ピン芸人日本一を決める『R-1ぐらんぷり2017』。今年は15回の歴史で史上最多の4人の女芸人が決勝に駒を進めた。男性が主体になりがちなお笑いの世界で、ここまで女性が残ることは珍しい。番組を裏側で支える女性もその躍進を感じている。
■男に負けない女芸人のポテンシャル
決勝進出を決めた9人のうち、4人が女ピン芸人。これまでは2人が最高だったため、まさしく倍増。進出した面々はキャリアウーマンネタで人気急上昇中の「ブルゾンちえみ」(26)、3年連続で決勝に進んでいる「ゆりやんレトリィバァ」(26)、2年連続でファイナリストとなった「横澤夏子」(26)、愛らしいルックスでジブリネタを行う新鋭「石出奈々子」(32)といずれも優勝を狙える存在だ。
決勝進出会見では、「アメリカファースト」などのフレーズを連発し、本家同様の“暴走モード”に突入した米・トランプ大統領に扮するレイザーラモンRGに、ゆりやんが「オーマイガー」と積極的に絡んでいくなど人気先行でない部分も見せつけた。3人が決勝にカムバックできる復活ステージにも平野ノラ、ニッチェ・近藤くみこ、紺野ぶるまなどが控えており、ファイナリスト12人の中で女性が男性の数を上回る可能性もある。
そんな今年のR-1の変化をチーフ・ディレクター(CD)を務める関西テレビ・高原礼子氏も肌で感じている。今年でCD就任3年目を迎え、予選から戦いを見守っている高原氏は「1回戦が終わったときに『今年は女の大会だな』と思いました。女の芸人さんのレベルが高く(昨年までと)全然違った」と振り返った。ほかの賞レースには見られない現象で「M-1やキングオブコントで女芸人が半分ってないと思う」と胸を張った。
■10年越しの思いが実現へ
得てして“男だらけ”の大会になりやすいお笑い賞レース。高原氏は10年前にディレクターとして番組に関わり始めた当初から変革への思いを強く持ち始めた。CDに昇格した3年前から演出側として“高原改革”を行い、女性が戦いやすい環境を整えた成果がようやく出た。
「(R-1が)男のための狭き門だと思っていた。CGやセット、ロゴも男の世界のものだったので画面に出るものを一掃しました。赤と黄色だったカラーもピンクに変えました。女の芸人さんが活躍できればいいなと思って」。今年も女性的な観点をプラスし、キャッチフレーズは「運命変えちゃうひとり芸」に。加えて大会キャラクター「マイクくん」を全面に押し出すためにLINEスタンプも作成。女性芸人たちも大喜びで「私のためにピンクに変えてくれたんですか」と話したり、スタンプを使い込む人もいたほどだ。
「女性やファミリーなど幅広く見てもらえるように意識しました。ファミリーがR-1を見てくれたら、子どもたちがまねをしてくれて、そこから社会現象にもなる」(高原氏)。結果は視聴率もよくなり、じゅんいちダビッドソンやとにかく明るい安村などR-1出身のスターも生まれた。改革3年目を迎えた今年こそ、女芸人が恩恵を受ける番なのかもしれない。
そんな改革の中で、女芸人の間にも対抗意識がぶつかり合う。ゆりやんは「女芸人さんが多くて、ずっとライバル視していた。見た目とかにコンプレックスを持っている女性もいる。女性も輝けるんだというのを見せたい」とモテない女子代表として優勝を誓い、横澤は「4人いて同い年が3人。なんとか26歳の中で1番輝ける女性になりたい」とゆりやんとブルゾンに勝利を宣言。石出は「32歳。独身。実家ぐらし。(決勝に女性4人は)小池都知事が当選されて女性の社会進出が反映されたのかな。この中だと、まぁまぁかわいい方なので、かわいさ全開でメルヘンな世界観でがんばりたい」とアピール。ブルゾンも「いい感じに4タイプの女性が集まった。おのおのの輝き方があるので、戦うとかじゃなく、おのおのが100%で輝けたら」と話し、最後に「女代表でした」と総括して笑わせた。
第1回大会はだいたひかるが制した。しかし、それ以降、女芸人の最高位は一昨年と昨年にゆりやんが記録した3位。もちろん、審査は男女平等なものになるが、高原氏は「女芸人に勢いがありますよね。今年は期待している」と女性Vの可能性を口にした。下馬評通りに女芸人は勝てるのか。注目の決勝はきょう28日、午後7時からフジテレビ、関西テレビ系全国ネットで生放送される。
