティーでお互いをよく知ったんだけれど、彼の知性に魅了されたし、役者としての真摯な姿勢にも心を打たれたんだ」と目を合わせてにっこり。

　ちなみに、ミラーが憧れる俳優界での“ヒーロー”はフィリップ・シーモア・ホフマンさん。「どんな役でも演じられるし、役柄に対して深い思いやりをもっているから、観る側も共感できるんだ。生きていく上で、血肉みたいなものを観客と分かち合っていた」。一方、フィッシャーは「自分の技を大切にしながら、コラボレーションも大事にする」という理由から、隣のミラーの名前をあげた。「本当に共演した役者に一番インスピレーションを受けるんだ。この仕事は共同作業だし、どうやって役にアプローチをしていくのか、どんな哲学をもって演じるかを実際に見ると影響を受けるんだ」と続けると、ミラーも「それなら僕も答えを変えるよ、存命の役者ではレイってことで」と慌てて訂正して笑いあった。

　お互いへの敬意を語りあい、「僕たちは『ジャスティス・リーグ』で一つのファミリーになれた。プロモーションが終わって会えなくなるのが寂しい。長い間離れ離れにならなければいいんだけれど…」と、最後は頭をコツンと合わせた2人。撮影を通して築いた固い友情は、スクリーンにも投影されている。