宇多田ヒカル、約12年ぶりツアーに見た表現者としての“真価”
ボーカリストとしての魅力を見せつけた2時間余り
MC第一声は「こんばんわ! 今日初めての人はいますか?」、ライブへの参加の有無をについて観客に問いかけると、3分の2ほどが手を挙げる。「ほとんどじゃん。あまりライブやらないから…」と、ぼそっとつぶやく。場内からの「お帰り!」の声に「ただいま」と照れたように応える。この辺りの朴訥とした観客とのやり取りを目の当たりにして、「変わっていない部分もある…」と思わず笑みがこぼれてしまった。
ライブの随所に感じられた宇多田ヒカルの価値観
そんな和んだ会場の雰囲気も、後方のステージに彼女が登場した瞬間に一変する。「誓い」「真夏の通り雨」「花束を君に」、情感たっぷりの歌声に、会場は一気に飲み込まれていく。スポットライトが当たり、まるで宙に漂よいながら歌っているような幻想的なシーンだ。
20年を経ても変わらぬ楽曲の新鮮な輝き
アンコールは男性の視点と女性の視点が交互に出てくる「俺の彼女」。ここで、この日のステージを支えたバンドとストリングスの紹介が行われた。デビュー曲「Automatic」、ライブを締めくくった「Goodbye Happiness」の新鮮さ。今回の新旧織り交ぜたセットリストの輝きは、宇多田本人の歌唱力はもちろんだが、素晴らしいアレンジと演奏に拠るところも大きい。
近い将来、再び彼女はステージに戻ってくると確信
14万人を動員したツアーの模様は、来年1月27日午後9時からBSスカパー!で放送が決まっている。また、3月10日にはMUSIC ON! TVでツアードキュメンタリーも加えた完全版が放送される。
文/カツラギヒロコ
『Hikaru Utada Laughter in the Dark Tour』【※12月5日(水) 公演セットリスト】
M1 あなた
M2 道
M3 traveling
M4 COLORS
M5 Prisoner Of Love
M6 Kiss & Cry
M7 SAKURAドロップス
M8 光
M9 ともだち
M10 Too Proud
M11 誓い
M12 真夏の通り雨
M13 花束を君に
M14 Forevermore
M15 First Love
M16 初恋
M17 Play A Love Song
EN1 俺の彼女
EN2 Automatic
EN3 Goodbye Happiness
M1 あなた
M2 道
M3 traveling
M4 COLORS
M5 Prisoner Of Love
M6 Kiss & Cry
M7 SAKURAドロップス
M8 光
M9 ともだち
M10 Too Proud
M11 誓い
M12 真夏の通り雨
M13 花束を君に
M14 Forevermore
M15 First Love
M16 初恋
M17 Play A Love Song
EN1 俺の彼女
EN2 Automatic
EN3 Goodbye Happiness