タレントの声優起用は是か非か?

歴代最強の声優TOP10

 2000年代以降のアニメの盛り上がりで声優の存在が脚光を浴びるようになった一方で、俳優や女優など、声優以外を本業とする著名タレントがアニメ声優として出演する事例も目立つ。大ヒット映画『アナと雪の女王』の松たか子、神田沙也加のように、声優としての演技も高い評価を受ける女優・タレントがいる一方で、タレントの声優起用に対して難色を示すファンも少なくはない。では実際、作品を楽しむ側の本音はどうなっているのだろうか?

■タレントの声優起用、ほぼ半々に意見が割れる

 今回、ORICON STYLEでは10代から40代の男女を対象に、『声優にタレントを起用することについてどう思いますか?』というアンケート調査を実施。その結果、51.5%が【YES(起用すべき)】、48.5%が【NO(起用すべきではない)】と、【起用すべき】がわずかに上回ったものの、ほぼ半々となった。

 【起用すべき】と答えた主なコメントとしては、「声とキャラクターが合っていればいいと思う」(福岡県/20代/男性)、「キャラクターに合っているなら、話題も作れるので、いいと思う。起用された役者さんの演技次第」(東京都/20代/女性)、「声が合っていれば、俳優でも誰でもいいと思う」(大阪府/30代/女性)と、声の魅力や演技力が伴っていれば気にならないという意見が大多数を占めている。

 【起用すべきでない】と答えたユーザーは「好きな俳優だと観に行くこともあるが、やっぱり声の演技は難しいと思う。声優と同じように演技できるのならいいと思う」(神奈川県/20代/女性)と、基本的には“ノー”としながらも、声優と同等の実力を持っていれば、アリというコメントが多く見られた。一方で、「俳優のイメージでキャラクターを見てしまい、先入観が強くなって、作品によってはマイナスイメージになる」(東京都/40代/女性)、「顔が浮かんで集中できない」(千葉県/20代/男性)、「一概には言えないが、イメージを損なう場合が多い」(広島県/40代/男性)など、作品の世界観を壊してしまうことがある、という厳しい意見もあった。

■声優未経験ならではの“味”に評価

 スタジオジブリは毎回、女優や俳優を声優として起用することが知られており、最新作『思い出のマーニー』でもメインキャラクターの声に女優の高月彩良、有村架純が抜擢されている。これは逆に声優未経験ならではの“味”が求められているからで、「ジブリの作品は、役者さんが声を入れている表情を見て、登場人物の表情を書き上げる、と聞いたことがあるので、役者さんの方が良いと思いました」(東京都/30代/女性)、「基本的に起用すべきではないと思いますが、ジブリや細田守監督作品のように世界観を壊さない演出ができるなら良いと思う」(栃木県/30代/男性)と、概ね肯定的な意見が多かった。

 今回の調査を通して、タレントを声優として起用することに抵抗があるのではなく、キャラクターと声のイメージが合わなかったり、声優としての演技力や表現力が未熟だったりすると、その違和感から“純粋に作品を楽しむことができなくなる”と感じている人が多いことがわかった。より良い作品を届けたいという制作者側の意図と、良質な作品を楽しみたいというユーザーの思いは同じ。安易な話題作りではなく、いかに著名タレントを起用する意義が伝わるかが重要といえそうだ。



【調査概要】
調査時期:2014年7月3日〜7月7日
調査対象:合計1000名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査



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