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“オーディション荒らし”の異名も 次期朝ドラヒロインの芳根京子の素顔とは

 今年10月3日スタートの後期NHK連続テレビ小説、第95作目『べっぴんさん』のヒロイン・すみれ役に女優の芳根京子が決定した。お茶の間ではまだ馴染のない彼女だが、業界内では“オーディション荒らし”の異名を持つほどの実力派だが、朝ドラに関しては、昨年度前期の『まれ』から4作連続でオーディションを受け、“4度目の正直”で大役をつかんだ。果たして芳根京子とは、いったいどんな女優なのか? 『まれ』の土屋太鳳や『あさが来た』の波瑠のように、一躍トップ女優への階段を駆け上っていくのだろうか?

次期朝ドラヒロインの芳根京子(写真:田中達晃)

次期朝ドラヒロインの芳根京子(写真:田中達晃)

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◆難病をも克服した負けん気の強さで朝ドラヒロインも掴む

 現在19歳の芳根京子。2013年にドラマ『ラスト・シンデレラ』(フジテレビ系)で女優デビューし、翌年、前期の朝ドラ『花子とアン』でヒロインの親友・蓮子(仲間由紀恵)の娘役を好演。昨年は、ドラマ『表参道高校合唱部!』(TBS系)のキャストオーディションで、1000人以上の候補者の中から主演に選ばれた。

 他の女優から「あの子が来たら諦めるしかない……」とまで言われる“オーディション荒らし”の異名を持つが、本人はORICON STYLEのインタビューで「私、(メディアに)オーディション荒らしって取り上げられた後も、普通に落ちてますから(笑)。全力で掴みたいと思っていても、ご縁のなかった作品は今でもたくさんありますし。最近も悔しくて泣いたこともあります」と告白。飾り気や派手さがなく、誰からも好かれそうな可愛らしいルックスの裏に秘められた、芯の強さ、負けず嫌いの一面を覗かせた。

 実は彼女は、中学二年生の時に「ギランバレー症候群」(筋肉を動かす運動神経が傷害されて、両手両足に力が入らなくなる病気)という難病を患う。「1年間くらいは普通に学校に通うことが難しい時期はありました」と言うが、現在は完治。「少ない可能性ですが、この病気で亡くなった方もいると聞いて、そこから命の重さを自分で実感しましたね。人として、自分はこんなにも周りの方に支えられているんだと。そういう経験したからこそ、しっかりと自分を持とうと考えるようになった」と、精神面ではずいぶんと鍛えられたようだ。

 また、「最初の頃なんて、『こんな私でよければ…』みたいな感じで、凄く萎縮していた。マネージャーさんからも怒られましたし、いろいろなオーディションを経験して、『私はこういった理由で、この役をやりたいんです!』って徐々に言えるようになった」と内気だった自分を反省し、「もちろん落とされることも全然あります。でも、気持ちを伝えることが大事なんだ」と気づいたと言う。今どき、苦難を克服しながら、ここまで“真摯”に前を向いている女優も少ないのではないか。

◆気負いのない自然体な姿は、すでに大女優としての風格

 昨年は、『幕が上がる』の舞台に出演しながら、ドラマ『表参道高校合唱部!』、『探偵の探偵』(フジテレビ系)、映画『64‐ロクヨン‐』と4作品を“掛け持ち”するなど、大活躍した芳根。そして今年、2261人の応募者の中から後期朝ドラ『べっぴんさん』のヒロイン・坂東すみれ役を射止めたのである。

 「ここのところNHKさんの朝ドラは絶好調で、現作の『とと姉ちゃん』も、あれほどブレイクした『あさが来た』の視聴率を超えて発進しました。そういった意味でも彼女のプレッシャーは大きいと思います。でも、彼女ならきっと乗り越えられるでしょう」(ドラマ制作会社スタッフ)との言葉通り、久しぶりに現れた正統派・本格派女優に業界内外からの期待も大きい。

 今回の朝ドラの制作統括・三鬼一希チーフプロデューサーも、「愛くるしい感じの見た目が(ヒロインの)イメージにぴったりだと思った。ただ今回のヒロインは愛らしさとは別に強さも持った女性。芳根さんの外見とは裏腹な中身、芯の強さ、真っ直ぐさ、けなげさを見て、一緒にドラマを作りたいと思った」と手放しに絶賛。当の芳根は、「いろいろな役を演じていくなかで、“芳根京子”だということに気づかれなくてもいいのかなって。演じる側としては、それが成功なのかなって思っていて」と語るなど、その肩の力を抜いた、気負いのない自然体の姿は、すでに大女優としての風格さえ漂わせているようなのだ。

 『べっぴんさん』のすみれは、ベビー服メーカー『ファミリア』(本社・神戸市)の創業者・坂野惇子さんがモデル。昭和初期から戦後の高度経済成長期の神戸・大阪を舞台に、すみれが戦後の焼け跡の中で子ども服専門店を立ち上げ、家族と仲間の女性たちと激動の時代をたくましく生きるという物語。まさに役柄にもぴったりの“たくましさ”を備えている芳根京子。自然体ながらも、「選んでいただいたからには、すみれと二人三脚で精一杯頑張っていきたい。私にしかできない、私らしいすみれという女性になりたいなと思います。自分の意志を持って、演じたいなと思っています」と、気合いは十分に入っているようだ。

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