ファッション業界ではシーズンごとに「流行色」が変わるが、じつは自動車業界にもカラートレンドは存在する。アメリカの大手ペイント会社「アクサルタ コーディング システムズ」は、毎年「自動車人気色調査報告書」を発表。1953年から64年間にわたり、自動車の人気色の傾向を調査し続けている(※)。
2016年の報告書によれば、世界で最も人気が高かったのは「ホワイト」。自動車10台あたり約4台がホワイトだったという。地域別の特色としては、アフリカで特に「明るい色」が好まれる傾向があり、「シルバー」と「ホワイト」で63%。中国も半数以上が「ホワイト」だった。なお、ホワイトは純色の「ホワイトソリッド」と、高級感のある「パールホワイト」に分けられ、日本では後者の人気が高い。
では、過去数十年をさかのぼると、どんな変化が見られるのだろうか?
まず1970年代から80年代にかけて、北アメリカではブルー、またはブラウン系の人気が高く、ヨーロッパは80年代前半にレッド、80年代後半から90年代にかけてブラックが流行した。90年代後半に入ると、アメリカ全体ではホワイト、シルバー、ブラックが圧倒的優位に。ヨーロッパではシルバーが1999年から14年連続で1番人気となるなど、現在まで「無彩色」の人気が世界的に定着している。
一方、アジアでは70年代から現在までにかけてシルバー、グレー、ホワイトの3色が人気を維持。一貫して、シンプルなカラーが好まれてきたことがわかる。
なお、アクサルタ社によれば、全世界的に人気上昇の気配が見られるのは「グレー」。特に、ヨーロッパ、北アメリカ、韓国、インドなどでの人気が高い。
同社が発表した2017年の「オートモーティブカラー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたのも「ギャラント・グレー」。グレーを基調にブルーとシルバーの光輝材が独特のきらめき効果を生み、深みや高級感を演出している。
世界的に無彩色の人気が高まるなか、「パールホワイト」や「ギャラント・グレー」といった、無彩色の中でも洗練されたカラーリングに注目が集まっている。車を買い替える際は、こうしたカラーのトレンドも踏まえて検討するのもアリかもしれない。
(※)各地域の調査開始年は以下の通り
北アメリカ:1953年〜/アジア:1973年〜/ヨーロッパ:1980年〜/南アメリカ:2000年〜
(前田智行)
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2016年の報告書によれば、世界で最も人気が高かったのは「ホワイト」。自動車10台あたり約4台がホワイトだったという。地域別の特色としては、アフリカで特に「明るい色」が好まれる傾向があり、「シルバー」と「ホワイト」で63%。中国も半数以上が「ホワイト」だった。なお、ホワイトは純色の「ホワイトソリッド」と、高級感のある「パールホワイト」に分けられ、日本では後者の人気が高い。
では、過去数十年をさかのぼると、どんな変化が見られるのだろうか?
まず1970年代から80年代にかけて、北アメリカではブルー、またはブラウン系の人気が高く、ヨーロッパは80年代前半にレッド、80年代後半から90年代にかけてブラックが流行した。90年代後半に入ると、アメリカ全体ではホワイト、シルバー、ブラックが圧倒的優位に。ヨーロッパではシルバーが1999年から14年連続で1番人気となるなど、現在まで「無彩色」の人気が世界的に定着している。
一方、アジアでは70年代から現在までにかけてシルバー、グレー、ホワイトの3色が人気を維持。一貫して、シンプルなカラーが好まれてきたことがわかる。
なお、アクサルタ社によれば、全世界的に人気上昇の気配が見られるのは「グレー」。特に、ヨーロッパ、北アメリカ、韓国、インドなどでの人気が高い。
同社が発表した2017年の「オートモーティブカラー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたのも「ギャラント・グレー」。グレーを基調にブルーとシルバーの光輝材が独特のきらめき効果を生み、深みや高級感を演出している。
世界的に無彩色の人気が高まるなか、「パールホワイト」や「ギャラント・グレー」といった、無彩色の中でも洗練されたカラーリングに注目が集まっている。車を買い替える際は、こうしたカラーのトレンドも踏まえて検討するのもアリかもしれない。
(※)各地域の調査開始年は以下の通り
北アメリカ:1953年〜/アジア:1973年〜/ヨーロッパ:1980年〜/南アメリカ:2000年〜
(前田智行)
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2017/02/28