■男に負けない女芸人のポテンシャル
決勝進出を決めた9人のうち、4人が女ピン芸人。これまでは2人が最高だったため、まさしく倍増。進出した面々はキャリアウーマンネタで人気急上昇中の「ブルゾンちえみ」(26)、3年連続で決勝に進んでいる「ゆりやんレトリィバァ」(26)、2年連続でファイナリストとなった「横澤夏子」(26)、愛らしいルックスでジブリネタを行う新鋭「石出奈々子」(32)といずれも優勝を狙える存在だ。
決勝進出会見では、「アメリカファースト」などのフレーズを連発し、本家同様の“暴走モード”に突入した米・トランプ大統領に扮するレイザーラモンRGに、ゆりやんが「オーマイガー」と積極的に絡んでいくなど人気先行でない部分も見せつけた。3人が決勝にカムバックできる復活ステージにも平野ノラ、ニッチェ・近藤くみこ、紺野ぶるまなどが控えており、ファイナリスト12人の中で女性が男性の数を上回る可能性もある。
そんな今年のR-1の変化をチーフ・ディレクター(CD)を務める関西テレビ・高原礼子氏も肌で感じている。今年でCD就任3年目を迎え、予選から戦いを見守っている高原氏は「1回戦が終わったときに『今年は女の大会だな』と思いました。女の芸人さんのレベルが高く(昨年までと)全然違った」と振り返った。ほかの賞レースには見られない現象で「M-1やキングオブコントで女芸人が半分ってないと思う」と胸を張った。
■10年越しの思いが実現へ
得てして“男だらけ”の大会になりやすいお笑い賞レース。高原氏は10年前にディレクターとして番組に関わり始めた当初から変革への思いを強く持ち始めた。CDに昇格した3年前から演出側として“高原改革”を行い、女性が戦いやすい環境を整えた成果がようやく出た。
「(R-1が)男のための狭き門だと思っていた。CGやセット、ロゴも男の世界のものだったので画面に出るものを一掃しました。赤と黄色だったカラーもピンクに変えました。女の芸人さんが活躍できればいいなと思って」。今年も女性的な観点をプラスし、キャッチフレーズは「運命変えちゃうひとり芸」に。加えて大会キャラクター「マイクくん」を全面に押し出すためにLINEスタンプも作成。女性芸人たちも大喜びで「私のためにピンクに変えてくれたんですか」と話したり、スタンプを使い込む人もいたほどだ。
「女性やファミリーなど幅広く見てもらえるように意識しました。ファミリーがR-1を見てくれたら、子どもたちがまねをしてくれて、そこから社会現象にもなる」(高原氏)。結果は視聴率もよくなり、じゅんいちダビッドソンやとにかく明るい安村などR-1出身のスターも生まれた。改革3年目を迎えた今年こそ、女芸人が恩恵を受ける番なのかもしれない。
そんな改革の中で、女芸人の間にも対抗意識がぶつかり合う。ゆりやんは「女芸人さんが多くて、ずっとライバル視していた。見た目とかにコンプレックスを持っている女性もいる。女性も輝けるんだというのを見せたい」とモテない女子代表として優勝を誓い、横澤は「4人いて同い年が3人。なんとか26歳の中で1番輝ける女性になりたい」とゆりやんとブルゾンに勝利を宣言。石出は「32歳。独身。実家ぐらし。(決勝に女性4人は)小池都知事が当選されて女性の社会進出が反映されたのかな。この中だと、まぁまぁかわいい方なので、かわいさ全開でメルヘンな世界観でがんばりたい」とアピール。ブルゾンも「いい感じに4タイプの女性が集まった。おのおのの輝き方があるので、戦うとかじゃなく、おのおのが100%で輝けたら」と話し、最後に「女代表でした」と総括して笑わせた。
第1回大会はだいたひかるが制した。しかし、それ以降、女芸人の最高位は一昨年と昨年にゆりやんが記録した3位。もちろん、審査は男女平等なものになるが、高原氏は「女芸人に勢いがありますよね。今年は期待している」と女性Vの可能性を口にした。下馬評通りに女芸人は勝てるのか。注目の決勝はきょう28日、午後7時からフジテレビ、関西テレビ系全国ネットで生放送される。
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2017/02/28