映画『攻殻機動隊 新劇場版』の初夏公開に先駆け、4月より放送予定のテレビシリーズの詳細が17日、明らかになった。2013年6月より順次劇場上映された『攻殻機動隊ARISE』シリーズ全4話を、それぞれ前後編に再編集、さらに映画『攻殻機動隊 新劇場版』につながる完全新作エピソード2話を加え、『攻殻機動隊ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE（アライズ オルタナティヴ アーキテクチャ）』として放送する。話数順は、シリーズ構成の冲方丁氏による初期案に基づいたエピソードの流れに再構成される。TOKYO MX、BS11 ほか 全国で順次放送開始。

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　同テレビシリーズは、攻殻機動隊結成前夜“はじまりの物語”を描いたストーリーで、若き日の草薙素子がいかにして攻性の特殊部隊＝攻殻機動隊を創設するに至るかが描かれる。さらに、新たに製作される完全新作エピソードは、全国の劇場で公開予定の『新劇場版』へとつながる設定となっている。

　テレビシリーズ化にあたって、冲方氏は「士郎先生の原作『攻殻機動隊』は掘れば掘るほど発見があります。国家が消えようとする直前の時期を題材にした舞台設定の秀逸さ。キャラクターの配置の巧みさ。サイボーグ＆サイバーなデティクティブものというジャンルの魅力。四半世紀前に描かれた見事な原作を、博物館に眠る“古典”ではなく、現代の作品として映像化しなくてはならないという思いで今回の脚本に臨みました」と思いを込める。

　現代の作品にするために、「素子たちメンバーの若き日を描く必要がありました」と冲方氏。「テレビというメディアの特性に合わせ、おなじみのメンバーがそろっている『border：4』のエピソードから始まり、やがて公安9課へと参加するメンバーが何故集まったのかを解き明かします」と“初期案”を説明した。

　新作エピソードについては「“ファイア・スターター”に感染したウィルスの信奉者であるパイロマニアが草薙素子と対峙します。彼は“個”についての考え方が素子とまったく異なる存在です。この作品に参加するにあたり、アクの強い9課のメンバーがなぜ素子に従うのかを考えました。彼らは素子が『混迷の時代における理想』を直感的に示していることをわかっているのだと思います。ネットで国家も個人も並列化が進む時代の中で、本作の素子は“個”というものにこだわります。その存在感が放つ光が人を引きつけるのです」。

　また、『新劇場版』についても言及。「その中心にいる素子の過去と内面にさらに迫った内容になっています。公安9課のメンバーが集まる過程を描いた『ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE』では、これから新たに『攻殻機動隊』という作品に触れる人のためにもよい流れが作れたと思います。また、従来のファンの方には、原作、映画、『S.A.C.』に続く第4の『攻殻機動隊』として楽しんでいただけるとうれしいです」と話している。

■スタッフ
原作：士郎正宗
総監督・キャラクターデザイン：黄瀬和哉
シリーズ構成：冲方丁
音楽：コーネリアス
アニメーション制作：Production I.G

■キャスト
草薙素子…坂本真綾
荒巻大輔…塾一久
バトー…松田健一郎
トグサ…新垣樽助
イシカワ…咲野俊介
檀臣幸 サイトー…中國卓郎
パズ…上田燿司
ボーマ…中井和哉
ロジコマ…沢城みゆき、ほか

■放送情報
TOKYO MX（4月5日スタート、毎週日曜　後10：30〜）
サンテレビ（4月5日スタート、毎週日曜　深2：00〜）
KBS京都（4月5日スタート、毎週日曜　後11：00〜）
テレビ愛知（4月5日スタート、毎週日曜　深2：35〜）
TVQ九州放送（4月9日スタート、毎週木曜　深3：30〜）
北海道テレビ（4月7日スタート、毎週火曜　深2：50〜）
仙台放送（4月8日スタート、毎週水曜　深2：42〜）
静岡放送（4月9日スタート、毎週木曜　深1：48〜）
BS11（4月14日スタート、毎週火曜　深0：30〜）
※放送日時は変更になる場合があります。

■公式サイト
http://kokaku-a.jp/