今月19日に肺炎のため亡くなった俳優・原田芳雄さん(享年71)の告別式が22日、東京・青山葬儀所でしめやかに営まれ、生前親交が深かった俳優・石橋蓮司と日本テレビ出身のフリーディレクター・石橋冠氏が弔辞を読んだ。石橋蓮司は「芳雄、お前の力と信頼は、まだまだ日本の映画界に必要だよ」と惜しみ「お前が次回作、どんなことをやりたかったのか、何を聞き分けようとしていたのか、何を予感していたのか。家族の方に聞いて映画ができるように俺も頑張ってみるつもりだ。具体的になったら、すぐに報告に行く。それまでほんのちょっとだけ、休んでてくれ」と遺影に語りかけた。 原田さんと40年来の付き合いを持つ石橋蓮司は「原田芳雄に向かって、自分が弔辞を読む。こんなばかげた悪ふざけがあるだろうか。弔辞とは故人の業績を称えるものだが、称えたくも、人に伝えたくもない。ただただ、お前がここにいてくれればいい。お前がここにいて、冗談だと言ってほしい。それが芳雄、俺たちに対しての最大の業績だよ。でも、破綻してしまったじゃないか」と悲しみをぶつけ、原田さんが思い描いていた次回作を形にすることを約束した。
2011/07/22