これなら行ける!
圧倒的な動力性能を持つスーパーカーでありながら、快適性や利便性も徹底追求したという「マクラーレンGT」。南仏コート・ダジュールでそのステアリングを握った筆者は、新機軸というべき走りに驚かされたのだった。
芸風の違うニューモデル
マクラーレン第4のシリーズとなるGTに南フランスで乗った。ハイパーカーの「アルティメット」シリーズとスーパースポーツの「スーパー」、そして「スポーツ」シリーズでヒエラルキーを直線的に構成していたマクラーレンのモデルラインナップからは、GTはクルマの内容とキャラクターは“少し横にズレたところ”に位置している。
つまり、“GT=グランドツーリングカー”であり、動力性能一本やりということではなく、快適性や実用性も併せ持つことになったわけだ。GTのチーフエンジニアであるアダム・トムソン氏も、「サーキット走行を楽しめる動力性能を持ちながら、大陸横断できる能力も兼ね備えています」と語る。
具体的には、専用のファストバックボディーをまとい、フロント150リッター、リア420リッターという広大なトランクスペースを用意している。2019年7月に英国の自動車イベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で実車をデビューさせた時には、リアのスペースについて強調していた。 「リアのトランクスペースは中央部分をへこませてあり、ゴルフバッグや185cmのスキー2セット、またスノーボードなど、長いものも積み込むことができます」(デザインディレクターのロブ・メルヴィル氏)
そのフロアには「スーパーファブリック」という、特許を取得した布地がオプションで用意されている。染みや傷、刻み目などができにくく、汚れの付着も抑え、洗濯可能で速乾性に優れているというものだ。
それはホンの一例にすぎなくて、GTにはさまざまな選択肢とオプションが用意されている。ボディーカラー、ボディートリム、ホイール、インテリアのカラーや素材、シートなど書き切れないくらいのバリエーションが存在しているのもGTの特徴だ。トリムも3種類用意され、それぞれ異なった趣のクルマを仕上げられるように準備されている。...