じんわりといい
歴史ある「カローラ」の名が与えられた、トヨタの新型ハッチバック「カローラ スポーツ」。先進の装備がセリングポイントであるものの、試乗して何より感心したのは、クルマとしての基本的な作りのよさだった。
見るからに若向き
「オーリス」あらため、カローラ スポーツ。「ランクス」以来、12年ぶりに復活したカローラのハッチバックモデルが“スポーツ”である。
国産ハッチバックでスポーツといえば、いまのクルマ好きならまず「スイフトスポーツ」を連想するだろうが、考えてみると、スバルは「インプレッサ」のハッチバック系に以前から“スポーツ”のシリーズ名を使っている。ハッチバックはスポーツでいこう、というグループ戦略なのかもしれない。
新世代プラットフォーム(車台)を適用した5ドアボディーは、たしかにスポーティーで若向きだ。「ヴィッツ」を大きくして、オーブンに入れて溶かしたようなフォルムだが、顔つきとお尻はかなりアグレッシブだ。そのあたりの“強さ”は欧州仕込みである。ボディーの幅と高さは「フォルクスワーゲン・ゴルフ」とほぼ同じ。全長は11cm長い。
パワーユニットは、人気SUV「C-HR」と同じ布陣で、1.2リッター4気筒ターボと、1.8リッター4気筒ハイブリッド(THSII)の2種類。いずれも出力、トルクなどのチューンはC-HR用とまったく同じだが、カローラ スポーツの1.2リッターにはCVTのほかに6段MTも用意される。
今回、試乗したのは1.2リッター+CVTの「G」(225万7200円)。数の上では中核モデルになりそうな大衆カローラ スポーツである。...