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女性アイドルに“歌唱力”は必要か否か?〜平成アイドルに“王道”は存在しない!?

 連続テレビ小説『あまちゃん』(NHK総合)以降、小泉今日子薬師丸ひろ子ら、“80年代アイドル”に再び注目が集まる一方で、現在の女性アイドルシーンについては飽和状態と考えるユーザーも少なくない。“口パク禁止”や『歌がうまいアイドル日本一決定戦』(フジテレビ系)といった番組が放送されるなど、確かな歌唱力を持つ“実力派”の登場を望む声も。時代によってスタイルや売り出し方も変化しているが、果たしてアイドルにとって「歌唱力は必要」なのか? ORICON STYLEでは、ファンがアイドルに何を求めているのかを調査した。

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■半数以上が“歌唱力は必要ない”今のアイドルは育てるもの!?

 今回、10代から40代の男女を対象に、『アイドルに“歌唱力”は必要?』という調査を実施。その結果、【必要】が47.8%、【必要ではない】が52.2%と不要論が過半数を上回る結果に。今回の調査の特徴としては10代〜40代の男性は“必要ない”の比率が高く、10代、20代の女性がわずかながら“必要”が勝っている点が興味深い。

 歌唱力は【必要】とする理由としては、「歌って踊るのがアイドルの基本、人前で披露するなら歌唱力は必要」(東京都/10代/女性)、「CDを発売するからには、上手であってほしい」(埼玉県/10代/女性)など、アイドル=歌手というスタンスを論じる声がやはり多い。さらに、「不協和音は聴きたくない」(北海道/10代/女性)、「ヘタなのにお金もらうなんて失礼」(栃木県/40代/女性)など、歌唱力が伴わないアイドルに対して手厳しい声もあがった。

 対して、歌唱力は【必要ではない】を選んだ理由には、「あくまでも歌手ではなくアイドル。楽しませることを目的としていると思うから必ずしも歌唱力は必要ではない」(愛知県/30代/女性)、「アイドルは歌、ダンス、トーク力、ビジュアルなど、様々な要素での総合力があればいいと思う」(東京都/10代/女性)とトータル的な魅力を重要視する意見が。「歌唱力のあるアイドルがたくさんあってもおもしろくないから」(埼玉県/10代/女性)というコメントからも、アイドルが身近な存在であることが伺える。

 このほか、AKB48のコンセプトである“会いに行けるアイドル”を象徴するように「ファンに対するマメさが今は大事だと思う」(大阪府/20代/男性)などの意見や、「諸外国ではダメだと思うが、日本のアイドルは“育てる”も含まれているので、歌唱力はある程度でいいと思う」(岩手県/40代/男性)と完成度より成長過程を楽しむ傾向が強い。

■平成のアイドルに“王道”はない!? 総合力やコンセプトで勝負する時代

 70年代にキャンディーズ、ピンク・レディー山口百恵らを輩出したことで、本格的なムーブメントとなったアイドル。80年代には“アイドルの完成系”松田聖子、“アイドルの固定観念を打ち壊した”小泉今日子、“AKB48のひな形” おニャン子クラブなど多種多様なアイドルが誕生。90年代には、「ファンがアイドルを育てる」という快感を初めて味わえることになるモーニング娘。の登場と、振り返ると、多種多様なアプローチのアイドルが存在していたことに、改めて驚かされる。

 歌唱力があるに越したことはないが、“高嶺の花”だった往年のアイドルに対し、より身近な存在となったいま、総合力やコンセプトで勝負する時代というのは周知の事実。バラエティ番組等でも、芸人顔負けの仕切りやボケを披露するアイドルが多数存在することからも、タレントとしての総合力や汎用性は、往年のアイドルよりも高いとする向きもある。

 もはや平成のアイドルに“王道”という言葉は存在しないのかもしれない。歌唱力があるに越したことはないが、総合力やコンセプトで勝負する時代となった現在では、あっと驚く“飛び道具”を持ち合わせたアイドルの方が、現在の飽和状態の中で、確かな爪痕を残せる可能性がある。

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