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BMW S1000RR Mパッケージ(MR/6MT)【レビュー】


攻めてよし 流してよし

BMWのスーパースポーツバイク「S1000RR」がフルモデルチェンジ。“クラス最強”を目指してさらなるパワーアップと軽量化を果たした最新モデルの走りとは? “M”の名を持つスペシャルバージョンで確かめた。

パワフルなだけじゃない

2009年に、BMWがスーパースポーツS1000RRを投入してくると聞いた時は驚いたものだ。それまでのBMWはフラットツイン(水平対向2気筒)のツアラーが主流。4気筒エンジン搭載の「Kシリーズ」はあったが、これもツーリングスポーツ的な位置づけだった。どんなに高性能を追求したとしても、主軸はサーキットではなくストリートに置くという姿勢を貫いていたのだ。

そんなメーカーが、満を持して投入してきたスーパースポーツは、インライン4のエンジンを搭載し、足まわりにはテレスコピックのフロントフォークとスイングアーム。アルミツインスパーフレームでチェーンドライブ。それまでBMWが使い続けてきたシャフトドライブやテレレバー、パラレバーといったメカニズムを捨て、遮二無二サーキットでの速さを追求。さまざまな電子装備を搭載して国産スーパースポーツを上回るパフォーマンスを発揮させ、話題になったのである。

その後、S1000RRは、改良を加えられながら進化を続け、2019年にフルモデルチェンジ。新設計のエンジンには逆転クランクが組み込まれ、バルブタイミングとリフト量可変式のシフトカムを装備、最高出力207PSを発生。車体も11kg軽量化されて200kg(「Mパッケージ」は196.5kg)になった。足まわりには電子制御のセミアクティブサス(オプション)を採用している。ここで紹介するのは、電子制御サスなしのMパッケージである。

今回の試乗は比較的タイトなコースの多いサーキットとなった。このエンジンは1万rpmを超えてから本領を発揮するため、ある程度のストレートがないと引っ張ってシフトアップしていくことは難しかったが、それでも高回転での盛り上がりと1万2000rpmからの伸びの素晴らしさは体感することができた。ストックの状態ではBMWが最速という話をよく聞くが、確かにそれが納得できるパワーフィーリングだ。

タイトなコースを走って感じたのは低中速の扱いやすさ。標準のROADモードで走ると下から十分なトルクがあり、しかもライドバイワイヤのおかげで、スロットルの開け始めでのパワーの出方が滑らか。スロットルオフの状態から一気に全開にしても“ドンつき”などなく、スムーズに加速していく。

エンジンは高回転型で、低中速からドカンと出ていく感じではないけれど、コーナーの立ち上がりでスロットルを開けると、バイクが起きていくのに連れてパワーが盛り上がっていく。ライダーが意識しなくてもバンク角とパワーの出方がシンクロしてくれるようなパワー特性だ。...

提供元:webCG

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