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劇団ひとりの憧れの存在 大泉洋は平成の渥美清

 バラエティ番組でおなじみだが、作家としての顔も持ち、俳優としても活躍中。マルチに活動し、多くのコアなファンに人気の芸人・劇団ひとりが、自著『青天の霹靂』の映画化で初監督を務めた。作家としての小説執筆時、映画製作における監督としてのこだわりとは。

『青天の霹靂』初監督で「芸能生活20年になりますけど、初めての感覚です」と語る劇団ひとり(写真:逢坂聡)

『青天の霹靂』初監督で「芸能生活20年になりますけど、初めての感覚です」と語る劇団ひとり(写真:逢坂聡)

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 一作目の著書『陰日向に咲く』では、本業のお笑いやタレント業と平行して書き続け、小説の完成までに一年以上がかかる作業になっていた。一方、二作目となる『青天の霹靂』では、ペーパーローズのマジックのモチーフとタイムトリップもののアイデアが浮かび、そんなときに妻が妊娠したことで親子の話にしようと、順調に構成を固めていったという。

「日頃から気づいたことはその場でメモしているんですね。思いついたらどんなことでも。笑いのネタになるということもありますけど、それとはまったく関係ないことでもメモをしていて、そのメモを照らし合わせながら小説の細かい部分を書いたりもしました。もちろん最初に全体の構成を立ててから書き始めます。その構成通りに進めるかというと、また難しい話なんですけどね。なぜなら、プロットの段階だと、キャラクターの気持ちはそこまで深く考えずに、物語の展開を優先して組み立てていきます。でも、書き進めていくうちに主人公の感情ができてくる。すると、もともと描いていた構成通りには話が進まなくなることもあります。それでいったりきたりしながら出来上がっていくのですが、ある程度ゴールが見えていないと、書くことは不安ですからね」

 そうして完成した物語のキャストは、脚本作成時の最終段階でイメージを固め、主人公には大泉洋を起用。そして、その父親(正太郎)役は自ら演じた。

「(大泉さんは)達者な方なので、どんな役でも上手に演じられるとは思っていました。喜劇も悲劇もできる人だということは、大泉さんの出演作を観て確認したうえでお願いしました。(正太郎は)魅力的なキャラクターだったので、自分でやりたいと思いました。正太郎のセリフのニュアンスは、かなりこだわりを持って書いていたんですよ。役者だったら当然上手くできるのはわかっているんですけど、いちばん自分のイメージ通りに演じられるのは自分だろうと思いました」

 不器用だけど芯の部分では優しい正太郎という人物は、ひとりにとっての憧れの存在であり、大好きな『男はつらいよ』の寅さんに影響されて作ったキャラクターだという。そして、大泉洋に寅さんの姿を重ねて見ているという話も出てきた。

「そう成りうる人なんじゃないですかね。今日もたまたま映画関係の方と話していて、『平成の渥美清は大泉さんなんじゃないか』って雑談で出てきていたんです。あの人、かっこいいのかかっこ悪いのかよくわからないんですよね(笑)。そこが魅力的だと思うんですよ。正面きってかっこいい人って、そんなに魅力的だとは思わなくって、ある瞬間にかっこよく見える人が好きなんですよね。渥美さんもそういう人で、僕はそういう役者さんが好きです」

 そんな大泉とガッツリとタッグを組んで作り上げ、積極的に大々的な宣伝活動も展開してきた『青天の霹靂』では、中国人とインド人のお笑いコンビを演じるふたりの貴重な姿も見どころのひとつ。少し気が早いが、ふたりの次の作品を聞いてみると。

「僕がまた次に映画を撮るかはまだわかりませんが、もしやるとしたら、大泉さんには大変な役をやってもらいたいですね。これで、次が普通のホームドラマだとしっくりこないですからね。ちょっと汗を流してもらったりするんじゃないでしょうか。今回の映画が充実していたので、お互いさらっとした仕事はしたくないんです。大変な思いをしながら仕事をしたいですね」

劇団ひとりインタビュー『すべてやりつくす!芸能生活20年で初めての感覚』
大泉洋インタビュー『僕が踏み出した唯一の一歩』

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