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第148回芥川賞は史上最高齢で黒田夏子氏 直木賞は朝井リョウ氏と安部龍太郎氏の2作

 日本文学振興会は17日、『第148回芥川賞・直木賞(平成24年度下半期)』の選考会を東京・築地「新喜楽」で開き、芥川賞には黒田夏子氏の『abさんご』、直木賞には朝井リョウ氏『何者』と、安部龍太郎氏『等伯』の2作品を選出した。

『第148回芥川賞・直木賞』で平成生まれ初の直木賞を受賞した朝井リョウ氏

『第148回芥川賞・直木賞』で平成生まれ初の直木賞を受賞した朝井リョウ氏

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 黒田氏は史上最高齢となる75歳9ヶ月で受賞し、第70回に『月山』で受賞した森敦氏の61歳11ヶ月を大幅に更新した。直木賞の朝井氏は平成生まれ初の直木賞受賞者となった。

 75歳9ヶ月という史上最高齢での快挙に加え、初ノミネート、初受賞となった黒田氏。受賞作『abさんご』は、全文横書きに加え、固有名詞、かぎかっこ、カタカナを一切使用していない実験的な作品。「昭和」を舞台に知的な家庭に生まれたひとりの幼子の成長を描いている。最年長記録を更新した黒田氏は授賞式で「今は受賞が遅くて良かった、という気持ちがあります」とコメント。1937年東京生まれ。教員・事務員・校正者などを経て文壇デビューを果たしている。

 直木賞を受賞した朝井氏は1989年5月31日生まれで、現在23歳。直木賞史上初の平成生まれの受賞者となった。前回、『もういちど生まれる』で第147回直木賞候補となり、今回で2度目のノミネート。

 一方、安部氏は1955年福岡県生まれ。1990年に『血の日本史』を発表し、2005年には『天馬、翔ける』で第11回中山義秀文学賞受賞。第111回に『彷徨える帝』で候補となった。

 芥川賞は新聞・雑誌で発表された純文学短編作品、直木賞は短編および長編の大衆文芸作品が対象で、新進また中堅作家に贈られる。なお、前回(平成24年度上半期・2012年7月17日発表)は、芥川賞に鹿島田真希氏の『冥土めぐり』、直木賞は辻村深月氏の『鍵のない夢を見る』が受賞している。

 贈呈式は2月中旬に都内で行われる予定。

第148回芥川賞・直木賞候補作は以下の通り

●第148回芥川龍之介賞 候補作品
小野正嗣『獅子渡り鼻』 群像11月号
北野道夫『関東平野』 文學界9号
黒田夏子『abさんご』 早稲田文学5号
高尾長良『肉骨茶』 新潮11月号
舞城王太郎『美味しいシャワーヘッド』 新潮8月号

●第148回直木三十五賞 候補作品
朝井リョウ『何者』 新潮社
安部龍太郎『等伯』 日本経済新聞出版社
有川浩『空飛ぶ広報室』 幻冬舎
伊東潤『国を蹴った男』 講談社
志川節子『春はそこまで 風待ち小路の人々』 文藝春秋
西加奈子『ふくわらい』 朝日新聞出版



関連写真

  • 『第148回芥川賞・直木賞』で平成生まれ初の直木賞を受賞した朝井リョウ氏
  • 同じく直木賞受賞者の安部龍太郎氏
  • 芥川賞には史上最高齢で受賞した黒田夏子氏が選出 (C)篠山紀信
  • 第148回芥川龍之介賞候補の小野正嗣氏
  • 第148回芥川龍之介賞候補の北野道夫氏
  • 第148回芥川龍之介賞候補の高尾長良氏
  • 第148回直木三十五賞候補の有川浩氏 (C)サカネユキ
  • 第148回直木三十五賞候補の伊東潤氏
  • 第148回直木三十五賞候補の志川節子氏
  • 第148回直木三十五賞候補の西加奈子氏 (C)阪本勇

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