カスタム顔に飽きたなら
派手なフロントマスクにばかり目が行きがちだが、「三菱eKクロス」は中身にもそこかしこに配慮の行き届いた、使い勝手のいい軽乗用車だ。気になる走行性能や先進運転支援システムの出来栄えなどをリポートする。
「デリカD:5」と正反対の反応
三菱eKクロスの評判がいい。「eKワゴン」や「日産デイズ」もそこそこ好評なのだが、eKクロスを称賛する声が突出している。メカニズムや装備などはほとんど変わらないのだから、主に評価されているのはデザインなのだろう。同じような顔つきの「デリカD:5」はあれほど攻撃されたのに、正反対の反応である。
「ダイナミックシールド」というデザインコンセプトは「エクリプス クロス」でも使われていて、特に悪評は聞かない。デリカの場合、以前のデザインに愛着を持つ人から極端に嫌われてしまったということが考えられる。まっさらな目で見れば、三菱が主張するRobust(力強い)でDependable(信頼性のある)でFunctional(機能的な)という要素をうまく表現しているのだ。eKクロスは幅が狭いことからフロントマスクの「X」モチーフが強調される形になり、スタイリッシュさを感じさせるのかもしれない。
軽自動車のハイトワゴンやスーパーハイトワゴンが似通ったデザインになってしまったことで、ユーザーは少しでも違いのある形を求めているのだろう。少々価格が張っても「スズキ・ハスラー」を買いたいと思う人が多かったことからもわかる。優しげなノーマルモデルといかついカスタムの2種を用意するのが定番となったが、デザインはどのメーカーも似たり寄ったり。eKクロスぐらいアクが強いほうがアピールできるのだ。
開発を主導したのが日産であることはこれまでに伝えられているとおり。軽自動車を手がけるのは初めてだというのに、見事な仕事ぶりである。長きにわたって国内で新型車を発表していなかったので、エンジニアがたまっていたうっぷんを一気にぶつけたのだろうか。もちろん、製造を担った三菱の生産技術も称賛されてしかるべきだ。...