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さんま、舞台で輝く“お笑い芸人”の誇り

 “お笑い怪獣”こと明石家さんま(59)が挑む3年ぶりの主演舞台『七人ぐらいの兵士』。初演の2000年から15年、今夏に再び上演される。今年、還暦を迎えるさんまに、お笑い芸人として立つ舞台について、さらに同舞台の脚本を手がけた俳優・生瀬勝久(54)に“舞台俳優”としての明石家さんまの魅力を語ってもらった。

舞台『七人ぐらいの兵士』主演の明石家さんま、脚本の生瀬勝久 (C)ORICON NewS inc.

舞台『七人ぐらいの兵士』主演の明石家さんま、脚本の生瀬勝久 (C)ORICON NewS inc.

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■さんま「役者としての芝居はしない」

――2人のタッグは『七人ぐらいの兵士』以外に、舞台『JOKER』(04年)、『小鹿物語』(06年)、『ワルシャワの鼻』(09年)、『PRESS〜プレス〜』(12年)がありますが、生瀬さんからみて舞台俳優としてのさんまさんの魅力は何でしょうか?

生瀬 僕自身、舞台上では役者として“生きた会話”をしたいと思っているのですが、さんまさんは生きたせりふで会話ができる。それはアドリブということではなくて、きちんと相手の発するせりふに対しての意見や返答のこと。要するに相手のせりふを聞くという単純なことなんですが、できていない俳優さんは中にはいるわけです。そういう俳優さんと比べたら、一番舞台上で会話ができる俳優さんだと思う。

――さんまさんは、長年一緒にお芝居をやられている生瀬さんに対して思うことは?

さんま 生瀬くんにいつも言うねんけども、俺は役者として芝居をするのは違う、お客さんが来たら“お笑い芸人の明石家さんま”として役を通じてサービスを与えたい、伝えたいって。水嶋(さんまの役名)を演じようとは思わないでやっていますね。

あと、舞台で(自分と)絡む時には、なるべく大きな声を出さないで欲しいとも言っている(笑)。出る声は舞台役者さんとお笑い芸人では違うので。我々の声は、のどで絞るのが一番面白い。のどから上の商売なんです。コントでも演技はしていますけど、それは「コント芝居」であって、「芝居」ではない。コントでは芝居をしてはダメですから。あとは、相手は一流の舞台役者さんなので、舞台役者としてはついていくだけ。こっちはお笑いがあるんで、それを武器に戦っています。

――“お笑い担当”のさんまさんがシリアスなシーンを演じると舞台で効いてきますね。

生瀬 人が死んでしまったり、思いどおりにいかないという暗くなる話を、水嶋みたいな人が笑い飛ばしてくれたらみんなが救われるんです。そこで、さんまさんが力を入れていただければいただくほど、救われるんですよね。最後まで笑っていようっていう水嶋の生き方が僕の理想でもある。

――確かに、舞台にさんまさんが立つと、空気もガラリと変わります。

生瀬 さんまさんは、舞台上で何が行われているのかを一番考えている方。司令塔なので、パスを出されて、それをちゃんと思いどおりのところに戻すのを間違えないようしているんです。それがものすごく大事な現場で、要するに、舞台では、さんまさんがタクトを振ってくれているんですよ。

■さんま還暦「ものすごい嫌」

――さんまさんは今年の7月1日に還暦を迎えます。

さんま 初めて散歩を嫌がる犬の気持ちがわかる(笑)。(体力的に)まぁ、しゃあないね…。60って意識したくないと思うねんけど、周りが「60ですね」って必ず言うんです。還暦は知らないうちに通り過ぎたかったのに、させてくれないっていうのは事実やね。だから、この1年はものすごい嫌(苦笑)。この前、番組の企画で還暦の赤いちゃんちゃんこを着たんですけど、ものすごいおじいちゃんに見えて…。この1年は嫌な気持ちで暮らすでしょうね。

――還暦になってからの初舞台になりますが。

さんま 微妙に細かいせりふが飛んでしまう恐ろしさもあるしね。頭は15年前に戻っているのに、せりふだけ覚えていない壁にぶつかっていますね。でも、45歳の俺と60歳の俺では、どうやっても違うだろうと思うんです。15年前にやったときの「俺は生きたいだけや」というせりふと、60になっての「俺は生きたいだけや」は、同じせりふでも伝わり方も異なるだろうし、中から出てくるものも違うと思うんでね。だから、客席の反応が楽しみでもあるんですよ。

生瀬 僕は、さんまさんの5つ下なんですけど、今のさんまさんを見ると、5年後はこんな人になりたいなって思う。さんまさんは、(深夜けいこの日に)夜中の2時に大声張り上げて、けいこして、その後帰らずにずっとしゃべっているんです、おかしいですよね(笑)。でも、どこかで僕らも「人間はそこまで頑張れるんや」と思える。

――さんまさんの元気の源って何でしょう?

さんま この商売が好きということ。あと、おねえちゃんがまだ好きっていうことも非常に大きい(笑)。『さんまのからくりテレビ』のご長寿クイズコーナーに出てくる90歳くらいの方は、全員スケベだった。いつまでもスケベな人が長生きするっていうのは確信をもってるね!

▼舞台『七人ぐらいの兵士』
作・生瀬、演出・水田伸生氏。一流芸人達の戦地慰問団「わらわし隊」をモチーフに描かれた悲喜劇。7月5日から26日まで東京・Bunkamuraシアターコクーンにて、8月19日から25日まで大阪・シアターBRAVA!にて上演される。当日券有り。詳細はキューブHP www.cubeinc.co.jp

関連写真

  • 舞台『七人ぐらいの兵士』主演の明石家さんま、脚本の生瀬勝久 (C)ORICON NewS inc.
  • 舞台は7月から さんま還暦になっての初舞台となる (C)ORICON NewS inc.
  • 笑顔でインタビューに応じてくれたさんま&生瀬 (C)ORICON NewS inc.
  • 笑顔でインタビューに応じてくれた明石家さんま&生瀬勝久 (C)ORICON NewS inc.

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