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お笑い×芝居の融合 “濃いメンツ”で仕掛ける太田プロの新たな試み

 飛ぶ鳥を落とす勢いでバラエティ業界を席巻する有吉弘行、劇団ひとり、土田晃之ら芸人、AKB48主要メンバーから女優に転身した前田敦子、大島優子まで幅広いタレントを擁する芸能事務所・太田プロダクション。同社が次に仕掛けるのが、実験的舞台『ショートストーリーロングコント』だ。脚本・演出を芸人が手掛け、同じ事務所ながらこれまで交わることのなかった若手俳優と芸人が一つの作品を作り上げていく、新たな試みに迫る。

太田プロダクション所属の若手俳優・芸人たちが出演する舞台『ショートストーリーロングコント』 (C)ORICON NewS inc.

太田プロダクション所属の若手俳優・芸人たちが出演する舞台『ショートストーリーロングコント』 (C)ORICON NewS inc.

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 10日、東京・笹塚ファクトリーで第1回公演「カケル」が幕を開けた。若手とはいえ芸歴10年を超えるお笑いコンビ・トップリードやさしい雨。俳優からは“オチョダイエット”で注目を集める進藤学(35)、『秘密のケンミンSHOW』で東京一郎を演じている水沢駿(35)、佐藤峻(31)といずれも30代の3名。女優からは山本麻貴(23)、杉浦琴乃(21)とフレッシュな顔ぶれが集まった。

 『ショートストーリーロングコント』というタイトルが示すとおり、1本の舞台としては短く、コントにしては少し長めな作品をオムニバス形式で上演。ネタバレになるので細かい設定は割愛しておくが、観客を飽きさせない仕掛けが随所に散りばめられ最後に腑に落ちる感がなんともいえない。芝居とコントのちょうど中間に位置するような舞台であり、演者らは「コント」だと表現する。

 この企画を立ち上げたのは同社のバラエティマネージメント部チーフの中原綾子さん。若手俳優と若手芸人の底上げも視野に入れ「芸人が脚本を書く舞台をやりたかった」と、以前から企画を温めていた。「お笑いだけじゃなくて、俳優も濃いメンバーがそろっているのが太田プロらしい」とそれぞれの長所を生かし、舞台上では俳優たちも芸人に負けず笑いに貪欲な姿勢を見せている。

 第1回の脚本と演出にはトップリードの新妻悠太(33)を起用した。ハートフルなコントに定評があり「新妻の書くハートフルなネタなら、芸人も役者も一つになりやすい」(中原さん)と初めの一歩を任せた。そして迎えた初日。収容人数は150名足らずだが、観客席からは新しいものを見たという確かな感想が伝わってきた。

 「お笑いの舞台より難しかった。演技をしようとするのが俳優さん、笑いをとるのが芸人で、芝居の仕方が全然違う」と思わぬ苦労を強いられた新妻。特に演出面で「お芝居は笑いのないなかで感情の起伏を表現するけれど、そこの場面では怒ったほうがコントになるとか、その違いの教え方も難しかった」と振り返った。

 難しかったのは俳優たちも同じだった。コントならではの演出(仕掛け)に驚きを隠せず、水沢は「初めて“笑い待ち”というのを経験して、難しかったけれど、今はそれが快感になった」とすっかり虜に。進藤も「ボケだけじゃなくて、ツッコミでも笑いがくることが多くあった。お笑いの人とやるとこうなるんだなって勉強になりました」と強烈な刺激を受けた。

 やさしい雨・吉本純も「声の出し方も違うし、お笑いだと笑いを取るせりふは“置きにいく”言い方をするけれど、俳優さんは笑いを取るせりふを言う前の言い方も違う」と、同じ脚本でも演じ方の違いを垣間見た。「感覚的なことだけれど、芸人と合同コントやるのとは違いました」と、中原さんの狙いどおり早くも相乗効果が生まれている。

 同公演の今後については未定だが、今回、手応えを感じた新妻は「またこのメンバーでやりたい。1本の長いコントもいいし、5分くらいの短いコントを何本もやるのもいい」と第2回以降の“ご指名”を待ち望む。「カケル」の意味するところとは果たして。

 『ショートストーリーロングコント』第1回公演【カケル】は、同所にてあす12日まで上演(当日券の販売あり)。

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  • 太田プロダクション所属の若手俳優・芸人たちが出演する舞台『ショートストーリーロングコント』 (C)ORICON NewS inc.
  • 12日まで東京・笹塚ファクトリーにて上演 (C)ORICON NewS inc.

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