今年1月に「第146回芥川賞」を受賞し、会見で “もらっといてやる”と言い放つなど、毒舌が注目を集めた田中慎弥氏の受賞作『共喰い』(集英社)が、2/27付のオリコン“本”ランキングBOOK(総合)部門で週間2.8万部を売り上げ、登場4週目で初首位となった。毎回、候補作が決定した時点で世間から高い関心が寄せられる同賞だが、受賞作が総合部門でトップを獲得したのは、同ランキング開始から今回が初。地域社会のひずみを性と暴力で綴った衝撃的な内容に加え、今回をもって芥川賞選考委員を退任した石原都知事と繰り広げた舌戦もヒットを後押ししたといえそうだ。 同作は、昭和63年の夏を舞台に、暴力癖のある父と同じ習性を受け継いでいること自覚し、怯え、葛藤する17歳の少年・遠馬の姿を描く、逃げ場のない濃密な血と性の物語。先週17日に行われた同賞贈呈式では、発言に注目するメディアが殺到するなか、田中氏は「ありがとうございました」の一言でスピーチを終え、話題となった。
2012/02/23