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芸能界に“定年退職”は必要か? ベテラン勢の相次ぐ引退発言を考察

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 明石家さんまが60歳での引退をほのめかし、ダウンタウン・松本人志も引退について言及、さらに北島三郎の紅白勇退など、近年ベテラン著名人の去就にまつわる話題が注目を集めている。才能と需要があればいくつになっても続けていける芸能界なのに、なぜ今ベテラン勢がこぞって“引退”の2文字を口にするのだろうか?

60歳での“引退”をほのめかし、物議を醸した明石家さんま

60歳での“引退”をほのめかし、物議を醸した明石家さんま

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■さんまの引退発言の“意図”と爆笑・太田の“反論”

 通常の会社員とは異なり、基本的に“定年退職”がない芸能界。80、90歳になっても現役バリバリの第一線で活躍しているタレントも少なくないが、それはごく限られた者のみに与えられた状況。10代、20代で夢破れ、誰にも知られず業界を去っていく者が大半、人気商売ゆえの激しい競争社会であることは今も昔も変わらない。

 昨年8月に放送された『27時間テレビ』(フジテレビ系)の人気コーナー「さんま・中居の今夜も眠れない」で、さんまは初めて60歳での芸能界引退を示唆した。当初は番組内だけのジョークと思われていたが、その後ラジオ番組『爆笑問題の日曜サンデー』にゲスト出演した際にも同様の発言をしたことから俄然注目を集めた。

 TBSラジオ『爆笑問題の日曜サンデー』でさんまは、「体力的なものもあるやろうし……このハイテンションやんか? どこまでキープできるかって。将来のお笑いのことを考えると、今、上で詰まっている人がドンと抜けたら(下が)育つらしいねん。これは人としての法則らしいねん」と引退発言の意図を明かした。体力的な問題と同様に、“上詰まり”が後進への妨げになっているのでは? と自問自答している様がうかがえる。興味深いのは、同番組で共演した爆笑問題・太田光が「やめてもいいけど、堕ちていってやめてください。それが若手に対する礼儀ですよ。ダメになっていく姿を見せてくれないと!」と、大御所の勇退にキッパリと“NO!”を突きつけたことだ。

■タレントの定年退職、36%が必要と回答 〜その“動機”に言及も

 さんまの“後進に道を譲るため”という想い、太田の“譲られた席に座るのではなく奪うことに意味がある”という想い……どちらの心情も理解できるし、ファンにとってもさまざまな想いを抱かせるやり取りだったはず。今回、ORICON STYLEが『芸能界に“定年退職”は必要か!?』というアンケート調査を実施したところ、【必要】と答えたのが36%、【必要ない】と答えてたのが64%という結果となった。

 【必要】と答えたユーザーの理由としては、「どんどん新しい人が出てきた方がいい」(兵庫県/10代/女性)、「後がつまりすぎているので」(富山県/20代/女性)など、やはり“新陳代謝”を望んでいる声が目立つ。中には「引き際が過ぎてしまうと、引退のタイミングがなくなると思う。特にお笑い界は、世代交代は必要不可欠になってくる。ベテランとして居座るのは疑問視」(大阪府/20代/男性)との厳しい意見も。

 次に【必要ない】と答えたユーザーに目を向けると、「偉大な先輩方が活躍しているから、若手が憧れてそこを目指す努力をするので必要ないと思う」(東京都/20代/男性)、「世の中から必要でなくなれば、自然と表の世界から退くものだと思うから」(千葉県/10代/女性)など、ベテランがけん引してこそ若手が奮起する、需要と供給のバランスが崩れれば、自ずと消えていくのが芸能界の掟と位置付けているようだ。さらに、「本人が引退したいのであれば引退すればいいと思う、しかし若い人たちのための引退なのであれば必要ないと思う」(愛知県/10代/女性)と、その“動機”に言及するコメントもあった。

■高い壁であり続けるか? 伝説となって生き続けるか?

 かの山口百恵さんも、電撃結婚を発表後、惜しまれながらも芸能界を引退。活動期間わずか7年ながら今も語り継がれる伝説のアーティストとして芸能史に深く名を刻んだ。“天才”と謳われ、後の芸人たちにも多大な影響を及ぼした上岡龍太郎氏も、芸能生活40周年を区切りに2000年に引退。両名に共通するのは、引退後キッパリとメディア露出を断ち“市井の民”となった潔さだ。

 若手の前に高い壁として立ちはだかるベテランの存在も、芸能界が“スペシャルな空間”であることを維持し続けるためには必要不可欠。また、人気を維持したまま“伝説”となることも当人の生き方として否定できるものではない。今回の著名人による一連の引退発言は、長寿番組『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の終了なども含め、ある種の過渡期を迎えていることを象徴している。

TOP10ランキング表

【調査概要】
調査時期:2014年3月6日(木)〜3月10日(月)
調査対象:合計1000名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査

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