森見登美彦氏原作、湯浅政明監督の長編アニメーション『夜は短し歩けよ乙女』が7日に公開された。公開記念舞台あいさつで都内を駆け回っていた“先輩”役の星野源と“黒髪の乙女”役の花澤香菜に直撃取材を決行した。
――観客の反応をご覧になっていかがでしたか?
【星野源】皆さん、ニコニコしているのが見えてホッとしましたし、うれしかったです。
【花澤香菜】上映後に舞台あいさつした回では、観終わったばかりで、観客の皆さんが圧倒されている感じも見受けられたのですが、私たちの話をうなずきながら聴いてくださっているのを目にすると、楽しんでいただけたんだなぁ、というのが伝わってきて、私もうれしくなりました。
――共演した感想は?
【星野】僕が声の出演をした劇場アニメ『聖☆おにいさん』(2013年公開)の公開前、自分のラジオにゲストとして出ていただいたことがあったんです。「アフレコってどうすればいいんですか?」と話題にした時に、花澤さんは「作品の世界に入り込む、その世界の中にいる気持ちになって臨むと良い」とアドバイスをしてくださったのですが、すでに『聖☆おにいさん』のアフレコは終わっていて(笑)。次は、花澤さんの助言を生かしてやってみようと思っていた、その次がこの作品となりました。そこで、花澤さんと共演できるなんて、ご縁がありましたね。
【花澤】私もラジオに呼んでいただく以前から星野さんのことは存じ上げていました。声優のお仕事に興味を持ってくださっていて、とてもうれしかったことを覚えています。『聖☆おにいさん』も観ました! ドラマも観ていましたし、ずっと応援していたので、こうしてアニメの仕事でご一緒できるなんて、ご縁だなぁ、と思いました。
――湯浅監督の作品に参加していかがでしたか?
【星野】12年前に湯浅監督の『マインド・ゲーム』を観てから、人知れず監督の作品を追いかけていました。表立ってアピールしたことはなかったんですけど、昨年10月のある日、僕はドラマの撮影に入っていたのですが、湯浅監督から直筆のお手紙をいただきまして、それがこの“先輩”役のオファーだったんです。すごくびっくりしました。こんなこととってあるんだな、と。早く新作を観たいと思って待ちわびていたら、その新作に自分が参加できるって。本当にうれしかったです。いろんな仕事をしている姿を見てくださっていて、それがオファーにつながったということなので、一つひとつの仕事にしっかり向き合っていれば、こういうこともあるんだな、と思いました。
【花澤】湯浅監督の作品は初めて参加させていただきました。自分の中でイメージしていた“乙女”と、監督たちから求められているものとのすり合わせに苦労した場面もあって、私から録り直しをお願いしたこともありましたが、皆さんと協力し合ってでき上がったときには、個人的にも達成感、充実感がありました。
――この作品にちなんで印象に残っているエピソードは?
【星野】自分には地声を変えてキャラクターの声を作る技術がないので、“先輩”の気持ちとか、勢いとか、なりふり構わない感じを、なりふり構わずやってみようと思ってアフレコに臨みました。印象に残っているのは脳内会議場のシーン。原作を読んだ時から、自分が自分に向かって「お前たち、そのままでいいのか」と訴えているところが切実すぎて。好きなシーンだったので、アフレコの時もすごく気持ちが入ってしまって、ヘッドホンがスポーンと抜けて飛んでしまって(笑)。おまけに、せりふの最後で、あまりに力を入れて叫んだので、言葉が聞き取れなくなったんです。「もう1回やり直しですよね」と、言ったら音響監督の木村(絵理子)さんをはじめスタッフの皆さんが「そのままでいい。すごく良かった」と言ってくださって。それがまたうれしくて。予告編でも少し使われていましたが、本編をご覧になれば、「ここか」とすぐ気づいていただけると思います。
【花澤】演出じゃなかったんですね!(驚) 私は、年が明けて間もない時期のアフレコでしたので、神社に立ち寄って新年最初のおみくじを引いたら「大吉」で、しかも中にダルマが入っていてびっくりしました。収録の前日も気合いを入れようとお気に入りのパン屋さんに寄ったら、大きなダルマのパンが売っていて、これは買って食べなければ、と。森見先生と湯浅監督がタッグを組んだ作品の“乙女”ということで、責任重大、プレッシャーもあったのですが、いろんなことが背中を押してくれたな、というのが印象に残っています。
――これから映画を観ようと思っている人へメッセージを。
【花澤】一人で観に行って、噛みしめながらお酒を飲むもよし、お友達と一緒に観ておしゃべりするもよし。好奇心やいたずら心、何より恋心がくすぐられるすてきな映画です。情熱の塊みたいなものをぜひ、大きな画面で体感してください。
【星野】舞台は京都ですが、異世界に連れて行ってくれる面白い映画だと思いました。見終わった後に自分の生活を豊かにしたくなるというか、“乙女”みたいに好奇心旺盛に人生楽しみたい、お酒を飲みに行くとか、気になっていた本を探しにいこうとか、好きな子に何かプレゼントしようとか、自分の日々の暮らしや気持ちに返りがある作品だと思います。湯浅監督ワールド全開で、大好き。湯浅菌の感染を広げていきましょう。
――観客の反応をご覧になっていかがでしたか?
