25日に35歳で急死したヒップホップグループ・ET-KINGのTENN（本名・森脇隆宏＝もりわき・たかひろ）さんの告別式が28日、大阪・やすらぎ天空館で営まれた。湿っぽい雰囲気を吹き飛ばすようにET-KINGのメンバーたちは、TENNさんの遺影を前に代表曲「ギフト」を熱唱。リーダーのイトキンは、「お前が天国で見てくれてるのなら、わしらこの6人で一生懸命、音楽をやっていく」と音楽活動の継続を誓った。

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　遺影を前に「お前なに寝てんねん。お前の好きな父ちゃん、母ちゃん、たかちゃん（妻・上原多香子）が一番前で見てくれてるのに…」と無念さをにじませたイトキン。「お前の分まで生きる。お前の分まで根性見せたる」と再出発を誓い、「だからお前も天国で精進せえよ…。お前が天国で見てくれてるのなら、わしらこの6人で一生懸命、音楽をやっていくから」と声を振り絞りながら決意を固めた。

　弔辞の途中に、天国のTENNさんへ向けた魂の“ライブ”として「ギフト」を熱唱。TENNさんのパートはメンバー全員で歌い、喪主を務めた上原をはじめ、約500人の参列者も手拍子で歌音に合わせ、斎場前まで駆けつけたファン約1000人も涙ながらに合唱した。

　総勢約1500人の歌をTENNさんに届けるとイトキンは「きょうもええステージにしてもろたな。ツアーのスタッフ（参列者）もたくさん来てくれて。お客さん（駆けつけたファン）もいっぱい来てくれたな」と感慨深げに声をかけていた。

　1999年に結成されたET-KINGは、2006年7月にメジャーデビュー。大阪を拠点に活動し、07年に「愛しい人へ」「ギフト」などがヒットしたが、今年4月29日に地元・大阪で行われた全国ツアー最終公演をもって、「充電」のため活動休止していた。