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文太さんラジオで最後の声放送 原発・iPS細胞など議論

 先月末に肝不全のため亡くなった俳優の菅原文太さん(享年81)が2003年4月からパーソナリティーを務めたニッポン放送『菅原文太 日本人の底力』(毎週日曜 前5:30〜6:00)が28日、11年8ヶ月、全584回に及ぶ歴史に幕を閉じた。

菅原文太さん

菅原文太さん

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 これまで、芸能、スポーツ、医学、学術などの各界で活躍している著名人を招き、日本のさまざまな問題や出来事について文太さんとゲストが本音で語り合ってきた同番組。

 この日は、生前最後となった10月26日の収録分を放送。はっきりした口調と明晰な思考で、晩年の自身のテーマであった原発や人工多能性幹細胞(iPS細胞)の問題について意見を交わした。ゲストは名古屋大学名誉教授で宇宙物理学者の池内了氏。

 番組冒頭、原発問題に関して「湯川(秀樹)さんは偉いって今でも(思う)。原発が問題になって、あの人の身の処し方は偉いなと。(原発の)入り口に立ったけど引っ込んだ」と切り出した文太さん。「池内先生も『反原発』でしょ?」と問いかけ、議論がスタートした。

 池内氏は「20年前から『原発はやめた方がいい』と書いてきた。日本は津波や地震があるにもかかわらず、米国の技術をそのまま入れてしまった」などと持論を展開。文太さんが「原発を始めた人たちは、そういうことを知らないままスタートしたんでしょうか?」と聞くと、池内氏は「人間の傲慢さがあった」と答えた。

 文太さんは「無知であるということにもなりますね。何事も疑うことが大切では」と相づちを打ち、話題はiPS細胞に。池内氏が「実験室で人間をつくれる技術なので、そこまで広げていいか議論すべき」と述べ、文太さんも「山中(伸弥)さんはそこらの問題意識を持って発表したのだろうが、悪用する人間も出てくるんじゃないか。哲学的命題が横たわっているから難しいですね…」と同調した。

 この後も軍事と科学の関係などについて二人が縦横に語り合った番組は「時間が来てしまいましたので今日はこの辺までにしておきましょう。ありがとうございました」という文太さんの声で最終回に幕を下ろした。最後に「長い間ご愛聴ありがとうございました。改めて菅原文太さんのご冥福をお祈りいたします」とのナレーションも加えられた。

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