【星野源】皆さん、ニコニコしているのが見えてホッとしましたし、うれしかったです。
【花澤香菜】上映後に舞台あいさつした回では、観終わったばかりで、観客の皆さんが圧倒されている感じも見受けられたのですが、私たちの話をうなずきながら聴いてくださっているのを目にすると、楽しんでいただけたんだなぁ、というのが伝わってきて、私もうれしくなりました。
――共演した感想は?
【星野】僕が声の出演をした劇場アニメ『聖☆おにいさん』(2013年公開)の公開前、自分のラジオにゲストとして出ていただいたことがあったんです。「アフレコってどうすればいいんですか?」と話題にした時に、花澤さんは「作品の世界に入り込む、その世界の中にいる気持ちになって臨むと良い」とアドバイスをしてくださったのですが、すでに『聖☆おにいさん』のアフレコは終わっていて(笑)。次は、花澤さんの助言を生かしてやってみようと思っていた、その次がこの作品となりました。そこで、花澤さんと共演できるなんて、ご縁がありましたね。
【花澤】私もラジオに呼んでいただく以前から星野さんのことは存じ上げていました。声優のお仕事に興味を持ってくださっていて、とてもうれしかったことを覚えています。『聖☆おにいさん』も観ました! ドラマも観ていましたし、ずっと応援していたので、こうしてアニメの仕事でご一緒できるなんて、ご縁だなぁ、と思いました。
――湯浅監督の作品に参加していかがでしたか?
【星野】12年前に湯浅監督の『マインド・ゲーム』を観てから、人知れず監督の作品を追いかけていました。表立ってアピールしたことはなかったんですけど、昨年10月のある日、僕はドラマの撮影に入っていたのですが、湯浅監督から直筆のお手紙をいただきまして、それがこの“先輩”役のオファーだったんです。すごくびっくりしました。こんなこととってあるんだな、と。早く新作を観たいと思って待ちわびていたら、その新作に自分が参加できるって。本当にうれしかったです。いろんな仕事をしている姿を見てくださっていて、それがオファーにつながったということなので、一つひとつの仕事にしっかり向き合っていれば、こういうこともあるんだな、と思いました。
【花澤】湯浅監督の作品は初めて参加させていただきました。自分の中でイメージしていた“乙女”と、監督たちから求められているものとのすり合わせに苦労した場面もあって、私から録り直しをお願いしたこともありましたが、皆さんと協力し合ってでき上がったときには、個人的にも達成感、充実感がありました。
――この作品にちなんで印象に残っているエピソードは?
【星野】自分には地声を変えてキャラクターの声を作る技術がないので、“先輩”の気持ちとか、勢いとか、なりふり構わない感じを、なりふり構わずやってみようと思ってアフレコに臨みました。印象に残っているのは脳内会議場のシーン。原作を読んだ時から、自分が自分に向かって「お前たち、そのままでいいのか」と訴えているところが切実すぎて。好きなシーンだったので、アフレコの時もすごく気持ちが入ってしまって、ヘッドホンがスポーンと抜けて飛んでしまって(笑)。おまけに、せりふの最後で、あまりに力を入れて叫んだので、言葉が聞き取れなくなったんです。「もう1回やり直しですよね」と、言ったら音響監督の木村(絵理子)さんをはじめスタッフの皆さんが「そのままでいい。すごく良かった」と言ってくださって。それがまたうれしくて。予告編でも少し使われていましたが、本編をご覧になれば、「ここか」とすぐ気づいていただけると思います。
【花澤】演出じゃなかったんですね!(驚) 私は、年が明けて間もない時期のアフレコでしたので、神社に立ち寄って新年最初のおみくじを引いたら「大吉」で、しかも中にダルマが入っていてびっくりしました。収録の前日も気合いを入れようとお気に入りのパン屋さんに寄ったら、大きなダルマのパンが売っていて、これは買って食べなければ、と。森見先生と湯浅監督がタッグを組んだ作品の“乙女”ということで、責任重大、プレッシャーもあったのですが、いろんなことが背中を押してくれたな、というのが印象に残っています。
――これから映画を観ようと思っている人へメッセージを。
【花澤】一人で観に行って、噛みしめながらお酒を飲むもよし、お友達と一緒に観ておしゃべりするもよし。好奇心やいたずら心、何より恋心がくすぐられるすてきな映画です。情熱の塊みたいなものをぜひ、大きな画面で体感してください。
【星野】舞台は京都ですが、異世界に連れて行ってくれる面白い映画だと思いました。見終わった後に自分の生活を豊かにしたくなるというか、“乙女”みたいに好奇心旺盛に人生楽しみたい、お酒を飲みに行くとか、気になっていた本を探しにいこうとか、好きな子に何かプレゼントしようとか、自分の日々の暮らしや気持ちに返りがある作品だと思います。湯浅監督ワールド全開で、大好き。湯浅菌の感染を広げていきましょう。
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2017/04/20